FXの口座を徹底解説!どんな口座があるの?

証券会社の口座とFX専業会社の口座の違いは?

目次

1 銀行の「普通預金」口座、「総合口座」とは
2 証券会社の「証券総合口座」は、銀行の「総合口座」のような位置付け
3 NISAやiDeCoを始めるには、新たに別な口座を開設する必要あり
4 証券会社でFX取引を始めるなら、まずは総合口座の開設から
5 FX取引を始める前に、「差金決済取引」を理解しておこう
6 FX専業会社にCFD取引ができるところが多い理由
7 FX取引口座には、株式のような「一般口座」「特定口座」の区別はない
8 FX取引の損益は、他の先物取引商品との損益通算と3年間の繰越控除が可能
9 FX口座を開設するために、年齢以外はほとんど制約なし
10 まとめ

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FXの取引をするには、証券会社やFX専業会社に口座を開設する必要があります。銀行の口座とはどう違うのでしょうか。また、株式や投資信託債券などの売買もできる証券会社に口座を開くのと、FX取引専業の業者に口座を開くのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。証券会社やFX会社選びを判断するためにも、事前に理解しておきましょう。

1 銀行の「普通預金」口座、「総合口座」とは

証券会社やFX専業会社の口座を知る前に、まず銀行の口座について復習しておきましょう。「普通預金」口座しかなじみがないという人もいるかもしれませんが、銀行には預金の種類などに応じていろいろな口座があります。

まず、「普通預金」口座は、自由に預け入れ、払い戻しができる預金口座です。銀行取引の基本となる預金となります。公共料金や家賃などの自動支払い、給与や年金などの自動受け取りができます。

「定期預金」口座は、1年、3年後など、預け入れ期間を決めて満期日まで原則、引出しができませんが、金利が高いメリットがあります。

「総合口座」は、普通預金と定期預金をセットにし、さらに、国債や地方債、金融債(特定の金融機関が発行できる債券)、投資信託、外貨預金など、金融商品の運用もできる口座です。

銀行の預金にはこのほか、手形や小切手の支払いに使われる「当座預金」、残高が定められた金額(基準残高)以上あると普通預金より金利が高くなる「貯蓄預金」、まとまったお金を一括で預け入れて利用する「大口定期預金」、目標額を設定した貯蓄に用いられる「積立定期預金」などがあり、それぞれ別の口座をつくって預け入れる場合があります。

詳しくは→一般社団法人全国銀行協会「目的に応じて使い分けたい7つの銀行預金」

2 証券会社の「証券総合口座」は、銀行の「総合口座」のような位置付け

株式などの有価証券を売買するには、証券会社に口座を開設する必要があります。証券会社は、投資家の売買注文を証券取引所に取り次ぎます。これを委託売買(ブローカー)業務と呼びます。

証券会社ではこのほかにも、証券会社が自分のお金と自分の判断で有価証券を売買する自己売買(ディーラー)業務、新たに発行される株式や債券の引き受けおよび売り出し(アンダーライター)業務、募集・売り出しの取り扱い(セリング)業務などを行います。

証券会社で、株式や投資信託の買付資金を運用・管理するための口座が「証券総合口座」です。銀行の総合口座のような位置付けです。ほとんどの証券会社では、投資家が証券総合口座に入金したお金は、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)と呼ばれる投資信託が自動的に買い付けられ、運用されます。株式などを売却した場合にも、売却代金で自動的にMRFを買い付けます。

MRFは短期証券や格付けの高い公社債などで運用されるため安全性が高く、投資信託ではありますが、これまで元本割れになったことがありません。1円からの預け入れ、即日換金(手数料なし)など、流動性の面にも優れているのが特徴です。証券総合口座で株式や債券、投資信託などを買い付ける場合には、MRFを自動的に売却して買付代金に充てるようになっています。これらを「自動スイープ機能」と呼びます。

証券会社ではなぜ、現金のまま預かるのではなく、わざわざMRFを買い付けるのでしょうか。大きな理由は、万一、金融機関が破綻した場合に投資家の資金を保護するためです。

