期待と不安が入り混じるマイホーム。あなたは買う派? それとも借りる派?

年収2000万円を超える外資系金融マンはどう考えるのか

マイホームを買うのか、賃貸に住み続けるのかは永遠のテーマです。マイホーム派にはこの夏休みにじっくり購入を検討するという方も多いのではないでしょうか。一方、高額の年収をもらう外資系金融マンでもその実態は二分されているように見えます。今回は高所得者層でマイホーム派の意見にじっくりと耳を傾けてみましょう。

外資系金融マンが都心に家を借りる背景とは

外資系金融マンはオフィスが大手町や六本木にあることが多く、また朝会などで早朝に出勤することが多いので、都心に住んでいることが多いといえます。最近はネットワーク環境が良くなり、自宅で仕事をするパターンも増えてきましたが、10年くらい前は早朝や深夜でもデスクでBloomberg(ブルームバーグ)をいじっている姿はよくありました。

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また、トレーダーなどで成功すれば若くして高所得を得ることができます。所得が増える度に、より賃料の高いタワーマンションに引っ越すことなどはよく聞く話です。自分で都度住み替えるために賃貸の方が都合がよい時もあります。

実は、こうした需要面以外にも外資系金融マンが賃貸を好む理由があります。一つ大きいのは、節税効果ではないでしょうか。一定の制約はありますが、高級賃貸マンションを社宅扱いで契約し、賃料相当額を給与から差し引くのです。高額の報酬をもらっている人になると、所得税率も4割を超えてくるため、その節税効果は大きいとみられています。

その他にもマイホームを持たない人たちがいます。それは不動産投資をしている人たちで、住宅ローンが無い方が金融機関から不動産投資用のローンをより多く借りれるとの考え方もあるようです。低金利で調達したお金を、自宅ではなく、キャッシュフローを生む資産に投資するという、金融マンらしい考え方ともいえます。

外資系金融マンがマイホームを持つ理由とは

では、外資系金融機関に勤務経験がある人でマイホームを持つ人はどのような理由で購入に至ったのでしょうか。もちろん理由は人それぞれですが、それを前提にマイホーム派の意見に耳を傾けてみましょう。

「妻の『マイホームを持ちたい』という強い気持ちに押されたから」

「都心で高額の家賃を払っているのが納得できないから」

「住宅ローンを組んで保険に入っている方が、何か不測の事態があっても家族に迷惑をかけないで済むから」

などなど、個人のライフスタイルや考え方によってマイホームを持つ理由も様々です。ただ、外資系金融機関で仕事をすることによる特有の考え方も透けて見えます。

外資系金融で仕事を続けられなくなるリスク

外資系金融機関の場合、日本から撤退してしまったり、事業規模を縮小したりする際に、失職してしまうケースが現実としてあります。そうなった場合に、仮に背伸びをして高い家賃のタワーマンションなどを借りていたりすれば、毎月の支払いが高く見えてしまいます。

高収入がある間にしっかりと貯金があれば、次の仕事が見つかるまで取り崩しながらやり過ごせばよいですが、収入が無くなった上に月々数十万円から100万円近くが家賃として出ていくようなことになれば、精神的に落ち着かないのは誰しも同じでしょう。

外資系金融機関に勤める人からは「先輩たちを見ていて、同じ職場に3年もいられたら幸せ」という人もいます。

競争が厳しいのはどの業界も一緒ですが、市況で業績の大きく変動する金融業界で、特に外資家金融機関では平均勤続年数が3年を下回る部署も存在します。

マイホームも立派な投資だが、それでもリスクをとる背景

住宅ローンを組んでいる場合にも、ローンや利子の支払いはありますが、ローンの支払った後には「資産として家が残る」という精神的な安定材料があります。

もちろん、マイホームを持つことも立派な投資ですので(それも多くの人にとっては人生最大の投資!)、マイホームの価格変動次第では投資として失敗(つまり投資金額よりも現在の価格が低い場合など)ということも十分にあります。投資金額が大きい以上、マイホームへの投資をするタイミング次第では損失額が大きくなることもありえます。

金融機関に勤務する人であれば、上で指摘したようなリスクがあることは十分承知しているでしょう。それでも彼らがマイホームを持つのはなぜなのか。その理由としてあげられた次の言葉が刺さります。

「外資系金融機関で勤務すれば一時的に高額の所得を得ることができますが、それもいつまで続くかわかりません。外資系金融機関で働いている人はみな同じ不安に駆られているのではないでしょうか。ならば、経済合理性を欠いているかもしれませんが、住む場所くらいは安定させたいし、自分で事業を始めるにも、はじめは自宅でしょうから、名刺に書く住所は戸建ての方が見栄えはいいんじゃないですかね。

外資系金融機関に勤務している間に住宅ローンを使ってマイホームを購入したのですが、買ったタイミングがリーマンショック後だったので、今よりは安く買えました。また、所得が以前ほどではないので住宅ローン減税の恩恵も受けることができ、投資としてはうまくいっていると思います」

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。家を買うか、借りるかはそれぞれのライフスタイルや考え方によっても異なると思いますが、マイホーム購入も立派な投資だということです。その一方で、住みたい場所に賃貸の物件がない場合にはマイホームを購入せざるを得ません。

経済合理性とともに、その場所へのこだわりがあるかどうかなどもマイホームを買うか、賃貸物件にするのかなどの線引きのようにも感じられます。皆さんはいかがでしょうか。

投信1編集部

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。