不動産投資で早くリタイヤしたい! そんなあなたに物申す

投資にも人生にも大切な「6つのステージ」とは?

不動産投資をして早くリタイヤしたい!という人が本当に多くて困ります。

なんで、そんなにリタイヤしたいんでしょうか。苦労せず、お金を手に入れて、会社をやめて、毎日好きなことだけして暮らす人の社会的存在価値って、いったい何なんでしょうか? 人生でも、スゴロクでも、スタートしていきなり「100コマ進む」なんて目がでて、一気に上がれちゃうゲームはこの世に存在しないのに・・・。

「人生も投資も山登りと似ている」の意味は?

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人生や投資は、山登りと似ています。山登りの世界で、最終的にエベレスト目指す人はいても、初めての登山でいきなり世界最高峰にチャレンジする人はいないでしょう。

誰でも最初は軽いハイキング程度から始めるはずです。たとえば高尾山。首都圏のハイカーには普段着で登れる人気のスポットです。しかし、そんな超ビギナー向けの山でも、頂上に立てば見える景色が変わります。よし、次はあそこに見える富士山を目指そう、と。

富士山だって、さすがに日本一の山ですから、軽装で登れるほど簡単な山ではありません。すると、装備が変わります。それなりの練習も必要でしょう。これは高尾山に登ったからこそわかったことです。

そうこうして、無事、富士山に登頂したとしましょう。するとまた別の景色が見えるのです。次はキリマンジャロ、マッキンリー、アコンカグア、そしてエベレストへと、次に手が届きそうに見える景色は、目の前の山を登頂するごとに広がっていきます。

これこそが“ステージ”の正体であり、このステージをすっ飛ばして、スゴロクで上がることなど絶対にできないのです。人生には、何十ものステージが用意されています。これを一段一段登ることでしか、あなたの人生の目的を達成することはできません。

では、今あなたの目の前にあるステージ(課題)を飛ばして次のステージにいったとしたらどうなるのか?

山登りの世界ではそれは「死」を意味しますね。人生の中ではさすがに「死」と直結することはありませんが、目の前の課題を避けると、同じ問題を繰り返すというスパイラルに入り、そのステージにずっと留まることになってしまいます。

よく職を転々とする人がいますが、アレなどはまさにこの典型です。自分のステージを上げないと理想の職には就けないのに、「自分の能力を活かせる職場はここじゃない」と、勝手に思い込み、そして永遠に都会の砂漠をさまよい続けます。

皮肉なもので、人生のステージが上がれば上がるほど、お金に関する関心は薄れ、自己実現欲求や社会的な成功を実現したいという欲求にかられるようになります。はっきりいってお金はどうでもよくなってくるのです。つまり利己から利他へと、価値観も変わってきます。これが有名なマズローの5段階欲求説というものです。

投資家本人のステージによって、取るべき投資戦略は違う

よくある不動産投資の質問で、アパートかマンションか? 一棟か区分か? フルローンか現金か? 都心か地方か?というのがありますが、これらの投資手法に絶対的な正解、不正解などはなく、その投資家本人が立っているステージによって、取るべき手法が違ってくるだけの話なのです。

つまり、フルローンという投資手法も、その人の立っているステージによっては正解であり、不正解であるということです。ですから、私がこのような質問を受けたときは、一般的なメリット、デメリットを解説しつつも、その人は今どのステージにいるかを確認し、アドバイスするように心がけています。

あなたのステージはどこですか?

一歩一歩確実にステージを上げていくためには、「自分は今どのステージにいるのか」を知ることが何よりも重要です。何度も言いますが、人生に中間省略はないのです。

これがわかれば、今の課題がわかりますので、寄り道することなくその課題に取り組むことができるようになります。

しかし、誰の目にも明らかなステージがいつも用意されているわけではないので、どんなステージ、課題があるのかは、先人の経験、教え、などから推測するしかないのですが、私の短い人生経験の中で考えても、少なくとも次の6つの段階があるといえます。

第一ステージ「世の中を知るステージ」

読んで字のごとく世間を知るステージです。世の中そんなに甘くない。身の程を知るステージといってもいいでしょう。就職活動をして世間を思い知る大学生の状況に近いかもしれません。

第二ステージ「仕事を覚えるステージ」

初めて就いた右も左もわからない職場で、とにかく言われた地味な仕事を間違いなくこなすようにする段階です。徐々に今やっていることの意味を考えながら、仕事をしなければなりませんので非常に忍耐がいるステージでもあります。

実はこの段階が最も重要で、春夏秋冬で例えれば、冬の時代。畑をひたすら耕す段階です。投資の世界であなたがこのステージにいるのであれば、自己投資を重ねて勉強しつつ、しっかり種銭を貯める段階となります。

