GW期間中に風向きが大きく変わる? 5月相場の注意点

当面は株式市場の乱高下に注意が必要か

この記事の読みどころ

  • 4月の日本株式相場は、終わってみれば久しぶりの乱高下となりました。月中の値幅は1,064円となり、今年に入ってから最大となっています。
  • 5月の注目点は、1)米国の金融政策・経済指標、2)決算発表が本格化する企業業績動向の2点です。特に、GW期間中にいくつかの重要イベントがありますので、注意が必要です。
  • 相場の方向感が見え難い中、特定のセクターにシフトするのは避けるべきと考えますが、輸出関連セクターに関しては“持たざるリスク”を意識し始めるべきと言えましょう。
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先月(2017年4月)の株式相場の振り返り

今年最大の値幅を記録した乱高下

4月の日本株式市場は、久々の乱高下だったと言えます。月中の値幅(高値と安値の差)は1,064円となり、今年最大でした。昨年(2016年)は今回以上の乱高下が頻繁にありましたが、1,000円を超える値幅は久しぶりです。

日経平均株価は、米国株式市場の下落、北朝鮮問題など国際情勢緊迫、円高の進行などにより、前半は下落基調が続きました。その結果、4月17日には年初来安値となる18,224円を付け、先行きに対して不安が広がったと言えます。しかし、そこから徐々に切り返し始め、最終週には今年初の4連騰(21日~26日、週末を挟む)を含む急反発となりました。

海外投資家による揺さ振りが起きた可能性も

急反発を牽引したのは、為替相場が円安に振れたことが最大要因とされていますが、海外投資家、とりわけ、短期筋の投資家による仕掛け的な買いが大きかったという見方もあります。また、4月終盤の決算発表本格化を睨んで、海外投資家による揺さ振りの可能性もあります。

いずれにせよ、これだけの乱高下は、海外投資家の売買行動が大きく影響したと見ていいでしょう。

なお、日経平均株価を振り返ると、2017年3月末の株価(終値、18,909円)との比較では、4月末終値(19,196円)は+1.5%上昇となりました。また、4月高値は同+2.0%上昇、4月安値は同▲3.6%下落でした。さらに、2016年12月末との比較では、4月終値は+0.4上昇となっています。

日経平均株価の過去6カ月間の推移

2017年5月の注目イベント、注目セクター

5月はGW期間中の重要イベントに要注意

5月の注目点は、企業決算動向と米国の金融政策・経済指標です。そして、日本の株式市場が休場となる大型連休(GW)後に、市場が再び乱高下する可能性があります。ひょっとすると、この記事が掲載されている頃には、既に大きな動きが出ているかもしれません。

GWモードにどっぷり浸かっていると、気が付いたら風向きが変わっていたということも十分あり得ましょう。GWは日本だけであり、世界の金融市場は普段通りに動いていることを再認識する必要があります。

GW期間中にFOMCと雇用統計発表

米国の金融政策では、5月2~3日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。前回(3月)に利上げが実施されたため、今回は大きな変化がないと見る向きもありますが、イエレン議長が公言する年2~3回の利上げ実施に向けて、何らかの動きが出ても不思議ではありません。

また、5日には4月の米雇用統計が発表されます。今後の利上げ実施を占う重要指標ですから注意が必要です。

GW明けは株式市場の乱高下に注意が必要

このFOMCと雇用統計発表の内容により、利上げ実施が遠のいたような印象が出ると、金融市場に大きな動きが出る可能性があります。ここで言う「大きな動き」とは、思惑も絡んだ乱高下を意味しますので、株価の急上昇や急落となります。

ここで重要なことは、これらFOMCや雇用統計発表がGW中に行われることです。前述した通り、この時期に大型連休で“まったり”モードになっているのは日本だけで、世界の金融市場は通常通り動いています。GW明けになって、相場の景色が大きく変わっていることは決して珍しくありません。

重要企業の決算発表ピークは5月第2週

もう1つの注目点は本決算発表が本格化している企業業績動向です。既に4月最終週から多くの発表が行われていますが、重要企業を含めたピークは5月の第2週目(5月8日~12日)になります。

各社の今期見通しにどのようなメッセージが込められているのか、読み解くのがカギとなりましょう。ここでも、短期筋の海外投資家にとっては重要なカタリストになるため、株価の乱高下に繋がる可能性があります。

輸出関連セクターは“持たざるリスク”を意識し始める

こうした注目イベント、および企業決算動向などを勘案すると、現時点では外需・内需への投資はニュートラル(中立)にしておくのが得策と考えます。少なくとも、特定のセクターに大きくシフトするのは危険と言えましょう。

ただ、強いて言うならば、目先の円高進行リスクがやや薄れてきたことなどから、輸出関連セクターは“持たざるリスク”を意識するべきと思われます。

また、決算発表直後に急落した優良銘柄は、何か大きな不祥事がないとすれば、良い買い場になる可能性があります。逆に、決算発表直後に急騰した銘柄に無暗に付いて行くのはリスクが大きいと考えられます。

投信1編集部

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投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。