話題の築地、豊洲市場から徒歩圏にある月島

東京の下町にある月島という町をご存じでしょうか。月島といえば、「もんじゃ焼き」が有名ですが、最近、連日のようにニュースで取り上げられている築地市場と豊洲市場の中間にある場所としても注目すべきスポットです。

徒歩での場合、築地市場から月島までは約20分、月島から豊洲市場までは約40分で行けます。もし、7月2日に行われる都議会選挙を前に話題の築地市場、豊洲市場を見ておきたいという方がいらっしゃれば、途中で月島もんじゃストリート(月島西仲通り商店街)にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

以前はテレビで話題になった月島

ちなみに、月島はNHKの朝の連続ドラマで2回、取り上げられています。

1回目は、1992年10月から1993年4月に放映された『ひらり』。相撲好きな主人公のひらり(石田ひかり)を中心に、平成バブル崩壊後の東京下町を描いたコミカルなドラマでした。ドリームズ・カム・トゥルーによる主題歌『晴れたらいいね』がヒットしたことを覚えている方も多いと思います。

2回目は、2008年3月から9月に放映された『瞳』です。こちらは、ヒップホップダンサーを目指すヒロイン(榮倉奈々)が月島に住む祖父のもとで3人の子どもの里親として奮闘する物語でした。

最近こうした話題はないものの、最寄りの月島駅には東京メトロの有楽町線と都営地下鉄の大江戸線が乗り入れていることや、もんじゃストリートは修学旅行生の立ち寄りルートに含まれていることもあり、土日だけではなく平日も結構な賑わいとなっています。

再開発が続いても賑わう月島もんじゃストリート

現在、もんじゃストリートの一角にある「月島一丁目西仲通り地区」は、丸紅、三井不動産レジデンシャル、大成建設により地上32階建ての複合ビルの建設工事が行われています。その影響で「弐番街」にある約半数の店が閉じられ、別の場所へ移転しています(一部は廃業)。

とはいえ、それでも月島もんじゃ振興協同組合に加入している店舗は57軒あり、加入していない店舗を含めるとそれ以上の店舗が現在もんじゃ屋さんを営んでいます。再開発の影響も軽微なようです。

複合ビル建設中の弐番街

「粉もの儲け過ぎ」批判は的外れ

この記事を書きながら、以前、といっても10年以上前ですが、ある友人が「もんじゃ屋でビルが建つのはけしからん」と、なかば憤慨していたことを思い出しました。

その友人が言うには、「粉ものは材料費が安いからただでさえ儲かるのに、テレビによる“もんじゃブーム”の影響で不当にもうけ過ぎている」、というのです。つまり「粉もの儲け過ぎ」批判です。

当時はそんなものかなとやり過ごしていましたが、今になって改めてもんじゃストリートを歩いてみると、その友人の意見は誤解と偏見に満ちていたのではないかという考えに至りました。

というのは、改めてもんじゃ屋さんが入っている店舗ビルを眺めると、その多くは周辺の高層マンションに比べると極めて質素なものに見えるからです。また、もんじゃストリートを歩き、メニューを眺めると、それぞれの店が様々なアイデアを駆使して独自色を出そうと切磋琢磨していることが感じられます。

実際に食べてみると、テレビによるブームが去った後も「粉ものは儲かる」という定説にあぐらをかかずに、それぞれのお店がトッピング、出汁の改善などの企業努力を怠らず、「月島ブランド」を守ろうとしてきたことがわかります。そして、その結果が現在の月島もんじゃストリートの変わらぬ活況につながっていることを実感できました。

「月島ブランド」を掲げる店先

“不思議な商店街”の今後に期待

月島西仲通り商店街の周辺には高層マンションが立ち並び、住民は増えています。しかし、大型スーパーの進出で、一般的な意味での「商店街」として成り立っていくことは期待できません。

そうした環境変化のなかで、この商店街は「選択と集中」を進め、ほとんどがもんじゃ屋さんという“不思議な商店街”に変わることでシャッター通りに転落するのを回避し、活気を保っているのです。

複合ビルの竣工は2021年3月の予定です。一時的に移転した店舗が戻ることで、「月島ブランド」の輝きがさらに高まることに期待したいと思います。

LIMO編集部