【日経平均株価】19,000円台を回復。フランス大統領選の結果を受け円安加速か

【株式テクニカル分析】2017年4月29日

フランス大統領選の結果を受けてリスクテイクが進む

2017年4月28日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より55円13銭安の19,196円74銭となりました。28日こそゴールデンウィークを前に持ち高調整の手じまい売りが出ましたが、今週、日本株は大幅に伸びました。25日には終値ベースで19,000円台を回復し、26日には19,289円と、3月24日以来の高値で取引を終えました。

今週は海外の株式市場も軒並み上昇しました。大きな要因として、フランス大統領選の結果を受けて欧州の不透明感が後退したことが挙げられます。

続きを読む

先週末の23日、フランスでは大統領選の第1回投票が行われました。中道系のマクロン氏と極右政党のルペン氏が5月7日の決選投票に進むことになりましたが、これは事前の想定どおりです。ルペン氏と左派候補のメランション氏が決選投票に進むことになれば、いずれも反EUを掲げているだけに大きなリスクにつながりかねないと考えられていましたが、実際には波乱なく通過しました。

これを受けて、投資家の間にはリスクテイクの動きが広がりました。24日、25日の2日間で、ダウ工業株30種平均は450ドル近く上昇しました。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は27日、過去最高値を更新しました。

これまで、海外の株式市場が伸びても、日経平均は置いておかれるような状況でしたが、今週は逆に日経平均が世界の株式市場をリードするように大きく回復しました。理由は足元の大幅な円安です。フランス大統領の結果を受けて、ドルやユーロが買われ円が売られました。24日のニューヨーク外国為替市場では、1ドル=109円70~80銭でした。週末に向けてさらに円安が進み、28日には1ドル=111円50~60銭となっています。

来週はゴールデンウィークで営業日が2日しかありません。市場参加者も限定的となります。北朝鮮を巡る地政学リスクは、警戒されていた25日の朝鮮人民軍創建85年記念日には挑発的な行動はなく、警戒感は薄れました。ただし、29日早朝には再度、弾道ミサイルを発射、失敗したと見られています。流動性が低い相場では急な値動きも起こりがちです。柔軟に対応できるよう備えておきたいところです。

日経平均は大幅に反発。25日移動平均線、75日移動平均線を回復

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。24日には大きく窓を空けて始まりました。25日も大きな陽線で上昇し、26日も窓を空けて伸びました。

これらの大きな反発により、25日移動平均線を回復しただけでなく、75日移動平均線も回復しました。25日移動平均線は上向きに転じ、75日移動平均線も横ばいから上向きに転じようとしています。

足元は上昇トレンドへ。さらに一段上のステージをうかがう

今後の動きはどうなるでしょうか。チャートの形は一段上のステージが見えてきたと言えます。

足元の上値めどは、1月18日の安値(18,650円)でしたが、ここを窓空けで簡単に超えました。その後はさらに、その上のめどである2月7日の安値(18,805円)、2月27日の安値(18,995円)、目先の目標として意識されやすい19,000円も軽々と上抜けました。

直近の目線は上に持っていてよいと思われます。今週、急騰したことから、来週は上昇一服で若干の調整が入る可能性がありますが、それでも、25日移動平均線を下回らない限りは、押し目を狙いたいところです。

この後、さらに上のステージに上がっていくためには、19,500円~19,600円を超えていく必要があります。このあたりは昨年末から何度も上値をトライしては抑えられているところです。かなり積み上がっていることから、抵抗力も大きいのですが、逆に、ここを抜けると強いサポートラインに変わります。

下原 一晃

PR

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。