オールアバウト、6期連続で最高売上高更新 国内初・アドベリフィケーションツール導入で“信頼性”を強化

2017年11月10日に行われた、株式会社オールアバウト2018年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社オールアバウト 代表取締役社長 江幡哲也 氏

平成30年3月期第2四半期決算説明会

江幡哲也氏:みなさま、こんにちは。本日はオールアバウトの決算説明会にお越しいただき、ありがとうございます。それではさっそく、平成30年3月期第2四半期決算の発表をさせていただきます。流れにつきましては、資料のアジェンダのとおりに進めさせていただきます。

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本資料の前提となる連結対象企業構成

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まず開始させていただく前に、オールアバウトグループの連結対象企業構成についてご説明します。図のとおり、株式会社オールアバウトを中心に連結子会社がいくつかございます。

平成29年6月末より、ファッション通販サイトを運営しているミューズコーが連結対象に加わっています。8月1日には、前期末から資本参加をいただいている日本テレビ放送網と、日テレ・ライフマーケティングという合弁会社を設立しています。こちらは日本テレビ放送網が(発行済み株式の)60パーセント、我々が40パーセントを持つ会社です。

以上、当該期間中の2つの変化をご報告いたします。

オールアバウトグループのセグメント

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決算の内容としては、連結対象企業構成を2つのセグメントに分けてご紹介いたします。

1つ目は、マーケティングソリューションセグメントです。こちらは主に、法人のみなさまから売上を上げていくことが中心の事業です。

2つ目のコンシューマサービスセグメントは主に、生活者個人のみなさまから収益を上げていくことが中心の事業です。

マーケティングソリューションセグメントは、いわゆるインターネットメディア、具体的には広告ビジネスが中心でして、周辺のマーケティングビジネスを含めていろいろなことをやっています。

コンシューマサービスにはいろいろなサービスがございますが、一番大きな部分はトライアルマーケティング&ECという「サンプル百貨店」が中心のセグメントです。この2つのセグメントについて、後ほどトピックスをご説明いたします。

連結売上高の推移(年度)

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連結売上高の推移(年度)です。今は2020年に向けて、さまざまな事業領域でその先の成長を促す事業基盤を構築するフェーズとしており、1つの主要な指標を売上高に置いていますので、それを一番重視して事業運営をしています。その結果、おかげさまで売上については、スライドのようなかたちで伸ばすことができています。

通期業績予想では売上高136億円と発表させていただいており、今日ご報告する上期については、売上高65億6,200万円、進捗率48.2パーセントとなっています。

平成30年3月期第2四半期の決算ハイライト①

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平成30年3月期第2四半期の決算ハイライトについて、まずは全体感をご紹介いたします。

上期業績は、6期連続で最高売上高を更新しました。対前年比で44パーセント伸びています。

営業利益も過去最高の3億円を超えました。昨年はいろいろな投資をしているということもありますが、対前年比7.5倍ということで、非常に大きく進捗しました。

先ほど申し上げた、2つのセグメントの概況を申し上げます。

まず1つ目、インターネット広告ビジネスを中心とした、マーケティングソリューションセグメントですが、売上高が前年上期比で3.5億円伸びています。オールアバウトおよびオールアバウトナビともに、広告売上が堅調に推移しました。また、売上増に伴い、営業利益が前年上期比で1.5億円伸びました。

コンシューマサービスの売上高は、前年上期比で16億6,000万円増加しました。こちらは「サンプル百貨店」というサービスが、引き続き高い成長を記録しました。

こちらはとにかく規模を拡大していくということで、前年同時期に会員増加を図るためテレビCM等を投入してきましたが、そのようなことが功を奏し、売上高が伸び続けています。

冒頭でも申し上げましたが、ファッション通販サイトを運営しているミューズコーという会社が6月末から連結対象に入りました。

前年同時期に実施したテレビCM広告費は、1億円を投入しておりましたが、今期はありませんので、こちらの部分の利益改善も含めて、営業利益が1.5億円増加いたしました。

平成30年3月期第2四半期の決算ハイライト②

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具体的な数字を一覧表で申し上げると、このようなかたちになっています。

