体操の内村選手プロ契約で注目、「長崎ちゃんぽん」本場の味は?

リンガーハットの業績拡大をけん引する「長崎ちゃんぽん」事業

男子体操の内村選手が体操初のプロ契約選手に

昨年夏に開催されたリオデジャネイロ夏季五輪大会から早10カ月が過ぎました。リオ五輪では男子体操が団体戦で3大会ぶりの金メダルを獲得、個人総合では内村航平選手が2大会連続の金メダルという輝かしい成績を収めました。

こうした活躍により男子体操の人気がいっそう高まったことは言うまでもありませんが、やはり、その主役は内村選手です。

2017年に入って開催された公式競技大会でも、4月の全日本体操個人総合選手権で10連覇、6月のNHK杯でも9連覇を達成しています。内村選手は既に28歳ですから、普通に考えると既に体操選手としてのピークは過ぎつつあります。しかも、有望な若手選手が続々と登場してきている中での連覇達成は、まさしく偉業と言えるでしょう。

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そして、内村選手はリオ五輪終了後、2016年11月から体操では初めてとなる“プロ契約選手”として活動しています。“プロ”とは「結果」で勝負していくことを意味します。自らをさらに厳しい立場に置き、東京五輪を目指す内村選手の活躍に期待したいと思います。

内村選手の所属先は「長崎ちゃんぽん」が主力事業のリンガーハット

さて、前置きが長くなりましたが、プロとなった内村選手の所属先がリンガーハット(8200)です。2017年3月、内村選手はリンガーハットと約5年間(2021年12月まで)の所属契約を結びました。現在では、前述した競技大会およびメディア報道等では「内村航平(リンガーハット)」と表記されています。

内村選手は長崎県出身です(注:生まれは北九州市)。同じ長崎県に本社があるリンガーハットがサポートを買って出たと見られます。

“リンガーハット”・・・聞いたことのある名前ではないでしょうか。リンガーハットは外食産業企業です。売上高の約75%を占める「長崎ちゃんぽん」事業が主力事業で、『長崎ちゃんぽん リンガーハット』のブランドで653店舗を展開しています(2017年4月30日現在)。

その他では、『とんかつ 濱かつ』を展開する「とんかつ」事業(売上構成比は約24%)が第2の柱となっていますが、「長崎ちゃんぽん」事業の3分の1に過ぎません。

さらに、営業利益の内訳を見てみると、「長崎ちゃんぽん」事業が全体の8割を超えています(連結消去前)。ちなみに、営業利益率は「長崎ちゃんぽん」が8%強、「とんかつ」は5%弱です。

業績急拡大中のリンガーハット

リンガーハットの業績はここ数年で急拡大しています。2013年2月期の経常利益は約12億3千万円でしたが、最新の2017年2月期は約31億6千万円でしたので、5年間で約2.6倍になりました。

実は、「とんかつ」事業はやや苦戦が続いているため、業績拡大の牽引役が「長崎ちゃんぽん」事業であることは明白です。

これは、国産野菜100%使用などを前面に掲げて“食への安全”を強くアピールしたことや、メニューのラインナップを充実させてファミリー層を取り込んだことが大幅伸長の理由と考えられます。

そして、こうした地道な取り組みが「長崎ちゃんぽん」の美味しさを消費者に植え付け、そのリピーター需要が増加していると見ていいでしょう。

その名の通り、長崎が発祥の「長崎ちゃんぽん」

しかし、リンガーハットが店舗名のみならず、有価証券報告書に記載する事業部門名にも“長崎”と付けるくらいですから、「長崎ちゃんぽん」の本場が長崎であることは間違いありません。

ご存知の方も多いかと思いますが、「長崎ちゃんぽん」は、長崎発祥の中華ソバです。その由来には諸説ありますが、明治時代に当時の中国文化を融合させてでき上がったと言われています。

大きな特徴として、数多くの具材を使用し、麺が太いことが挙げられます。

長崎市内には数多くの長崎ちゃんぽん店

ということで、早速、長崎県長崎市に「長崎ちゃんぽん」を食べに行ってきました。

正確な数は不明ですが、飲食店サイトを見る限り、長崎ちゃんぽん専門店だけでも100前後あるようです。また、「長崎ちゃんぽん」がメニューにある中華料理店やラーメン店などを合わせると、その2倍は下らないと考えられます。

どうやら、仙台市の牛タン焼き、高松市の讃岐うどん、広島市のお好み焼き等のように、街を歩けば多くの店を見かけるという位置付けにあるようです。

多くの具材の旨味がギュッと濃縮された美味しさに圧倒される

上段:天天有、下段左:皇上皇、下段右:思案橋ラーメンのちゃんぽん(いずれも長崎市内)

さて、味の方ですが、一言でいうと“濃厚”です。スープには、海鮮素材(エビ、イカ、アサリ他)、肉(主に豚肉)、季節の野菜の旨味が凝縮されています。筆者が訪れたどの店も、独特の濃厚スープが特徴でした。良い意味で“あっさり味”という印象はありません。

また、コシのある太麺も食べ応え十分でした。どちらが美味しい・不味いではなく、リンガーハットの店で食べる長崎ちゃんぽんとは、また違った味であることは確かです。ただ、もし3~4日続けて食べたとしたら、胃腸への負担が少し気になる可能性はあります(注:筆者の個人的な感想です)。

今年2017年は10月2日からモントリオール(カナダ)において、体操の世界選手権が開催されます。内村選手は既に代表入りが決定しており、その活躍に大きな注目が集まるでしょう。そして、内村選手同様に、「長崎ちゃんぽん」にも一層の注目が集まることを期待しています。

投信1編集部

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