値上げ、値上げ、値上げ

最近値上げが多い、と感じませんか? 今年に入り、給与がさほど変わらないのに値上げが続き、家計が圧迫されているように感じます。

実際どのような動きになっているのか、少し振り返りましょう。

1-3月、電力ガス料金は毎月上昇

【電気ガス料金】1月、2月、3月連続で引き上げられました。

【地震保険料】1月に引き上げられています。

【国際線旅客にかかる燃油サーチャージ】2月から復活しました。

【USJ入場料金】2月8日から引き上げられました。

【いきなり!ステーキ】オーダーカットステーキが+6%ほど値上がりしています(筆者はここに行くときは「太っ腹」気分なので気づきませんでした)。

4月から値上げラッシュ

【電気ガス料金】毎月恒例になりました。

【国民年金保険料】月額16,490円、前年度から+1%上がっています。

【介護保険料】平均保険料は、協会けんぽ加入者は負担減、健保組合加入者および共済組合加入者は負担増となりました。

【生命保険料】予定利率が大幅に引き下げられ、日本生命の例で見ると終身保険(契約年齢40歳、60歳払い込み、保険金額300万円)の保険料は男性で+22%、女性で+27%上がりました。

【タバコ】JTが「わかば」「エコー」などのたばこ6銘柄を1箱+30円引き上げました。

【タイヤ】横浜ゴムは乗用車用タイヤ価格を平均+6%引き上げました。

【家庭用食用油】日清オイリオグループは1キログラム当たり20円以上値上げしました。

【国際線旅客燃料サーチャージ】2月に再導入されたばかりですが、4月からおおよそ2倍に上がっています。

値上げは続くよ5月にも

【電気ガス料金】毎月恒例です。

【ティッシュペーパー・トイレットペーパー】エネルギー価格や原料高、物流コストの増加などを背景に+10%程度値上がりしました。

【乳製品】雪印メグミルクはバター、チーズなどをそれぞれ+1%、+3%~+4%程度値上げしました。

【タイヤ】東洋ゴム工業が乗用車用タイヤ価格を平均+6%引き上げました。

6月の値上げはこちら

【電気ガス料金】毎月恒例です。ちなみに東京電力の標準ケースの場合、2016年12月の料金は6,128円でしたが、6月には6,656円になりました。半年で約+9%増加です。

【ビールなど酒類】改正酒税法の施行により量販店での廉価販売が難しくなることで価格上昇が観察されています。

【郵便料金】はがきが52円から62円になりました。

【乳製品】明治、森永乳業はバターを6月から+1%値上げしています。

【タイヤ】ブリヂストンが乗用車用タイヤ価格を平均+6%引き上げました。

まだまだ続く値上げの動き

【家庭用小麦粉】7月から強力粉が約+2%〜+4%値上がり予定です。

【タバコ】フィリップモリスは9月から82銘柄で1箱+10円の値上げを予定しています。

【宅急便】10月からヤマト運輸の宅急便は27年ぶりに運賃改定がなされます。平均+15%の値上げが想定されています。

見えない値上げのほうが多いのではないか

いかがでしょうか。値上げラッシュだという感想の方もいらっしゃるでしょうし、嗜好品の値上げが目立つという印象の方もおられるかもしれません。

実際、これらの値上げが家計に与えるインパクトは、電力ガス代、国民年金保険料、介護保険料などを除けばそれほど大きいものではなさそうです。また、不要不急のものでなければ、値上げ後は買い控えても生活に支障は少ないのではないでしょうか。

しかし、もう少し注意深く観察してみると、従来からある製品の値上げよりも新商品を出すたびに実質的な値上げになっているケースのほうが多いように筆者は感じています。消費者はこのような「見えない値上げ」の影響も感じとって生活防衛意識を高めているのではないでしょうか。

小売企業は手を打ち始めています。アパレルではファーストリテイリング(9983)が低価格に舵を切っていますし、最近では良品計画(7453)も衣料品の価格を引き下げると報じられました。イオン(8267)は食料品・日用品の重点品目を値下げしています。

値上げの動きがまだまだ広がっていくのか、それとも需要減を恐れて値上げが一服するか、興味深い段階に入ってきたようです。

LIMO編集部