平成30年3月期第2四半期の売上高は、前年同期比44.4パーセント増、通期業績予想に対する進捗率は48.2パーセントです。

経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はこちらの数字のとおりです。上期については、過去最高の決算を記録しました。四半期ベースではこのような進捗となっています。

連結売上高の推移(四半期)

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連結売上高の四半期推移です。第2四半期は第1四半期に比べて、少し売上が減っていますが、後ほどコンシューマサービスのセグメントで補足説明をいたします。「サンプル百貨店」において、若干の課題があったと考えています。

連結営業損益の推移(四半期)

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連結営業損益の四半期推移です。連結売上高の四半期推移と同じで、第2四半期は第1四半期に比べて、営業利益が少し減っていますが、こちらも後ほどコンシューマサービスのセグメントでご説明します。

優待株主制度の新設

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少し違う話題になりますが、株主優待の新設についてご報告します。

少しおもしろい仕組みなのですが、保有する株式数及び保有期間に応じて株主優待ポイントを付与させていただき、そちらのポイントを資料一覧にあるような商品と交換できる「オールアバウトプレミアム優待倶楽部」を開始しています。

こちらは9月末の株主実績をベースに、本日(2017年11月10日)からサイトをオープンしています。できるだけみなさまに株式を長期間持っていただけるように優待制度を始めまして、我々も楽しみにしていますので、この場でご報告いたします。

以上、グループ全体の連結決算ハイライトとなります。

マーケティングソリューションの売上・営業損益推移(四半期)

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2つの事業セグメントについて、トピックスをご紹介いたします。まず初めに、マーケティングソリューションです。

インターネット広告ビジネスはオールアバウトグループとして、創業当時からやっているセグメントです。

インターネット業界では、昨年2016年頃から「動画広告」が盛り上がってきていますが、動画広告をはじめとするプログラマティック広告に加えて、「All About」ドメイン外でのマネタイズ(コンテンツ提供)も好調に推移しています。

その背景のひとつとして、「All About」がさまざまな分野で、専門家による信頼性の高い情報をたくさん作っているということが挙げられます。

インターネット業界では、昨年末に一部のキュレーションサイトが、少し信頼性に欠ける情報を公開したことにより、問題が起こった時期がありました。そのような流れを汲んで、インターネットのメディアの信頼性を問う風潮があります。

これらの流れは当然広告主側にも影響が多く出ており、サイトの信頼性を見極めていく動きが、昨年来からより強まっています。その中で、弊社はコンテンツの信頼性を売りにして17年間やっており、非常に高い評価をいただいています。

また、他のニュースサイトやアプリなどで、ご自身の顧客に対して良い情報を送りたいので、コンテンツを提供してほしいというお話がきていますので、我々のサイト以外にも「All About」のコンテンツがたくさん表示されるかたちとなっています。

利用者のみなさまからすると、もはやインターネット全体が1つのメディアであるという中で、適切なコンテンツが適切なタイミングで摂取できるような関係が、どんどん整ってくるわけです。

そのようなことで、「All About」ドメイン外へのコンテンツ配信等の売上が増えてきたということも含めて、堅調に売上が増えています。

マーケティングソリューションの営業費用の明細推移(四半期)

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営業費用はご覧のとおり、固定費はあまり増えずに、グラフ一番上の変動費が増えているかたちとなりますが、インターネットの潮流がどんどん変わっていく中で、メディア開発にともなう人材、システムなどへの投資が増加しています。

主要トピックス

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主要トピックスを3つご紹介して、それぞれ補足説明をします。

1つ目は、国内媒体で初めてアドベリフィケーションツールを導入し、健全な広告配信環境を提供。

2つ目は、オールアバウトナビと日本テレビ放送網によるネット(SNS)×TVの取り組み強化。

3つ目は、新たに立ち上げているサービスですが、インターネット上での購買を支援するコンテンツコマースサイト「PICUP」をご紹介します。

マーケティングソリューションのハイライト①

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まず1つ目のアドベリフィケーションツールについてです。

先ほど広告主から、メディアの信頼性についての興味が大変強まっていると申し上げましたが、こちらは情報の品質の問題です。

こちらに加えて、実はもう1つの問題が起こってきています。世界的にアドネットワークを通じて、いろんな広告が配信されるのにしたがって、人ではなくボットと呼ばれるシステムがサイトに自動アクセスしています。