現金を預かる場合、普通預金や定期預金など、利息のつく一般的な預金は預金保険制度の対象となっています。ただし、保護の範囲には上限があり、1金融機関ごとに合算して、 預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息となっています。

しかし現金ではなく株式や投資信託などの有価証券であれば、金融機関の資産とは分別して保管されるので、原則として全額保全されます。また普通預金と比べるとMRFの利回りは高くなっています。証券会社の中には、MRFの自動買い付けを行わないところもあります。この場合、投資家から預かっている資金を直接、信託銀行や信託会社へ信託し、分別管理する方法が一般的です。

詳しくは→

3 NISAやiDeCoを始めるには、新たに別な口座を開設する必要あり

通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。「NISA(ニーサ)」は、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。NISAは2014年に導入されました。2016年には未成年者を対象とする「ジュニアNISA」もスタートしました。

NISAと同様に、税制メリットがあるとして注目されているのが、「個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)」です。「iDeCo」は、任意で申し込むことにより公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金の一つで、掛け金が全額所得控除になるほか、運用益も非課税で再投資できます。また、年金として受取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。

NISAもiDeCoも、制度を利用するためには、専用の口座を開設する必要があります。NISA、iDeCoともに、証券会社、銀行・信託銀行、生命保険会社・損害保険会社などで口座を開設できます。ただし、取扱商品は金融機関ごとに異なるので注意してください。

たとえば、NISAの場合、株式投資信託は証券会社、銀行や一部の生保、運用会社でも購入できますが、上場株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)は証券会社でしか購入できません。 NISA、iDeCoともに、商品ラインナップ、手数料も金融機関によって異なります。

詳しくは→

4 証券会社でFX取引を始めるなら、まずは総合口座の開設から

FX取引を始めるには、取引サービスを提供している証券会社やFX専業会社で口座を開設する必要があります。ここで一つ、留意すべきポイントがあります。それは、証券会社で口座を開設するにはFX口座を開設する前に「証券総合口座」を開設しなければならないことです。FX口座だけでなく、NISA口座、iDeCo口座も、それらだけでは開設できません。

つまり、これまで取引したことのない証券会社でFX口座を開設するには、総合口座とFX口座の2つを開設しなければなりません。ほとんどの証券会社では、2つを同時に開設することができます。ただし、開設のための書類は2通必要です。

なぜ、証券会社では総合口座が必要かと言えば、証券会社ではFXだけでなく、国内外の株式、投資信託、債券、先物・オプション、ETF、REITなど、さまざまな商品を取り扱っています。それぞれの商品で利益・所得の種類や課税の方法が異なるのです。

たとえば、問題になることの一つは、損益通算です。損益通算とは、ある商品の取引で発生した利益から、別の商品で発生した損失を控除することです。たとえば、上場株式の譲渡損失と分配金は、分配金を「申告分離課税」で確定申告することで損益通算ができます。一方で、株式取引による損益をFX取引の損益と通算することはできません。確定申告などの際には、損益通算できないものは、それぞれ申告する必要があります。商品が異なれば、資金の管理も別々に行う必要があります。

株式、先物・オプション、NISA、iDeCoなどの口座に入金するには、まず証券総合口座に入金し、その後、資金を各口座に振り替えます。ほとんどの証券会社では、日本株の売買は総合口座に入金するだけで可能です。一方で、同じFXでも、取引所FX(くりっく365)と、店頭FX(相対取引)は一つの口座で取引ができません。レートなどの条件が異なるからです。

証券会社でFX取引をするには、まず、証券取引口座に入金し、FX口座に資金を振り替えます。逆に、FX口座から出金する場合には、まず総合口座にいったん資金を振替えた後、総合取引口座で銀行口座などへの出金指示を行います。一見面倒に思うかもしれませんが、FXだけでなく、株式や投資信託など複数の金融商品に投資したいという人や、NISA、iDeCoなども含めて制度を利用したいという人には証券会社を利用するほうが便利でしょう。なお、証券会社の中には、FX口座に直接入金したり、FX口座から直接出金したりできるところもあります。

