富士重工からSUBARU(スバル)へ。株価5,000円超えへのチャレンジ

社名変更のSUBARU、最大のリスクはトランプ大統領?

Chatchai Somwat / Shutterstock.com

自動車メーカーの富士重工業株式会社が、2017年4月1日に株式会社SUBARU(スバル)へと社名変更を行いました。

既にSUBARUブランドは国内外に浸透しており、富士重工からの社名変更はスムーズに行われつつありますが、これを契機に株価5,000円という節目を超えて行くことができるのか、SUBARUの株価状況を分析します。

中島飛行機が前身の自動車の名門

自動車メーカーの中でも富士重工は名門企業と言われることがあります。実は富士重工の前身は、軍用機を開発していた中島飛行機。「隼」、「疾風」といった戦闘機や、「誉」エンジンも中島飛行機によって開発され、戦前は東アジア最大の航空機メーカーとしてその名が知られていました。

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戦後、GHQにより中島飛行機は解体されましたが、中島飛行機の技術者が結集し自動車産業に進出した会社が富士重工です。

富士重工は開発した自動車に「スバル」という名前を付け、国内外で「スバル」ブランドの自動車メーカーとして知られるようになりました。近年、アメリカ市場での伸びが著しい中、SUBARUへと社名変更を行い、今後さらにグローバルでの成長を目指すことになります。

2012年から2015年まで右肩上がりだった株価

富士重工の株価は、現在4,000円付近に位置していますが、過去を振り返れば2012年から2015年までの株価上昇は特筆すべきものがあります。

2012年1月に473円だった株価は、2012年半ば以降上昇を続け、2015年12月には5,000円台を付けるなど、約4年間で10倍以上の株価を達成しています。

しかし、株価チャートの視点から見ると、2015年12月に付けた5,000円の大台が壁となり、それに跳ね返されるような展開となっています。

SUBARUの過去10年間の株価推移

トランプ大統領が最大のリスク?

当選時の勢いはないものの、トランプ大統領は国内での雇用確保のため、依然として国境税等のアメリカファースト政策を掲げています。日本の自動車メーカーに米国市場は必要不可欠ですが、SUBARUは海外生産比率が約3割と、海外生産比率50%を達成しているトヨタ・ホンダ・日産と比べて輸出の割合が高くなっています。

実際にトランプ大統領の政策が具体化した際、国内生産比率の高いSUBARUへの影響は大手3社に比べ高くなると予想されています。そうした不安が同社株価伸び悩みの原因の1つとなっている可能性もあります。

まとめ:5,000円の節目を上抜けていけるか

5,000円というキリのよい株価が節目になっているSUBARU。トランプ大統領の誕生は大きな懸念点となりましたが、トランプ大統領の政策実行力への疑問符によって、逆風が収まりつつあると見ることもできます。

このような状況で、SUBARUは株価5,000円の節目を上に抜けて行くことができるのでしょうか? 今後大いに注目して行きたいと思います。

投信1編集部

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。