人が見ているわけではないけれども、情報を取得する行為がかなり広がっている中で、例えば、そのボットが閲覧したものも全部カウントして「うちのサイトにはこれだけユーザーがきています」という報告をすると、広告主からは「それは人が見てないですよね」という疑問が出てきています。

アドフラウド(広告詐欺)と言われているのですが、実際に調べてみたらそれほどユーザーが見ていないという話が世界的に増えてきています。

もう1つは、広告配信の仕組みができあがったことにより、広告主さんから見て、自社の広告がどこのサイトに出ているかわからない状態になっています。

もしかすると、自社の悪口を言っている掲示板の横に広告が出てしまっているかもしれないのですが、そのような掲載を防ぐのがブランドセーフティーです。

もう1つは、ビューアビリティと言いまして、実際に人はそのページを訪れているけれども、訪れてすぐに去ってしまうのでなく、掲載した広告をちゃんと見ているのかを計測するものです。

この3点を計測する仕組と、その仕組みを第三者機関が認証する。このような動きがアメリカを中心に始まっています。これは業界にとってすごくいいことです。

なぜこのようなことが起こっているかと言いますと、生活者のネット利用が当たり前になる中、テレビ広告を大量に出されているナショナルブランドの広告主さまが、テレビCMだけではなく、デジタルでも自社のブランディング広告をやっていくというシフトが起こってきています。

そうした流れを受け、健全な広告配信をやっているサイトにのみ、広告を出すという動きがあらためて始まっています。これは業界にとっても良いことです。

その動きに応じて、中立的な団体が認証している計測の仕組みが出始めています。今3社ぐらい大きなところがあるのですが、その内の1つにIAS(インテグラル・アド・サイエンス)という会社があります。

前述した不正クリックなどを確認し、配信を制御する仕組みをアドベリフィケーションツールと言います。我々は信頼性の高いサイトを標榜して、そこを一番の強みだと思っていますので、Webメディアとしては、他社に先駆け日本で初めて導入しました。

これはインターネット広告に取り組んでいるメディアにとって、すごく大きなことです。我々は積極的に対応することで、広告主のみなさまからの信頼性、オンライン広告における透明性・安全性の担保を、これまで培ってきた情報の品質、信頼性に加えて取り組んでいきます。これが1つ目のポイントです。

マーケティングソリューションのハイライト②

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2つ目は、日本テレビとソーシャルメディアとの連携です。我々のグループの中に、オールアバウトナビが運営する「Facebook navi」というメディアがございます。

アメリカのFacebook社が、世界で唯一認めている公認サイトです。こちらのFacebookページは日本最大級の約440万人のユーザーを擁しています。

このソーシャルメディアでの発信基盤とテレビのコンテンツを掛け合わせてやっていこうということで、日本テレビの番組と連動して、いろいろな実験を始めています。ここでは、トピックスを2つご紹介したいと思います。

1つは、先日行われた「ワールドグランドチャンピオンズカップ2017」というバレーボールの世界大会。テレビで(試合が)放映されると同時に(会場を)360度カメラで撮影して、会場の臨場感をこのFacebook上で放映いたしました。この結果、関連投稿を含めたのべ再生回数が、約400万回・のべリーチ数は1,860万人ということで、かなり大きな影響が出ました。

我々はこういった実験を通じて、「SNSとテレビを組み合わせると、こうなるね」という知見を積み上げています。また、もう少し日常的なものでは、『ZIP!』という朝の情報番組があります。番組の人気コーナーを、スマートフォンやSNSでの視聴環境に最適化した内容に再編集して配信しています。

この再編集の最適化を数多くトライしています。その結果、関連投稿を含めたのべ再生回数が630万回・のべリーチ数が1,760万人ということで、非常に大きな影響をだす結果につながっています。こうした知見を積み上げて仕組化し、テレビとソーシャルメディアを組み合わせたメディア・コンテンツの展開や、ネイティブ広告の展開につなげていきたいと思っています。