5 FX取引を始める前に、「差金決済取引」を理解しておこう

証券会社であれば、FX以外にも、国内外の株式、投資信託、債券、先物・オプション、ETF、REITなど、さまざまな商品に投資ができるので便利です。一方、FX専業会社はその名のとおりFX専業ですから、得られた収益を元に株式に投資をしたり、NISAで積み立てをしたりするためには、いったん出金をして、別の会社で行わなければなりません。ただし、FX専業会社はFX取引に特化しているため、ツールの開発やサービス、サポートなどに力を入れています。取引コストも大手証券会社に比べれば割安です。

FX専業会社でも、CFD(差金決済取引)取引ができるところもあります。差金決済とは、現物の受渡しをせずに反対売買による差額の授受で決済を行う取引です。英語で「Contract For Difference」と言い、その頭文字を取って「CFD」と呼びます。FXもCFD取引の一種です。

株式の現物取引では、ある銘柄を売買する際には必ず有価証券の受け渡しを行わなければなりません。一つの銘柄を1日のうちに「買い付けて売却する」ことはできますが、「買い付けて売却し、さらに買い付ける」ことはできません。

株式の現物取引では、差金決済は禁じられています。株式の現物では、売買の契約と決済は同時には行われません。たとえば、東証で行われた売買の決済は、通常売買日を含めて4営業日目に行われます。ある銘柄の株式を100万円で購入し、101万円で売却した場合、「1万円儲けて、手持ちの資金は101万円(手数料を除く)」ではありません。

決済が行われるのは4日後です。ですから、「買い付けて売却し、さらに買い付ける」には、現在の価格である101万円が追加で必要です。201万円持っていれば二度購入できますが、100万円しか資金がなければ、一度しか購入できません。

かつて、現物株の取引であれば、ある銘柄の株式を購入すると紙の株券が郵送されてきました。2009年1月からは株券は電子化され廃止されました。ただし、株主の権利がなくなったわけではありません。現在は株主の権利の管理は、証券保管振替機構(ほふり)などが電子的に行っています。

6 FX専業会社にCFD取引ができるところが多い理由

株式の現物取引では、売買の契約と決済は同時には行われず、たとえば、東証で行われた売買の決済は、通常売買日を含めて4営業日目に行われると紹介しました。

実は、FX取引も売買の契約と決済は同時には行われません。FX取引では、約定成立日から2営業日後が決済日となっています。ではFX取引で米ドルを1万ドル購入した場合、2営業日後にドル札が送られてくるかと言えば、そうではありません。どこか別の場所に保管されているわけでもありません。

FX取引は差金決済取引で、現物の受渡しをしません。反対売買による差額の分だけを授受して決済を行います。おおざっぱに言えば、FX取引とは、「米ドルを買います」「売ります」という「約束」を売買するようなものです。「約束」を売買するのであれば、1万ドルを購入するために、1万ドル分の資金は必要ありません。売買の差額の分だけあればいいのです。

見方を変えれば、差額の部分さえ払う余力があるなら、いくらでも大きな取引をしていいということになります。このため、差金決済取引(FXも差金決済取引の一種です)では、ある程度の証拠金だけで大きな取引ができます。これをレバレッジと言います。海外のFX会社などでは、400倍~1000倍のレバレッジで取引ができるところもあります。日本では最大25倍までとなっています。

CFD取引ができる金融商品には、「日経225」などの株価指数、原油や貴金属などの商品、個別の外国株、ETFなどさまざまなものがあります。これらのCFDは、レバレッジが5~20倍と、少ない資金で大きな取引ができることなどがFXとよく似ています。このため、FX取引ができる証券会社だけでなく、FX専業と呼ばれるような会社でもCFD取引ができるところが少なくありません。興味があればCFD口座も開設してみるといいでしょう。

