長距離移動で使うのは新幹線? それとも飛行機? 究極の選択肢はコレ!

(撮影:中嶋 茂夫)

長距離移動。あなたは新幹線派? それとも航空機派?

出張や旅行時の長距離移動。東京から沖縄へ旅行する場合、公共交通機関の選択肢は、ほぼ「航空機」一択です。しかし、東京から青森、山形、秋田への移動になると、新幹線で移動するか、航空機で移動するか、悩んでしまいますよね。

常識で考えれば、より速く到着する交通機関を選ぶことになりますが、実際にはそうならないのが面白いところです。

下の表は国土交通省が発表している「平成27年度 府県相互間旅客輸送人員表」を基に作成したものです。東京都から他府県に向かう年間の人数を単位1,000人で表示しています。また、乗換案内アプリによる、府県移動の際の標準的な区間と始発を利用した場合の標準的な所要時間を記載しています。

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府県間移動人員とJR、旅客機を利用した場合のそれぞれの所要時間

たとえば、東京都から青森県への移動は、JR利用が年間964,100人、航空機利用が358,200人になります。東京駅から始発で青森駅に行く場合の平均的な所要時間は、JRが3時間46分、航空機が3時間1分と、航空機の方が速く目的地に到着します。にも関わらず、東京駅から青森駅に行く場合、所要時間の短い航空機よりも所要時間の長いJRの方が2倍以上も利用されています。

この数字を見れば、利用者が利用する交通機関の選択を合理的に判断できていないのではないか?と思われるかもしれませんが、交通機関を選ぶ理由は所要時間だけではありません。

では、利用者はどのような理由で利用する交通機関を決めているのでしょうか?

新幹線と航空機のメリットとデメリットとは?

長距離移動で、新幹線と航空機のどちらを利用するかを決める際、所要時間の長さが大きな理由になっているのは間違いありません。所要時間が長い交通機関は、避けたいと思う人がほとんどだと思います。

では、所要時間が短ければ、必ずその交通機関を絶対に利用するか?というと、答えはノーです。なぜなら、所要時間を短くするために別途料金が発生したり、運行本数が少なかったりすることもあり、所要時間を短くしたくても金銭面や時間的な制約でできないことがあるからです。

先ほどの東京駅から青森駅への移動の場合、新幹線は1時間に1本以上運行されていますが、航空機(JAL)は1日で片道6本しか運行されていません。

また、新幹線の料金(東京~新青森)は、繁忙期の指定席料金で17,550円で、閑散期でも17,150円と、企画切符を除けば、いつ切符を購入しても料金の差はほとんど出ません。

一方、航空機利用(羽田~青森:JAL利用、10月28日までの通常期)だと、普通運賃は33,000円以上もかかりますが、数日前なら、20,000円程度で購入することができます。

つまり、いつでも乗ることができるか?という利便性と所要時間の差、これらを運賃の差で比較して、新幹線を使うのか、航空機を使うのか、を判断していることがわかります。

たとえば、東京駅から青森駅の場合、当日に移動を決めた場合は、運賃の差から新幹線を選択する人が大半だと思います。しかし、数日後に移動する場合は、航空機利用で45分短くなる所要時間に対し、航空機と新幹線の料金の差、3,000円を支払う価値があるかどうかで判断します。

仕事で移動の場合、時給1,000円の人は高いと感じるでしょうし、時給10,000円の人は安いと感じるでしょう。

4時間が新幹線の限界?

再度、表を見てみましょう。すると、あることに気づくかもしれません。実は、新幹線と航空機のシェアの逆転が、新幹線の所要時間が4時間以上かかる移動で起こっていることがわかるでしょう。

東京駅~秋田駅は、新幹線の所要時間が4時間2分で新幹線と航空機のシェアは約半々です。東京駅~広島駅の所要時間は3時間49分で新幹線のシェアは航空機の1.7倍にもなっています。ところが、4時間を超える4時間18分の東京駅~新山口駅になると、一気に航空機のシェアが新幹線の2倍に逆転します。

航空運賃と新幹線料金の差もあるかもしれませんが、4時間という心理的な要素も多分に影響していることがわかります。

究極の選択は航空機に実質無料で乗ること!

しかし、私の長距離移動は、鉄道ファンにも関わらず、ほとんどが航空機です。新幹線はほとんど使いません。その理由は、航空機には「マイレージ」と呼ばれるポイント制度がある一方、新幹線にはマイレージに相当するポイント制度がないからです。

新幹線もポイントを貯めると、グリーン車にグリーン料金で乗車できるといったサービスがあるのですが、マイレージのように、無料で航空機が利用できるほどの使い勝手はありません。

さらに、マイレージなら、航空機に搭乗して貯めるだけではなく、クレジットカードの決済で貯めたポイントをマイレージに交換することもできるのも凄いところです。貯めたマイレージは、無料の航空券として国内便や国際便にも使うことができ、極端な話、ANAのマイレージが15万マイル貯まれば、通常往復200万円以上もかかるファーストクラスを利用して、日本からニューヨークに無料で行くことができるのです。

私は2016年5月からマイレージを貯め始めたのですが、2017年に入って、8ヶ月で貯めたマイルは320万マイルを超えました。ここまで大量マイルを貯めると、航空機を使って好きなだけファーストクラスで旅行ができますし、出張費用も全てマイルでの支払いなので、実質無料です。

しかし、新幹線は運営会社が別々になっていることもあり、残念ながら、全国の新幹線で利用できるポイント制度はありません。貯まったポイントをSuicaのポイントに交換して、交通系ICカードが使える都市部の路線やコンビニなどで決済するぐらいしか活用方法がありません。

ですから、私のようにマイレージを貯めて、航空機を使っている人も増えているようです。

マイレージの貯め方はこんなにある!

マイレージの貯め方は、私を含め、多くの方がブログで情報発信しています。それらのブログを読めば、マイレージを貯める知識がついてきます。

マイレージの具体的な貯め方は、

  • 航空機に搭乗する。
  • クレジットカードの決済で貯まったポイントをマイレージに交換する。
  • ポイントサイトを活用して貯めたポイントをマイレージに交換する。
  • クレジットカードを紹介して得たポイントをマイレージに交換する。

などがあります。できるところから始めると、年間10万マイルぐらいは貯まるようになります。国内線であれば、区間によってはハイシーズンでも往復15,000マイルで航空券に交換できるので、これだけでも、6回ぐらいの旅行ができることになります。

航空機に無料で乗れてしまうマイレージをあなたも貯めてみませんか?

中嶋 茂夫

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中嶋 茂夫

鉄道ジャーナリスト

1967年生まれ。大阪市出身。京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科卒業後、ニューヨークのファンション工科大学(Fashion Institue of Technology)Apparel Production Management学科卒業。

2010年「山手線と東海道新幹線では、どちらが儲かっているのか?(洋泉社)」の発刊をきっかけに、「鉄道ジャーナリスト」としての活動を開始。地域観光の活性化を応援するため、豪華クルーズトレインやグルメ列車、観光列車に実際に乗車して、それぞれの列車の魅力を積極的に伝えている。