マーケティングソリューションのハイライト③

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3点目に、新しいコンテンツコマースサイト「PICUP(ピカップ)」を立ち上げています。まだ立ち上げたばかりですので、本格的な展開はこれからですが、コンテンツコマースの分野になります。

我々はいろいろな分野で、専門家のネットワークを持っています。専門家の方が「この商品がオススメです」という情報に特化して、それだけを純度高く集めて、さまざまな商品の購買をお手伝いをするサイトです。

こういったコンテンツコマースは昨今、アメリカ等で伸びています。「All About」の情報は多くの皆さまに信頼され役立っています。ただ、その情報を見て商品を買う場所は、今まで外部のECサイトになっていました。それを、ワンストップでできるよう取り込んでいくことで利便性と収益の獲得を拡大していきます。

以上、この期間のトピックスを3点、ご紹介しました。

コンシューマサービスの売上・営業損益推移(四半期)

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続きまして、コンシューマサービスのご紹介になります。上期ベースでは過去最高の売上高です。2Qは利益については少し赤字となりました。

売り上げ増の要因の1つは、サンプル百貨店が今期注力している「直送モデル」が順調に拡大したことです。これは、後ほどご紹介したいと思います。取扱商品増加につながり、売上が伸びました。

一方2Qにつきましては、会員数の堅調な伸びに対して、商品の調達が不足しました。これにより1Qに比べ、売上が減少しました。サイトの規模拡大に応じて商品調達のスパンが長くなってきており、

我々が想定したよりも1Q、4月・5月に商品が売れた関係で、調達した在庫が少し足りなくなり、2Qの商品在庫に影響が出て、2Qの売上が少し減少しました。ただし、これにより商品調達における知見の積み上げにもつながりました。

もう1点の要因が、冒頭ほど申し上げました(2017年)6月末日から、新しくミューズコーを連結に加えたことです。

我々のグループ入りする前の昨年実績では、年間の売上が16億円で、営業利益がマイナス4.8億円の会社です。連結対象後もこの損失をそのまま取り込むつもりはなく、PMIプロセスにおいて収益構造が強化されましたが、赤字はまだ残っており、2Qの収益に影響しています。通期影響としては赤字幅を五分の一程度に圧縮する進捗で来期以降の収益貢献につなげていく予定です。

またサンプル百貨店の、商品調達等についてはその状況が続くということではなく、その後、巡航速度に戻しておりますので、こちらについては当該2Qの特別な要因と考えていただければと思います。

コンシューマサービスの営業費用の明細推移(四半期)

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コンシューマサービスの営業費用の明細推移です。

ミューズコーの連結にともない、変動費・固定費がともに増加しています。昨対比で言いますと、昨年同時期に実施したサンプル百貨店のテレビCMを実施していないということで、改善しています。

主要トピックス

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定性的なトピックスを、このセグメントにおいて5点申し上げたいと思います。

コンシューマサービスのハイライト①

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まず1点目は、「サンプル百貨店」です。今までに大きなリアルイベントを、年に4回東京でやっていましたが、全国のいろんな地域でも取り組みを開始しています。「サンプル百貨店」が取り扱っているものは、飲料・お菓子・食品・薬・お酒等、スーパーやコンビニで売っている一般商材がほとんどです。

サンプル百貨店はお試しサイトですので一度お試しいただいた後は、店頭に行って購買いただきます。その結果サイト利用者の増大に伴って、店頭購買に好影響を及ぼしており、流通店舗のみなさまとのタイアップを、もっと増やしていこうということになりました。この写真をご覧いただくとわかりますが、例えばイオン九州さまのイベントスペースで、我々が主催するイベントを実施しました。

ここに「サンプル百貨店」の会員を集客し、出店される企業さまに、商品の説明をしていただき、同時に店頭にも、特設の棚を置いています。このような連動により、実際の店頭売上にまで、我々のサイトの影響を出していくことを行っています。また同時に、インターネット上では口コミを生成・SNS等で拡散するということで店舗に限らず影響の範囲を拡大しています。

