アルバイト情報「バイトル」のディップ、劇的な業績改善の背景

【話題の企業】バイト探しも紙媒体からデジタルへ

「人手不足」という言葉をよく耳にするようになりました。アルバイトの求人情報サイト「バイトル」などを運営するディップの業績も、アベノミクス以降大きく改善しています。

同社は1997年に設立され、2000年10月には求人広告業界で初となる人材エージェント選びのポータルサイト「はたらこねっと」を開始。2001年11月にはヤフーと業務提携し「Yahoo! 求人情報」にアルバイト・請負情報を、2002年には派遣情報の提供を開始し、2004年5月には東証マザーズに上場しています。

続きを読む

業績面では、リーマンショックなどの景気の波に左右され、2009年度以降は伸び悩みを見せていました。その状況が一変したのは2013年度。アベノミクスの到来、そしてアルバイトなどの情報収集がそれまでの紙媒体からスマートフォンへシフトすることで、同社と求職者との接点に変化が生まれたのです。

同社の決算資料によれば、求人サイトの広告件数は2013年頃からフリーペーパーの広告件数を抜くようになり、2015年4月以降は紙媒体全体を求人サイトが上回っています。実際に、同社の業績も2013年度(2014年2月期)以降に大きく拡大しています(上の図表1参照)。

同社の売上をけん引する「バイトル」の月間平均の掲載情報数を見てみると、2016年度は実に14万件を超えています。2011年度には3万件弱であったので、5年間で4倍超にまで広告掲載が増えている状況です。また、掲載社数についても2016年度は1万2,000社近くあり、2011年度の4,000社程度から大きく増加しています。

今後は、広告掲載社数をどこまで増やせるのか、また一社からどれだけ広告を出稿してもらえるのかが同社の成長規模を決めることになるでしょう。また、掲載広告数や社数を、固定費をかけずにいかに伸ばせるかが今後の収益を決めるポイントとなりそうです。

景気による雇用の需給環境の変化には注意が必要ではあるものの、シニア層の退職後の求職者や若年層の労働者などを含め、アルバイトという時間当たりの労働力を売りたいというニーズが増す可能性はあるでしょう。

また、企業経営者からしても、優秀な人材は将来的に正社員候補として青田買いしたいという思いと同時に、アルバイトで対応可能な仕事はアルバイトに任せたいというニーズが残る可能性は高いと思われます。

本稿は「個人投資家のための金融経済メディアLongine(ロンジン)」の記事のダイジェスト版です。全文は以下からどうぞ(有料記事)。
>>ディップ(2379)は成長率の割に安く見える。株式市場の買いと売り値の期待値を探る

 

投信1編集部

PR

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストなど金融業界で長年の調査経験を持つメンバーを中心に構成されています。
金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報ををわかりやすくお届けします。