株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、決算後の個別物色も尻つぼみ

2017年8月3日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,029円(▲50円、▲0.3%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,633.8(▲0.5、▲0.03%) わずかに3日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,110.2(▲15.6、▲1.4%) 大幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:986、値下がり銘柄数:896、変わらず:139
  • 値上がり業種数:19、値下がり業種数:14
  • 年初来高値更新銘柄数:134、年初来安値更新銘柄数:17

東証1部の出来高は16億8,063万株、売買代金は2兆2,439億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。Q1決算発表などを手掛かりとした積極的な売買が一部で見られましたが、大きなサプライズ決算がなかったこともあり、日を追うごとに模様眺めムードが強まっています。

そのような中、NY市場の高値更新という好材料があったにもかかわらず、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。前場は一時▲9円安まで下げ幅を縮小する一方で、前引け間際には一時▲94円安まで下げ幅を拡大するなど、最近では値幅が大きい動きが見られました。しかし、後場に入ると前日比▲50円安の20,030円付近を挟んだ攻防が続き、結局は3日ぶりの反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、一時はプラス圏に浮上するなどした後、大引けはほぼ前日終値まで切り返して引けています。

東証マザーズ総合指数は大幅反落、売買代金は連日で1,000億円割れの薄商い

東証マザーズの出来高は5,770万株、売買代金は898億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加したと言っても、出来高、売買代金とも厳しい閑散相場が続いています。出来高は連日で6,000万株を下回り、売買代金は連日で1,000億円を割り込みました。

また、総合指数も大幅反落となり、今後は1,100ポイントの死守の可能か否かが焦点となりそうです。引き続き、個人投資家の投資資金の回帰が待たれますが、少し時間を要しそうです。

カシオ計算機が一時▲10%超安の暴落、安川電機は5連騰で連日の高値更新

個別銘柄では、東京エレクトロン(8035)が大幅反落となり、ファナック(6954)やソフトバンクグループ(9984)も冴えない値動きとなりました。

また、キーエンス(6861)や任天堂(7974)も値を下げ、場中に決算発表を行ったSUBARU(7270)も大幅安で引けています。

その他では、前日に決算を発表したカシオ計算機(6952)が一時▲10%超安の暴落となり、終値でも▲7%安に沈んだことが注目されました。

一方、武田薬品工業(4502)が4日連続で年初来高値を更新し、5連騰となった安川電機(6506)も連日の高値更新となりました。また、日本電産(6594)や村田製作所(6981)など電子部品株も総じて高く、ともに高値を付けて引けています。

新興市場では、ASJ(2351)が連日で値を飛ばして取引時間中にストップ高となりましたが、その後は売りに押されて小幅上昇に止まりました。また、串カツ田中(3547)が堅調に推移して年初来高値を更新し、アクセルマーク(3624)は急騰して引けています。

一方、ブライトパス・バイオ(4594)やヘリオス(4593)が下落して、いずれも年初来安値を更新しました。

青山 諭志