企業の業績動向や社会情勢の変化などによって、株価が大きく変動することがあります。

株価の動向は株式投資のリターンに大きな影響を与えるため、注意を払う必要があるでしょう。

株式投資のリターンを考える際は、配当金や株主優待だけではなく、株価変動も含めてトータルで考えることが大切です。

今回はイオン(8267)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. イオン(8267)の配当金のリターンはいくらか

イオンの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年2月期の中間配当と2023年2月期の期末配当」の計2回を受け取ることができます。

出所:イオン株式会社「2023年2月期 決算短信[日本基準](連結)」

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年7月5日 
  • 株式の取得価格:2372円(取得日の終値)
  • 2023年2月期・中間配当:18円 
  • 2023年2月期・期末配当:18円
  • 100株ベースの配当金のリターン:3600円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. イオンの株主優待のリターンはいくらか

イオンは決算期(2月28日)現在、100株以上保有する方に向けて「株主さまご優待カード(オーナーズカード)」を年2回提供しています。

出所:イオン株式会社「株主優待制度」

買い物時にオーナーズカードを提示することで、買い物金額の一部が返金されます。返金率は保有株数によって異なり、100株保有の場合は3%です。

利用期間は、3月1日から8月末までの約半年間、9月1日から2月末までの約半年間となります。

たとえば、半年間で100万円分の買い物を年2回した場合、合計で6万円のキャッシュバックが受けられます。

そのため、優待のリターンは6万円と仮定します。