第三ステージ「腕を振るうステージ」

仕事に慣れ、成果が現れてくる段階です。春夏秋冬でいえば、新芽が芽吹く春の季節です。学んだことが実を結ぶので仕事も段々面白くなってきます。

投資の世界であなたがこのステージにいることを実感できるシグナルは、アパート、マンション、一棟、区分、ローン、現金、都心、地方などの投資スタイルが明確となり、物件を見た瞬間に投資に値するかどうかを判別できるレベルに達したと実感できることです。

もし、あなたが、このステージにいないのであれば、絶対にフルローンでの投資は避けるべきです。

第四ステージ「経験から価値を生み出すステージ」

会社でいえば、プロジェクトリーダークラスの段階です。どんな課題に直面しても、あらゆるリソースを活用し、チームとして結果を出すことができるようになります。春夏秋冬でいうと、やることなすこと全部うまくいく夏の段階であるといえるでしょう。

不動産投資の世界なら、たとえば、誰も買わない激古ボロアパートを安く買い、フルリノベーションをして高い利回りを得ることができるようなスキルがあるレベルです。さらに、物件をどんどん増やしつつも、資産、負債のバランスを考え、税務的にも卓越した知識があり、キャッシュフローが常に最大となるベストな経理処理ができるレベルにも到達しています。

どんなトラブルにもスマートに対応でき、かつ全てが常に自分のコントロール下にある状態でなければなりません。フルローン投資は、このような状態にある場合のみ有効になる投資手法になります。

数多くの物件に触れ、調査し、シミュレーションをしたり、数多くのトラブルにも触れ、あらゆる経験的な引き出しを持つことが重要ですが、この段階に到達するには一筋縄にはいきません。しかし、卓越した知識と経験をもつパートナーを脇に据えることで補うことができる場合もあります。

この段階に到達していることを証明できる一つの指標をあげるなら、知識レベルとしては一般財団法人日本不動産コミュニティーの「不動産実務検定1級」以上。資産レベルとしては、頭金は最低でも物件価格の2割程を持っている人が対象になります。

第五ステージ「後継を育てるステージ」

このレベルは、オピニオンリーダー的な活動をするステージです。会社でいうと「ビジョン」を掲げ、より多くの人を巻き込みながら企業活動を行う社長のような存在に似ています。

このステージにいる人は、自分の資産をさらに増やすというよりも、自分の知識、経験を発信したり、人と人を結びつけ、多くの人たちと情報を共有し、さらに輪が広がることに大きな喜びを感じるようになります。

大家さんの世界でいえば、各地で「○○大家の会」を主宰する方がこの段階にあるのではないでしょうか。春夏秋冬でいえば、この段階は収穫の秋に移行する前の夏の時期。精神的にも非常に安定しているステージであるといえます。

第六ステージ「より社会的な役割を担うステージ」

このステージは、もう利己的な考えはなくなった仙人のような境地かもしれませんね(笑)。人生の集大成、季節でいえばまさに収穫の秋です。このステージでは世の中をよりよい社会にするため、より美しい社会を後世に残すためなど、ボランティア的な活動をするようになります。

有名なところでは、未来の日本リーダーを育てるために故松下幸之助氏が私財を投じて設立した「松下政経塾」や、障害者の自立支援のために同じく私財を投じて故小倉昌男氏が設立した「ヤマト福祉財団」などがあります。

この段階になると自分の資産のことなどはどうでもよくなるはずです。まだこの境地に達していない私がいうのもどうかと思いますが、将来はそうなる、という心意気は持っていなければリーダーになってはいけない、そう思います。

いかがでしょうか。ぜひ、あなたのステージがどの辺にあるのか考えてみてください。

今回のコラムは、不動産投資理論ではなく、人生論のようになってしまいましたが、この6つのステージを理解しておくことは、不動産投資を行う上でもとても重要です。

これがわかっていれば、他の人がフルローン投資を煽り、年収を自慢していても何とも思わなくなります。そう、あなたには、あなたが歩むべきあなただけの道があるのです。その先のステージをしっかり見据えて頑張っていただければと思います。

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浦田 健

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浦田 健
  • 浦田 健
  • 株式会社FPコミュニケーションズ代表取締役
  • 一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)代表理事

明治大学商学部卒。
2002年個人向け不動産コンサルティング会社を創業。 近年、国内はもとより海外の不動産コンサルティングを手がける。
2008年「すべての人に不動産の知識を!」を使命としJ-RECを創設、 同時に「不動産実務検定」を開始。全国35カ所以上に教室を開設し、いつでも、だれでも、どこでも 不動産実務知識が学べる環境をつくる。
主な著書に「金持ち大家さん」シリーズ他不動産関連書籍多数、発行部数は業界最多となる累計30万部を超える。