【決算分析】決算好調の三菱電機は何が強いのか

2018年3月期第1四半期決算を読み解く

日本の電機産業で勝ち組ともいえる三菱電機。業績は好調で2017年3月期の有価証券報告書では年間の報酬が1億円超の役員らが20名を超えるなど注目されています。今回は2018年3月期第1四半期(Q1)決算とともに同社の主力事業についてみていきましょう。

決算はどうだったのか

Q1実績は、売上高が対前年同期比+8%増、営業利益が同+24%増、当社株主に帰属する四半期純利益(以下、純利益)が+58%増と増収増益決算となりました。

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セグメント別では、「家庭電器」(以下、家電)と「その他」を除く4セグメントが増益になったが、とりわけFA関連が好調であった「産業メカトロニクス」(以下、産メカ)の大幅な増益が全社の増益に大きく寄与しています。

一方、2018年3月期会社予想については、為替前提の見直し(1ユーロ110円を120円へ変更)、産メカの需要好調、株式売却益(ルネサスエレクトロニクス)の上振れ、などを反映し上方修正されました。

好調の産業メカトロニクス、その背景は?

三菱電機のFA(ファクトリーオートメーション)システム事業は市場シェアも高い製品も多く、生産ラインの自動化には欠かせない商品を数多く取り扱っています。国内やアジアで同社が強いポジションを確立しいることが多く、同社の決算コメントは毎回注目されています。今回はどうでしょうか。会社のコメントを見ていきましょう。

「韓国等での有機EL関連や中国でのスマートフォン・電気自動車関連の設備投資の増加に加え、国内の機械メーカーによる輸出が堅調に推移」

とされています。

米国大手スマートフォンメーカーも次世代パネルとして有機ELを採用する可能性があるという話は様々なソースから報道されています。有機ELの需要はこれまでの韓国メーカー向けだけではなく、さらに需要が盛り上がるのかに注目です。

また、注目されるのは中国での電気自動車関連設備の投資が増加している点を指摘していることです。欧米の自動車メーカーもガソリン車から電気自動車へ積極的に転換を図ろうとする報道が多いですが、中国でもその流れにあることが読み解けます。

三菱電機の家庭電器事業で主力の空調

三菱電機の空調事業は家庭用や業務用いずれも有力なプレーヤーですが、国内だけではなく、中国や欧州でも積極的に展開されています。

競合企業であるダイキン工業と比較すると同社の空調事業が家庭電器事業に含まれます。したがって、同社に関する詳細な動向は把握しにくいですが、決算発表が通常ですとダイキン工業よりも早いため、株式市場では毎回注目されます。今回はどうだったのでしょうか。

「家庭電器事業は、欧州・中国及び国内向け空調機器の増加により、前年同期比103%(編集部注:対前年同期比+3%増)となりました。営業利益は、素材価格の上昇や販売費用の増加などにより、前年同期比76億円の減少となりました。」

とされており、地域的には欧州・中国、国内と同社の空調事業のポジションが確立している地域でいずれも好調だったことが分かります。また、営業利益に関しては素材価格の上昇をあげていることもあり、この状況が競合他社でも影響があるのかが気になります。

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。同社の決算からは様々な産業動向が見えてきます。それも同社の商品やサービスのシェアが高く俯瞰できている点も見逃せません。

投信1編集部

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