2017年11月7日に日本証券アナリスト協会で開催された、ソネット・メディア・ネットワークス株式会社2018年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:ソネット・メディア・ネットワークス株式会社 代表取締役社長 石井隆一 氏

【再掲】社長メッセージ

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石井隆一氏:ソネット・メディア・ネットワークス代表取締役社長の石井でございます。本日は当社の2018年3月期第2四半期の決算説明会にお越しいただき、ありがとうございます。

さっそくですが、始めさせていただきたいと思います。

本日は、決算の概要と事業の状況の2つに分けてご説明したいと思います。まずは、決算の概要からご説明いたします。

こちらは期初に掲げました、今年度の経営方針になります。

規模の拡大と、収益力の強化。これを実現していくところと同時に、新規領域の種まきというところの3つを経営方針に掲げ、事業運営をしております。

取扱サービス名の見直し

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本編に移る前に、これまでの事業セグメントの名称変更について、ご説明したいと思います。

今後、デジタルマーケティングエリアで事業領域を拡大していくにあたって、「DSP」というのは非常に狭い概念でございますので、より広い概念である「アドテクノロジー」事業という名称に変更したいと思っています。

したがいまして、DSP事業はアドテクノロジー事業の重要な構成要素という位置づけになります。

決算ハイライト(サマリー)

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続きまして、連結決算のハイライトについてご説明します。

売上は、前年比11億7,500万円増の43億5,900万円。これは成長率で言いますと、前年対比プラス36パーセントという着地となっております。

営業利益は、前年比7,000万円増の1億5,700万円になっております。先ほども申しました経営方針の規模の拡大に関しましては、売上・利益の両面で想定どおり進捗しているかなと思います。

事業別に関しましては、後ほどまたご説明しますので割愛いたします。

決算ハイライト(進捗率)

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次は、今期の業績予想に対する進捗率になります。

こちらも想定どおりの進捗となっております。利益面で39パーセントと、進捗がよくないように見えるんですけど、これは、当社の業績がかなり下期に寄った業績になっていますので、そのように見えます。

ちなみに昨年は、この時点で営業利益の進捗率は26パーセントだったんですけれども、年度が終了した時点では、見込みをほぼ上回る結果で落ち着きました。

決算ハイライト(売上)

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続きまして、売上の推移となります。

売上に関しましては、全事業で順調に成長しておりまして、前年同期比でプラス36パーセントで推移しております。

昨年は同時期の成長率が22パーセント程度でしたので、成長率という点でも、昨年を大きく上回る伸びをしております。

決算ハイライト(営業利益)

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続きまして、営業利益に関してです。

営業利益面に関しても、経営方針で収益力の効果というのを掲げておりますが、こちらも順調に推移しております。前年同期比プラス81パーセントの、1億5,700万円。

(営業利益)率でも、前年同期比でプラス0.9ポイント改善の3.6パーセントで着地をしております。

決算ハイライト(売上原価)

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売上原価のチャートになります。

構造としては、棒グラフの部分が売上総利益になります。こちらはDSPの収益率強化というところに取り組んでおりますが、プラス1.7ポイント改善し、19.9パーセントで推移しております。

主な理由としましては、当社の人工知能エンジンである「バリスエンジン」を活用したターゲティング商材など、いわゆる高付加価値商材を拡販しておりまして、その効果が出ていると認識しております。

決算ハイライト(販管費)

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次は、11ページになります。販管費のチャートでございます。

こちらは経営方針の規模の拡大にともなって、先行投資として販管費も上昇しておりますが、これはほぼほぼ計画のとおりとなっております。

今のところ、販管費率は16.3パーセントとなっていますが、下期の売上が入ってくると、通期では改善していく見込みでございます。

決算ハイライト(貸借対照表)

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次、12ページになります。バランスシートになります。

特筆すべきポイントはないのですけれども、将来の投資に備えて、健全な財務基盤を維持しているとだけ申し上げたいと思います。

フリー・キャッシュ・フロー

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続きまして13ページの、フリー・キャッシュ・フローです。

こちらに関しては、とくに技術面での投資。先ほどから申し上げております、人工知能のバリスエンジンに対する投資です。

先般発表したのですけれども、後ほどご紹介しますが、「VALIS-Cockpit」という新商材を開発しております。そこにかかる開発投資などで、前年同期比マイナス7,400万円になっております。

