InsurTech(インシュアテック)という言葉も生まれており、その名の通り保険会社の作業の一部やデータ収集にもテクノロジーが活用されようとしています。

最近はICO(イニシャル・コイン・オファリング)でのトークン・セールスによって、株式ではない資金調達方法も盛んになってきています。ベンチャーキャピタルの出資の仕事や証券会社が主幹事となり企業を上場させることで資金調達を手伝っている作業が失われつつあるのかもしれません。

将来、自動運転が普及し、交通事故の概念そのものがなくなれば、自動車保険の在り方も変わるでしょう。その場合には損害保険会社も今の姿ではないでしょう。

また、FinTechに興味を持っているのは必ずしも金融機関だけではありません。異業種もテクノロジーを活用して金融領域をいかに取り込めるかに苦心しています。各国によって規制は異なりますが、中国のアリババは傘下にアリペイを有しており、中国でも金融と接点を持つユニークな企業グループといえるでしょう。

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。金融業界ではFinTechによって雇用が失われるのではという危機感がありますが、それは同時に学生の就職先として見た場合にも、金融機関での就業機会が少なくなる可能性を示しています。今回例にあげた慶應大だけでなく、文系で金融機関への就職に強かった大学にとってみれば、これまでの評価が一変しかねない時代に突入しつつあるともいえるのではないでしょうか。テクノロジーがさらに重要視されるようになれば、今は脚光を浴びていなくても将来にかけては理系学部に強みのある大学が就職に強い人気の大学として大きくのし上がってくるかもしれません。

青山 諭志