SUBARUがしっくりくる今日この頃。足回りとボディの”いい仕事”

運転の楽しみを感じさせる相棒〜クルマと遊ぼう(11)

つい先日、レガシィツーリングワゴンGT-Bからレガシィアウトバック3.0Rに入れ替えた。

元々通勤と買い物の足グルマとして我が家にやってきたレガシィツーリングワゴン。充分な荷室、天候に左右されない高い安定性、いざとなれば気持ちよく加速していけるターボエンジン。生活四駆として使い倒すことはもちろん、高速を使ってのロングツーリングでもストレスを感じない安心かつ安定した走りは、正直期待以上だった。

結局、レガシィからレガシィへ

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そんな通勤快速として活躍していたレガシィだが、中古車であるがゆえに機構部品を中心とした経年劣化は避けることができない。

いつからか、低速でカーブを大きく曲がりこむ際などにロアアームあたりのブッシュのヘタリが原因と思われる異音が気になり始めた。そして、この異音を止めるだけでなく足回り周辺のリフレッシュを画策していた矢先に、今度はウォーターポンプ周辺からクーラントが漏れ出したため走行不能となり、急遽整備工場入りとなってしまった。

いったんは、これを機会に気になっていたところも含めてリフレッシュすることも考えたが、出てきた見積りは予想を大きく上回る金額であったため、別のクルマに替えることに決めた。

次の候補を決めるにあたっては、検索サイトをグルグルしてみた。まだ乗ったことがないクルマ、もう一度乗ってみたいクルマ、迷った挙句乗らなかったクルマ・・・。いろいろ考えたが、結局出した答えはレガシィからレガシィ(アウトバック)。いつのまにか、SUBARUがカラダに気持ちよく馴染んでいるのだった。

スバリストへの道

SUBARUのクルマはかなり昔から気になっていた。実は、以前コンサルティングを生業としていた時に、富士重工さん系列の国内スバルディーラー各社に対する改善への取り組みをお手伝いさせていただいたことがあった。その際、市場に投入された新型車のレガシィやインプレッサについて、メーカーの方から直接お話を聞けたことはとても貴重な機会となった。

なぜなら、水平対向エンジンがもたらす低重心化による走行安定性、車体の中心にドライブトレーンを配置することによる左右均等のバランスの取れた設計等々、SUBARUならではのクルマ作りに対するこだわりと理論を学ぶことができたからだ。

残念ながらその時にはオーナーとなるほどには動機付けされず、月日だけが流れていたが、たまたま程度の良い中古のレガシィと出会ったことから、晴れてSUBARUオーナーとなった。かつてアタマで理解した理論を、ステアリングを握っている自分のカラダで実際の感覚としてきちんと受け止めることができ、改めてレガシィがよくできたクルマだと感じた。

たとえば、コーナリングの楽しさを感じさせてくれるのはBMWの強みであり、やはり通勤に使っていた7シリーズでさえコーナーでノーズが切れ込んでいく感覚からは「駆け抜ける歓び」を感じ取ることができた。その点において、AWDのレガシィツーリングワゴン/アウトバックは、FRのBMWとはまた違った楽しさを感じさせてくれる。

また、かつて雨の高速で頼りなさに近い不安定さを感じてしまい、結果セルシオからVOLVOのAWDに買い替え、AWDならではの走行安定性に感心したことがあったが、連続する高速コーナーなどを走り抜ける時には、レガシィが持つ低重心から得られる恩恵を、VOLVOよりも高い安心感として感じ取ることができる。

そしてもうひとつ、路面のわずかな段差やうねりからくるスカットルシェイクを抑えきれずに、ドタバタ、ブルブルしてしまうクルマが多いが、そんな時には正直言ってメーカーの妥協が垣間見えてしまう。限られた開発コストと開発期間などの制約があるのだろうが、「ボディの作り込み」に対するこだわりが低い次元にとどまっているのだろうと思わざるを得ない。

そもそも私自身に、国産車全般に対する偏見とドイツ車を中心とした輸入車への「のめり込み」をもたらしたきっかけは、このボディ剛性と足周りのセッティングの熟成の違いだった。しかし、初SUBARUとなったレガシィツーリングワゴン、そして続くアウトバックともに、段差を超えた際のショックの「いなしかた」については、かつて「猫足」に期待して手に入れたジャガーXJ6以上に、足周りとボディがきちんと仕事をしているように感じられる。

単なる移動手段ではない「素晴らしき相棒」

これまで特にこだわりなく、様々な国の様々なブランドのクルマを乗り継いできたが、これらの多様な経験が今回SUBARUを体感する上でとても役に立った。

もちろん、世の中たくさんのクルマがあるわけで、それぞれのクルマにそれぞれの良さがある。今頃になってSUBARUがしっくりきていると感じている私自身、5年前の選択肢にはレガシィは全くなかった。ましてやステアリングやシート、ペダル等を伝わって感じられる感覚は、私にとっては極めて好ましいものであるけれども、あくまでもそれらは私個人の主観であり、別の人にとっては全く異なる感覚として受け止められることもあるだろう。

ただ、クルマ好きとして、自分自身が選んだクルマに期待以上の満足感を覚えることができるのはとても幸せなことだ。レガシィ(現在はアウトバック)は、通勤の足としての単なる移動手段としてでなく、運転することを楽しみに感じさせてくれる素晴らしい相棒なのである。

鈴木 琢也

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鈴木 琢也

約30年にわたり一貫して人事のビジネスキャリアを持ち、輸入車ディーラー、電子部品、マーケティングリサーチ、食料品メーカー、国際航空貨物等、多岐にわたる業界を経験。加えて、ヤナセにてセールスマンの教育担当、J.D.Powerにてクライアントの顧客満足度向上支援のためのコンサルティング部門を立ち上げ高い評価を得る。
現在は ITW(Illinois Tool Works)の自動車部品製造における日本法人、ITW Automotive Japanにて人事責任者を担当。
プライベートでは根っからのクルマ好き。特に輸入車の所有歴はフェラーリ、ポルシェ、BMW、キャデラック、フィアット、マセラティ等々、延べで100台近くを乗り継いで現在に至る。人生最後に乗りたいクルマはデトマソ・パンテーラという、いわゆるスーパーカー世代。