7 FX取引口座には、株式のような「一般口座」「特定口座」の区別はない

株式の取引を行う場合には「特定口座」と「一般口座」があります。特定口座とは、投資家が証券会社などを通じて上場株式などの売買を行う際に譲渡損益や信用取引の差損益を計算して納税手続きを簡易にするための仕組みです。

特定口座には「源泉徴収選択口座」と、「簡易申告口座(源泉徴収を選択しない口座)」の2種類があります。「源泉徴収選択口座」は、証券会社などが売買損益を計算し、さらに税金分を源泉徴収して納税もやってくれます。このため、投資家は原則として、申告納税は不要です。「簡易申告口座」では、証券会社などは売買損益の計算をするのみです。投資家は、証券会社などから送られてくる「特定口座年間取引報告書」を利用して、投資家自身で申告納税を行います。

これらに対して、「一般口座」は、証券会社などは納税面の事務を行いません。投資家自身が売買損益の計算をして申告納税をしなければなりません。

詳しくは→

FX取引口座には、株式のような「一般口座」「特定口座」の区別はありません。FX取引で得た利益は、「先物取引に係る雑所得等」として、申告分離課税の対象となります。 会社員で給与所得などを除く所得金額の合計が20万円を超える人は確定申告をしなければなりません。

申告分離課税の税率は一律20%(所得税15%・住民税5%)です。ただし、2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間は、所得税額に対し2.1%(利益に対しては0.315%)の復興特別所得税が追加的に課税されます。

8 FX取引の損益は、他の先物取引商品との損益通算と3年間の繰越控除が可能

株式取引による損益をFX取引の損益と通算することはできないと前述しました。ただし、FX取引の損益は、他の先物取引商品と損益通算ができます。適用対象となるのは、日経225先物、NYダウ先物、TOPIX先物などの指数先物のほか、日本国債や米国債などの債券先物、貴金属・エネルギー・穀物などの商品先物などです。

ちなみに、先物取引の差金等決済に係る損失は繰越控除が受けられます。「先物取引に係る雑所得等の金額」の計算上生じた損失がある場合に、その損失の金額を翌年以後3年間にわたり繰り越し、利益から損失の金額を差し引くことができるのです。繰越控除を受けるためには、確定申告を複数年行わなければなりません。

9 FX口座を開設するために、年齢以外はほとんど制約なし

最後に、FX口座開設のために必要な資格や要件などについてまとめておきましょう。結論から言えば、日本国内に住んでいる人であれば、年齢以外にはほとんど制約がなく口座を開設することができます。国籍も、居住地も、職業も問われません。

外国人でも、無職、アルバイト、専業主婦の人でも開設できます。ただし、年齢はほとんどの証券会社、FX専業会社で20歳以上となっています。一部の証券会社では、18歳で口座開設ができるところもありますが、未成年の場合、親権者など法定代理人による同意書などが求められます。また、FX会社によっては、70歳未満など、年齢に上限を設けているところもあります。

銀行口座は生まれたばかりの赤ちゃんでも開設できます。株式投資も小学生でもできます(親権者などの同意は必要)。ではなぜFXだけ年齢制限があるのでしょうか。その理由は、FXのリスクの大きさです。FXは、差益決済取引が可能で、少額の証拠金で、差し入れた証拠金を上回る金額の取引を行うことができます。ただし、その分、価格変動によっては大きな損失(リスク)が発生する可能性があるからです。

10 まとめ

ここまで、銀行口座と証券会社、FX専業会社の口座の違いなどについて紹介しました。FX取引を始める際の口座の開設の資格要件や手順などは、各社ともさほど違いはありません。大きく違うのは、商品の品揃えと手数料です。たとえば、銀行の口座だけでは株式投資はできません。金融商品仲介の取引が可能ですが、あくまでも銀行は、証券会社に注文を取り次ぐだけです。

将来にわたり、自分がどのような投資をしたいのか考えてFX会社選びをするといいでしょう。と言っても、ツールの使い勝手などは口座を開設してみないとなかなかわかりません。気になるところで複数開設し、検討してみるのもいいでしょう。

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投信1編集部

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。