明日から7月。そろそろ夏休みの計画が具体化する頃ではないでしょうか。山や海、また海外などへレジャーに出かける方もいらっしゃれば、お盆を中心に実家に帰省される方も多いかと思います。

実家に帰ると、普段、首都圏にいて何気なく接しているコンビニエンスストアが意外に多く感じる地域もあれば、全くない県もあります。今回は、セブン-イレブンの各都道府県における単位当たり人口のカバー率などを見ていきます。

セブン-イレブンの店舗数は既に2万店舗弱

セブン-イレブンは2017年5月末時点で全国に19,579店舗あります。平成27年の国勢調査によると、平成27年(2015年)10月1日現在の日本の総人口は約1億2700万人なので、セブンイ-レブンは人口1万人当たり平均1.54店舗あることになります。

この1万人あたり1.54店舗というのは、いったい多いのか少ないのか、イメージを持ちにくいという方もいるでしょう。

都道府県は全部で47ありますが、全国平均の1.54店舗よりも多い都道府県が21、平均以下が26あります。ちなみに、セブン-イレブンが出店されていない県も1県含まれています。

また、1万人当たりの店舗数が最も多い県は2.48店舗、最も少ない県は0.33店舗です(セブン-イレブンが出店していない県を除く)。

セブン-イレブンの店舗数が多い都道府県はどこ

セブン-イレブンの1号店は1974年5月に開店した東京都江東区の豊洲店です。1976年5月に出店数100店舗、1980年11月には1,000店舗と成長していったセブン-イレブンですが、ざっくり分けると東日本に強いという印象があります。

実際、2017年5月末時点で、東京都に2,518店舗(1万人当り1.86店舗)、神奈川県に1,368店舗(同1.50)、埼玉県に1,157店舗(同1.59)となっています。

一方、関西はどうでしょうか。大阪府は1,146店舗(同1.30)ありますが、京都府には326店舗(同1.25)しかありません。

セブンイレブンの単位人口当たり出店数が多い県

では、セブンイレブンの人口1万人当たり出店数が多い県を見ていきましょう。

第3位は佐賀県の2.24店舗。第2位は群馬県の2.32店舗。

そして、第1位は…山梨県の2.48店舗となっています。

この結果に、「山梨県や佐賀県は人口が80万人強程度だから(日本の人口を47都道府県で割った単純平均は約270万人)、単位人口当たりの店舗数が多くなって当然だ」というような指摘もあるでしょう。

ただ、地方ではスーパーマーケットやホームセンターが閉店する時間が早いため、コンビニの便利さはもしかしたら都心以上で、重宝される小売店であるのかもしれません。

また、地方は移動に自動車を利用する場合が多いことを考えると、都心部でコンビニを利用するのとは感覚が異なるということも言えるのではないでしょうか。

セブン-イレブンの単位人口当たり出店数が少ない県

次に、セブン-イレブンの単位人口当たり出店数が少ない県を見ていきましょう。

第3位は高知県の0.47店舗。第2位は青森県の0.40店舗。

そして、第1位は…鳥取県の0.33店舗となっています。

鳥取県は以前、『自虐ユーモアで我が道を行く「スナバ」、スタバとの戦いは続く?』で取り上げたように、スターバックスが2年前まで出店をしていなかった県です。そもそも人口が約57万人と消費者が少ないということで、チェーン店が出店しにくいということなのでしょうか。

セブン-イレブンが出店していない県とは

全国に出店をしているイメージのあるセブン-イレブンですが、出店していない県が1つあります。

それは沖縄です。2017年5月末時点でセブン-イレブンは沖縄県には出店していません。

ドミナント方式とよばれる高密度多店舗出店を行うセブン-イレブンにとっては、島である沖縄には出店しにくいというのが実情でしょうか。

とはいえ、沖縄県の人口は約140万人です。先ほど述べた単位人口当り店舗数の多い山梨県や佐賀県の人口が80万人強で店舗数が180から200店舗あることを考えれば、沖縄県へも出店の仕方次第では数百店舗のポテンシャルがあることは想像できます。

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。セブン-イレブンの出店状況を都道府県別に見ていくと地域性を考える材料にもなりますね。夏休みに帰省した際に、身の回りのコンビニの出店状況を比較してみるのも面白そうです。

青山 諭志