年収2000万円はザラ!? 外資系金融機関の「バイス・プレジデント」は本当に偉いのか

一般企業でたとえればどのくらいのポジション?

外資系金融機関で採用面接を受けていると、結構な数の人に会うことになります。その中ではじめて外資系金融機関と接した方がよく驚くことといえば、役職の名称です。

外資系なのでカタカナのタイトル(役職)だということもありますが、時には「え!?」と二度見してしまうようなポジションがあります。「これってどれくらい偉いポジションなのだろうか」と考えてしまうこともしばしば。今回は外資系金融機関のタイトルについて見ていきたいと思います。

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バイス・プレジデントって副社長!?まさか副大統領!?

外資系金融機関では、海外のタイトルがそのまま日本に持ち込まれ、適用されています。

中にいると気にならなくなりますが、たとえば初めての面接時や名刺交換をした際などに「バイス・プレジデント」というタイトルを初めて知って驚いたという方も少なくないでしょう。「目の前にいるこの人はそんなにえらい人なのか!」と仰天した方もいらっしゃるかもしれません。

なぜならバイス・プレジデントを普通に訳せば、会社でいえば「副社長」に相当しますし、政治でいえば「副大統領」です。

ただ、その後面接が進んでいくと、不思議なことにバイス・プレジデントが何人も出てきます。そう、外資系金融機関にはバイス・プレジデントだらけなのです。

ここで、ふと気づきます。「はて、バイス・プレジデントとはどれくらい偉いポジションなのだろうか」と。

とある外資系金融機関の現場のタイトルを整理

では、外資系金融機関のタイトルを整理していきましょう。会社によって多少異なることがありますが、以下は一般的なタイトルとお考え下さい。

外資系金融機関では、アナリスト、アソシエイト、バイス・プレジデント、ディレクター、エグゼクティブ・ディレクター、マネージング・ディレクター、という具合で出世していきます。

通常、新卒で入社した場合にはアナリスト、ビジネススクールを出た場合にはアソシエイトからスタートします。アナリストは「アナ」、アソシエイトは「アソ」というように略されたりもします。

バイス・プレジデントはアソシエイトで結果を出した人が昇進できるポジションです。ビジネススクールを出てアソシエイトで入社してもバイス・プレジデントになれずに退社してしまうこともあります。その意味では、金融業界でスクリーニングをされた、また実績のある人が就けるポジションともいえます。

ただ、決して「副社長」や「副大統領」というような凄みのあるポジションではなく、その次に待ち受けるディレクターやマネージング・ディレクターへの登竜門ともいうべきポジションであるということが分かります。

日本企業で例えると、課長に相当するか?というとそこまでではなく、課長補佐にあたるポジションです。まさに現場で活躍するポジションといえます。

現場のトッププレーヤーはマネージング・ディレクター(MD)

外資系金融機関といっても、投資銀行部門、キャピタルマーケッツ部門、調査部門などがあります。それぞれ仕事内容は異なりますが、現場のトップはマネージング・ディレクター、通称MD(エムディー)です。

現場で実績があり社内で評価され、かつ顧客の信頼を獲得している人物がそのポジションについているというのが彼らにに対する評価です。

年収でいえば、部門によっても、また市況によってもばらつきはありますが、いわゆる「億円プレーヤー」と呼ばれる、年収1億円以上の人もいます。

バイス・プレジデントの年収はどれくらい?

外資系金融機関にはゴロゴロいるバイス・プレジデントですが、年収はといえば、一般のサラリーマンと比較すれば結構な金額を手にしているというのが実際でしょう。

ベースサラリーとボーナス合わせて2,000万円超を手にしているバイス・プレジデントはザラです。むしろ、そうでない場合は評価されていないという認識を持つ人が多いようです。その後のプレーヤー生命に危機感を覚える人もいるのではないでしょうか。

ただ、年収2,000万円超を手にして幸せかどうかというのは、いろいろあるようです。

所得税、住民税、社会保険料などが高額になってきますし、年収の増加に伴い生活水準も上げてしまったことでうまく貯蓄ができないという声も聞かれます。

また、バイス・プレジデントのポジションにあると、年収が高いうちに銀行から借入をして積極的に不動産投資に取り組む人も出てきます。仕事が不安定なことを多くの人が認識している裏返しでもあるのですが、安定収入やキャピタルゲインを不動産投資に求めるようです。

MDは何年も居続けられるポジションではない

いかがでしたでしょうか。日本人が一瞬驚いてしまう外資系金融機関のタイトル「バイス・プレジデント」。一般企業のサラリーマンに比べると年収が多いことには間違いありませんが、ここが「上がり」の一歩手前というわけではなく、ディレクターやマネージング・ディレクターなど、まだまだ上には上がいる、というポジションになります。

ただ、米系の大手証券会社のようにバイス・プレジデントの次のポジションがいきなりマネージング・ディレクターという会社もあります。

バイス・プレジデントしのぎを削った後になれるマネージング・ディレクターはいわゆる「上がり」のポジションである一方、「何年も居続けられるポジションではない」と現場の人は口をそろえて言います。

安定した収入と一瞬でも高水準の年収、自分にとっての満足度が高いのはどちらでしょうか。

投信1編集部

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