こちらも、下期ではプラスに転じる予定でございます。

アドテクノロジー

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次に、事業別の状況につきまして、簡単にご説明したいと思います。

まず、主力のアドテクノロジー事業に関してです。

引き続き、好調な「ダイナミッククリエイティブ」という商材がございまして、これが全体を牽引しております。

上期トータルでは、売上ベースで前年同期比33.5パーセント増の23.5億円という落ち着きになっております。

アフィリエイト

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2つ目の主力事業であります、アフィリエイトです。

こちらの売上は、ジャンルを拡大するという方針のもと、美容・健康食品が非常に好調です。

こちらに関しましては、(上期トータルで)前年比プラス41.7パーセントの17.8億円で推移しております。

メディアプランニング

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次に、メディアプランニングです。

こちらに関しましては、ソニー系の媒体です。ソネットのポータルサイトですとか、ソニーのXperiaに標準搭載されているNews Suiteというニュースのアプリがあるんですけれども、こちらの媒体の販売が非常に好調です。

(上期トータルでは)前年比プラス37.6パーセントの、2.2億円で推移をしております。

TOPICS アドテクノロジー①

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続きまして、主力のアドテクノロジー事業に関しまして、4点ほどトピックスをお伝えしたいと思います。

当社はソニー出身のエンジニア中心に、技術力で差別化を図っていこうというところを主眼に、事業運営をしております。

まず最初に、DSPエンジン。我々の主力事業であるDSPエンジンのLogicadの処理速度なんですけれども、今般5ミリセカンドから3ミリセカンドに改善しました。

これは、配信のリクエストが我々に届いてから戻す処理時間です。だいたい20ミリセカンドで速いと言われてるんですが、このレベルまで我々はきているというところです。

ほぼほぼ世界最速レベルの処理速度になったと聞いております。

TOPICS アドテクノロジー②

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続きまして、先ほど申し上げました新商材の「VALIS-Cockpit」。

マーケティングの一元化・自動化を実用した、マーケティングハブのVALIS-Cockpitの紹介をしたいと思います。

こちら代理店さま、あるいはクライアントのマーケティング担当者さまの生産性を最大化するためのツールというコンセプトで、開発してまいりました。

いろいろな規模があるんですけれども、飛行機のコックピットをイメージしていただけると、非常にわかりやすいと思います。

コックピットにいろんな計器がついていて、いろんなデータをパイロットに提供することによって、安全にサポートするというものです。

まさに、マーケティング担当者に対して軸足のエンジン、バリスエンジンを使って解析したデータを、わかりやすいかたちで提供するということをやっております。

具体的に申し上げますと、Webの行動ログやCRMデータ、あるいは位置情報など、さまざまなデータを一元管理をして分析する。

そうしたデータを、ユーザーの高精度な可視化を実現して、マーケティング担当者さまに戦略や施策・構築の支援をするというのが、主な機能となっております。

こちらはまずソニーグループの、ソニー損害保険株式会社さまとソニーマーケティング株式会社さまで先行トライアルをしておりまして、ご好評をいただいております。(2017年)12月に、公式にリリースする予定でございます。

TOPICS アドテクノロジー③

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次に、「ロボット・トレーディング」について、ご説明したいと思います。

現在、当社は人の手によるきめ細かい広告運用を強みとしております。一方で、人力による限界というものも認識しております。

そこで2020年度に向けて、広告効果と運用コストの改善。この2つを目標に、今人の手でやっている運用を、バリスエンジンに置き換えていこうという動きに考えております。

まさに、「ロボット・トレーディング」を実現していく方針で、開発を進めているということになります。

こちらも、予定どおりに進捗しておりまして、2020年度には実現するだろうと認識しております。

TOPICS アドテクノロジー④

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最後になりますけれども、「Logicad Video Ads」という新しい商材について、お話ししたいと思います。

非常に昨今、動画広告が拡大しております。それに対応するために、動画広告のプラットフォームのLogicad Video Adsを来年(2018年)の1月に導入予定でございます。

今後は、先ほど申し上げましたように、動画広告の需要が急拡大していくことが予想されますので、来期以降に成長ドライバーとなることを期待して、導入するということでございます。

以上、たいへん簡単ではありますが、ソネット・メディア・ネットワークスの2018年3月期第2四半期の決算概要となります。

ご清聴ありがとうございました。

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