「記念日」は年間200件ペースで増加中! 2番人気は「11月11日」。1位は?

「土偶の日」「熟成肉の日」「金券の日」「散歩の日」「トクホの日」「トラックの日」…みなさん、お気づきでしょうか。実はこれ、すべて今日10月9日に制定されている「記念日」なのです。

最近では商品PRや町おこしなどを目的とした「記念日」がどんどん増えているそうです。今回は、企業・団体などが制定する記念日の認定と登録を行っている一般社団法人日本記念日協会で代表理事を務める加瀬清志氏に、記念日登録の現状と最近の傾向などについてお話を伺いました。

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記念日で文化の育成とビジネスチャンスづくりをめざす

――日本記念日協会は「企業、団体、個人などによって既に制定されている記念日、新しく制定をめざしている記念日についての認定と登録を行っている」とのことですが、どういった経緯で設立されたのでしょうか。

日本記念日協会代表理事 加瀬清志氏(以下、加瀬):実は私は放送作家なのですが、(放送作家にとって)記念日は「その日が何の日か」という情報発信ができるありがたい存在なのです。ただ、記念日を総合的に扱う機関・団体はありませんでした。ならば自分で作ろうと1991年4月1日に設立しました。

「記念日は日付のある文化」「記念日は毎年やってくるビジネスチャンス」。この2つが協会の根幹をなすものです。記念日を通じて、文化の育成とビジネスチャンスづくりを可能にしたいと考えて活動しています。

――現在登録されている記念日の件数はどのくらいあるのでしょうか。

加瀬:約1,800件です。出所がすべて明らかになることや、誰がいつどこでどんな目的で記念日を作り、それがどういう効果を生み出すのかまでを協会が一元的に把握できることから登録制度をとっています。

たとえば日本記念日協会は毎年ハロウィーンの市場規模に関する推計を発表していますが、このような仕組みにすることでハロウィーンに関連して形成される市場も把握しやすいのです。登録されている記念日があらゆる業種にわたっているので、たとえば流通であればここに聞けばわかるといった情報ソースも押さえられます。

――記念日の申請から認定までのプロセスはどうなっていますか?

加瀬:毎週月曜日に審査会を開催し、「記念日登録申請書」の内容を審査して合否を決めています。

審査会のメンバーは7人です。弁理士、主婦、経営者、翻訳家、農業など職業はバラバラです。「庶民感覚」で判断できる人にお願いしています。

なお、合格すると記念日ひとつ(1日)に登録料10万円(税別)をいただいています。登録料のお支払い後に正式登録となり、協会ホームページに掲載し、登録証をお送りしています。要望があれば、授与式も行っています。

記念日は年間200件ペースで増加中! 一番有名な記念日は?

――年間の申請件数と認定件数はそれぞれどの程度あるのでしょうか。

加瀬:年間の申請件数は約250件で、合格はそのうち200件程度です。(週1回の審査会では)朝から夕方まで審議しないといけないほどの数です。

――審査のポイントは?

加瀬:申請書の内容に加え、企業のホームページや沿革などをチェックします。すでに同じ記念日があったり、どんな活動をするかわからない場合などは不合格になります。

ただ、似た記念日が2つあったとして、どちらのほうがよい、と決めるようなものでもありません。実際に、名称や日付などの工夫をされた結果、認定に至ったケースもあります。

――業種的な特徴はありますか?また記念日制定に関して何か傾向はありますか?

加瀬:業種では食品メーカーの登録が多いですね。森永製菓さんは10件ほど(編集部注:「森永・天使の日」(10月4日)、「ダースの日」(12月12日)など)記念日を制定しています。

傾向的なものとしては企業名そのものを記念日にする動きが増えています。最近では「イトーヨーカドーの日」(8月10日)、「セブン-イレブンの日」(7月11日)などができました。

――ちなみに一番有名な記念日というと…。

加瀬:協会に登録されているものなら江崎グリコさんの「ポッキー&プリッツの日」(11月11日)だと思います。数年前のアンケートでは、認知率が約87%もありました。若い世代では90%を超えていましたね。

――その一方で「よく知られているけれど登録されていない記念日」もありそうですね。言い方が悪いかもしれませんが、認定を必要としていない記念日もあるということでしょうか。

加瀬:いや、当協会をご存じないのではないでしょうか。実際に「知っていたらもっとはやく登録申請したのに」という声は多いですよ。

「記念日」として人気の日、2位は「11月11日」。1位は?

――ところで「記念日」として人気の日はあるのですか?

加瀬:登録されている記念日が最も多いのは10月10日で40件あります。次いで11月11日が39件。この2つに迫る勢いなのが8月8日で37件です。「ぞろ目」の日は人気です。逆に12月27日など、1,800件も登録があるのに1件も記念日がない日もあります。(注:いずれも2017年10月2日現在)。ちなみに11月は「いいXXの日」が多いですね。

難病を広く知ってもらうための記念日も

――商品のPR以外で制定されるケースはあるのでしょうか。

加瀬:町おこしなどですね。たとえば今年8月21日には埼玉県北本市のご当地グルメを広めたいと「北本トマトカレーの日」が制定されました。9月23日は兵庫県の淡路島に「国生みの日」ができました。地元の伊弉諾神宮で行われる「三大神話神楽祭」のPRなどが目的です。

また、10月2日には「ALDの日」ができました。ALDは特定疾患に指定されている難病です。日本にはほとんど患者さんがいないということで、この病気を広く知ってもらいたいと記念日が作られました。今後はこうした活動にも注力していきたいと思っています。

取材協力:一般社団法人日本記念日協会

投信1編集部

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投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。