LIXILグループ(5938)は2017年3月期決算を発表。注目の2018年3月期会社予想は市場予想を下回ったが、中期的な収益力強化のための事業再編等のコスト計上の影響が大きいと見られるため短期的には株価に対して「中立」な印象だ。

決算ハイライト

2017年3月期実績は、売上収益が対前年度比▲6%減、事業利益が同+26%増、営業利益が同+73%増、親会社の所有者に帰属する当期利益(以下、純利益)が425億円(前年度は▲256億円の赤字)となり4月24日に公表された修正予想とほぼインラインでの着地となった。

売上収益については、事業売却や円高の影響などに減収となったが、コスト削減や前年度にあった一過性の費用の剥落などにより、増益を確保している。

一方、2018年3月期予想については増収、増益の見通しが発表されたが、市場コンセンサスは下回っている。なお、会社側では、具体的な事業再編コストの内容や金額については明らかにしていないが、2019年3月期からスタートする新中期計画に向けて、「引き続き資産の整理と組織の改善を推進する」とコメントしている。このため、コンセンサス予想との乖離は、これらに関連する費用計上による影響が大きいと推察される。

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LIMO編集部