こういう複合的なマーケティング、店頭での販売促進の活性化が生活者、流通の皆さま、メーカの皆さまに好評を博しておりますので、いろいろな地域で展開をしていく予定です。

コンシューマサービスのハイライト②

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2つ目は、先ほど申し上げた「直送モデル」です。前回もご報告しているのですが、従来の「サンプル百貨店」は、取り扱う商品を我々の倉庫に一度入れまして、注文を頂いて我々から発送していました。

ナショナルブランドの商品を中心に扱っていましたが、少量・多品種のトライアルマーケティングについては、なかなか対応しきれませんでした。そうした取扱い商品数を増やしたいという状況の中で今期は、この「直送モデル」に注力しています。

これは、商品を「サンプル百貨店」でご紹介して注文を取り次いだ後、実際の商品の提供元である企業さまから、商品を直接ご配送いただくというものになります。これを「直送モデル」と言っています。これにより、多品種小ロットのお試しが可能になります。この結果、この期間はかなり商品数が増えています。また、社数も増えています。

この(2017年)4月から開始しておりまして、新たに200社近くご参加いただいています。まだまだ商品数を増やしていけると考えています。また、我々が間に入らないことにより、コストを上げずに売上を増やしていくこともできますのでさらに注力をしていきます。

コンシューマサービスのハイライト③

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3番目のトピックスです。コンシューマサービスにおきましても、日本テレビとの取り組みが始まっています。(2017年)8月1日から合弁会社の日テレ・ライフマーケティングを立ち上げました。日本テレビは全国の系列局や百貨店と連携したイベント「うまいもの博」をやってきています。

これは、地域の百貨店で催事場を作り、朝の情報番組で誘客をして、いろんな商品を売るというものです。こういったものを、リアルのイベントだけでやるのはもったいないということで、来場されるお客さまをECに誘導していき、常に買い物をしていただけるようなかたちにしていく。地域のテレビ局の集客力・伝播力と、イベントならびにECを組み合わせ、売上を増やしていくということです。

いくつかの地域で実施していますが、これをECにどう持っていけるかを、トライしています。実際の売上ベースで言いますと、来期からの貢献になると思います。

先ほど申し上げたように、こちらは日本テレビさんが60パーセントの資本をもった会社です。我々からすると、持分法適用会社ということになります。

コンシューマサービスのハイライト④

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4番目のトピックスは、ミューズコーです。20・30代の女性を中心とした、ファッションのコマースサイトです。こちらはPMI(Post Merger Integration)が順調に進んでいます。

先ほど申し上げたように、昨期で言うと4.8億円ぐらいの営業赤字の会社です。今期はまずそこを改善していきます。Post Merger Integrationが進んで、収益上の足腰が強まると思っています。

今期は7月から取り組んでいますので、だいたい今期の売上影響は10億円程度で、すでに利益はマイナスを最大五分の一程度まで改善する進捗となっています。来期以降の収益貢献に向け、マイナスを大幅に圧縮したうえで今期は、PMIおよび投資フェーズということです。

収益構造の改善ですが、サンプル百貨店で培ったノウハウ、例えばマーケティングやコンテンツ作成の費用、こういったところは共通ですので、最適化できます。

あとは物流関連。もうすでにロジスティックセンターの統合は済んでおりまして、この秋から統合を行い、コストがかなり削減されます。また昨期はかなりの広告宣伝費を使っていたんですが、事業戦略の方向転換を行うことでその圧縮と我々自身の集客力を使って抑えることが可能です。

意志を持ってやっていますので、今期はそれぐらいの影響を取り込もうとしていると思っていただければと思います。下期はさらに改善をしていく予定です。

コンシューマサービスのハイライト⑤

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5番目のトピックスです。ディー・エル・マーケットというグループ企業があります。デジタル化された商品を誰でも簡単に売り買いができる日本最大のCtoCマーケットプレイス「DLmarket」を運営しています。現在約80万人の会員を擁しています。

