「特に何もしていない、してこなかった」という人ももちろんいます。ただし、その理由は年代などによっても少し違うようです。

お子さんがこの春私立中学に入学したというサービス業勤務の40代男性は「教えているのは『自分でなんでもできるようになれ』ということだけ」と話します。しかし、その理由は「子供たちの世代に自分たちの常識が当てはまると思わないから」というもの。旧来の考え方を押し付けることの危険性を理解しているからこそ何もしていない、ともいえます。

一方、2人のお子さんがすでに社会人だという、上場企業の役員を歴任した60代男性は「私は子供に不自由させたくない一心で、お金の教育などは全くしませんでした。でも我々の年代はそういう人が多いのではないでしょうか」と話します。実際に周囲の同世代の人には「仕事が忙しく、時間がなかった」という人が多いようです。

その反面、若い世代は投資を学んだほうがよいとも考えているようです。「今子育てするなら『金持ち父さん 貧乏父さん』(筑摩書房刊)くらいは読ませたかもしれません。日本ではお金に働いてもらうための教育を一切しませんからね。投資するには政治や経済がわからないとダメですし、未来を予測する能力も必要だという話をすると日本人のほとんどが逃げ出してしまいます。やはり小さい頃からの教育は大事だと思います」という言葉が印象的でした。

まとめ

いかがでしたか? 個人の考え方や年代によっても考え方は様々かもしれません。ただ、お子さんとお金の話をしている方に共通するのは「いかに自分の力で生きていくのかという術を教えている」点だとも感じます。皆さんはいかがでしょうか。

LIMO編集部