株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅反発、米国のシリア攻撃で乱高下

2017年4月7日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,664円(+67円、+0.4%) 反発
  • TOPIX 1,489.7(+9.5、+0.7%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,025.8(+14.1、+1.4%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,475、値下がり銘柄数:430、変わらず:107
  • 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
  • 年初来高値更新銘柄数:16、年初来安値更新銘柄数:249

東証1部の出来高は24億145万株、売買代金は2兆7,654億円(概算)となり、いずれも前日より大幅増加になりました。取引時間中に飛び込んできた米国のシリア攻撃のニュースによる見切り売りが出た一方で、急落した後の下値を拾う動きが出た模様で、商いはまずまずの水準でした。

日経平均株価は、円高一服と前日の大幅下落の反動などにより、寄り付きから高く推移し、前場の序盤には一時+188円高となる場面が見られました。しかし、米国のシリア攻撃が伝わると急落してマイナス転換します。前場の終盤には一時▲79円安となり、年初来安値を更新しました。後場に入るとプラス圏に切り返しますが、荒い値動きが続き、結局は小幅反発に止まりました。

取引時間中の値幅(高値と安値の差)は約268円となり、乱高下の1日だったと言えましょう。なお、TOPIXも同じような値動きで終わっています。

東証マザーズ総合指数は反発、取引時間中には一時1,000ポイント割れ

東証マザーズの出来高は8,740万株、売買代金1,168億円となりました。前日に比べ、出来高は大幅増加となりましたが、売買代金はほぼ横這いです。

新興市場も米国のシリア攻撃のニュースに揺さ振られ、総合指数は一時1,000ポイントを割り込みましたが、最後は+1%超高となる切り返しで引けました。ただ、物色テーマが不足している状況には変わりなく、個人投資家の本格的な買い意欲は見られませんでした。

地政学リスクを背景に内需関連株が上昇、花王やニトリHDが年初来高値を更新

個別銘柄では、地政学リスクが意識された結果、内需関連銘柄に買いが集まり、花王(4452)が大幅上昇で年初来高値を更新し、ピジョン(7956)、資生堂(4911)、ライオン(4912)なども大きく値を上げました。

また、小売株の一角にも大幅上昇が目立ち、ニトリホールディングス(9843)が高騰して5日連続の高値更新となり、セブン&アイ・ホールディングス(3382)も急騰しています。

その他では、三井不動産(8801)など不動産株が高く推移し、自動車株ではSUBARU(7270)が8日ぶりに反発し、社名変更後に初めて上昇で引けました。

一方、シャープ (6753)が今年最大の下落率となったほか、任天堂(7974)も大幅下落となり、村田製作所(6981)やTDK(6762)など電子部品株も下落が目立ちました。

また、コマツ(6301)や日立建機(6305)など建機株が値を下げ、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)など主力株が下落して引けています。

新興市場では、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が再び急落し、上場時の話題性がなくなりつつあります。また、グレイステクノロジー(6541)やブランジスタ(6176)も大幅下落で引けています。

一方、ミクシィ(2121)が大きく値を上げて高値を付け、サンバイオ(4592)も久しぶりに急騰となりました。なお、串カツ田中(3547)は前日比変わらずで引けています。

青山 諭志