こちらで、今1つの分野が盛り上がりつつあります。具体的には「ストックフォト」です。例えば、広告の制作をされる個人事業主やクリエイターの方は、いろんな写真素材を使いますが、この業界で世界最大級のストックフォト数の123RFという会社があります。こちらの会社と提携して、日本でのデジタルフォト素材の販売マッチングを始めています。

具体的には、7,000万点ぐらいの写真・イラストの扱いを開始しました。また、ソフトウェアのダウンロードで老舗のVector社との業務提携。こちらの取扱商品も、「DLmarket」で展開しています。今はとにかく、商品数とユーザーを好循環で増やしていくというフェーズです。

ストックフォトは、通常は法人会員がやや高額の定額制で契約しないと使えないものです。ただ、こちらは1点から買えますので、個人事業主・個人のクリエイターのみなさんを対象に、利用を広げていきたいと思います。

以上、少し細かいこともありましたが、2つのセグメントにおけるトピックをご紹介しました。

成長戦略における事業領域

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2020年に向けて、こちらの8つの領域において、基盤を作っていこうということを掲げています。

とくに、「ウェルネス(ヘルスケア)」領域です。ここが非常に大きな取り組みになると思っています。来期・再来期ぐらいで、これを大きなものにできないかなと考えています。

その中で近々で行うことについて、2点ご紹介したいと思います。

1つが、インターネットの広告ビジネス領域での新たな取り組みです。テレビCMに流れていた大きな予算が、デジタルにきています。これは非常にチャンスです。

そのときに、「All About」というサイトで引き受けるだけでは、大きくはなりません。「All About」以外のサイトも含めて、「All About」のパートナーになっていただく。いわゆるアドネットワークですが、これを組成しようという動きを始めています。

例えば、Googleの検索結果の1ページ目に10個のサイトがあって、上位にAllAboutのコンテンツがよく出ます。その時表示される残りの9個のコンテンツも、「All About」を使っているユーザーからするとニーズがあるサイトです。そういったサイトにアプローチして、そこにも広告面を作りネットワークに入っていただく。そのすべてに我々が、独自の広告配信をできるようにしていく取り組みです。

検索結果には比較的小規模なメディアも表示されており、自身で広告ビジネスの仕組みや体制を持つのが難しいところもあります。そこの収益化を支援することができます。また、その際に、先ほど申し上げたアドベリフィケーションツールもあわせて導入することで信頼性も担保します。

こうした、今まで「All About」だけが持っていた特性を、ユーザーの課題解決に役立つ良質なコンテンツを持つサイトに広げていき、ネットワークしていくことで、規模の拡大を飛躍的に図ることを始めています。

そして、これを支える独自のテクノロジーを構築しています。我々の強みであるコンテンツ型広告のマッチング、最適な配信をするようなロジックを持つシステムなどを独自に開発できており、準備が整っています。

ネイティブアドネットワーク『All Aboutプライムアド』

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これが、10月にリリースをしたの独自のアドネットワークが「All Aboutプライムアド」です。マーケティングソリューションセグメントにおいて今は堅調に売上が伸びていますが、もう1段成長できるような下支えをする大きな取り組みとしてチャレンジしていきます。

EC領域における日本テレビとの合弁事業

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また、EC領域における日本テレビとの合弁事業で、地域のイベントとの連動を行っています。「全国うまいもの博」というサイトも立ち上がりました。従来、サイトはなく、実際のイベントだけでした。

『ズームインサタデー』という朝の情報番組のコーナーで、それぞれの地域でイベントを告知して集客しています。これをイベントサイトにも誘導して、会員登録もしていただく。

これが、弊社の「サンプル百貨店」等、いろいろなものとも融合しながら、ECサイトが大きくなっていく。これも、近々取り組んでいく大きなポイントだと思っています。

長々とお話をさせていただきました。以上が、上期においての決算のハイライト・トピックにのご紹介です。

現在の事業ステージと将来イメージ

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これは毎回申し上げているのですが、現在の我々の戦略フェーズは、2020年の段階で、8つの領域である程度の足がかりができていることを目指すことです。マーケティングソリューション・コンシューマサービスの中で言うと、8つのうちの2つがある程度大きな足がかりができています。

インターネットのメディア広告、あとはトライアルマーケティング&EC。そこに続く大きな柱を、もう1つ2つ作っていきたいというのが今のフェーズですので、そこに対する投資を適正に行っていきます。

そういった投資が実際にどう効いてきたかは、やはり売上を見ていくことが、一番の重要なポイントです。そうは言っても、いくつか柱として育ってきているところで言うと、利益の水準をさらに上げていくということも実現していきます。来期に向けて、売上はもちろん利益も、もう1段上げていけると考えている次第です。

【業績予想】平成30年3月期 業績予想/配当予想

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当期ですが、通期についてはまだ予測を変えておりません。こちらは、コンシューマサービスでの四半期ベースの推移等未確定な要素があるためです。確度が上がり次第必要に応じてご報告いたします。また、ミューズコーや日本テレビとの取り組み等に投資する部分があります。そのため、この部分も見込んで、通期の収益については据え置きとなっています。

対前年で言いますと、すべての指標がプラスということには変わりません。一番注視している売上については、今年度も30パーセント増の予測を出しています。ここの部分の戦略意図を変えずに、よりこの水準の上を行けるようにやってまいりたいと思っている次第です。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

以上、上期の決算ハイライトをご報告申し上げました。ご拝聴いただきまして、ありがとうございました。

平成30年3月期第2四半期決算説明会・質疑応答

質問者1: 3点お願いいたします。

1点目は、マーケティングソリューションについてです。第2四半期の営業利益は力強く伸びていると思いますが、動画広告やプログラマティック広告、日本テレビとの提携など、いろいろな要因を比較した時に、どちらのインパクトが一番大きかったのか教えてください。

2点目、コンシューマサービスについてです。「サンプル百貨店」について、今後は会員のニーズに沿ったかたちで商品調達が順調にいくのかどうか。またミューズコーは通期で1億円程度の赤字を見込まれているとのことですが、第2四半期でもう半分くらい出されたのか、それとも下期にかけて上がっていくのかどうかを教えてください。

3点目は、「All Aboutプライムアド」についてです。9月25日にリリースを出されて、ローンチ後の広告主の反応や利用状況、今後の見通しなどについて教えてください。

江幡哲也氏:マーケティングソリューションの営業利益につきましては、要因が2つあります。やはりプログラマティック広告の部分が大きな数字になっています。我々が運営しているものではないのですが、「PMP」という参加できる広告主とメディアが限定されたプログラマティックな広告取引市場の仕組みに入っており、信頼できる情報ということで、そちらの単価が上がっていることが要因です。もう1つは、我々のコンテンツを他社さん買っていただくことで数字が伸びています。こちらの2つの要因です。

2つ目の「サンプル百貨店」を中心とした調達の部分は、正直に申しますと、4・5月に売れすぎたことで商品調達が不足したということがあります。

よって第2四半期については、若干8月は特殊要因なのかなというところもございます。調達はもちろん季節ごとにいろいろとありますが、基本的には戻りつつあると考えています。

ミューズコーについて、正確な数字は申し上げられませんが、月ベースで改善が進んでいます。7-9月の3ヶ月の影響と下期6ヶ月の影響でいうと、期間は倍ですけれども同じくらいだと考えています。また1億程度というのは最大であり、もっと改善したいと思っています。

最後の「All Aboutプライムアド」については、インターネット広告の環境変化はみなさまも感じていらっしゃって、とくにテレビCM等をやっているブランド広告主のみなさまに好評をいただいています。

ただ、我々としてはネットワークの規模を大きくしていかないと収益は大きくなっていきませんので、現在は配信先のネットワークを広げていく部分と、出していただく広告の在庫を増やしていくという2つの要因があるのですが、まずはネットワークを広げることをやっています。こちらも収益化は来期以降だと思っていまして、今は投資フェーズです。

質問者2: 質問が1点あります。「citrus(シトラス)」と「facebook navi」についてです。Facebook上で御社のコンテンツを拝見させていただき、非常におもしろい取り組みだと思いました。今後どうやってマネタイズしていくのか、動画を見てもどのように広告を入れ込んでいくか難しいところだと思いますので、少しヒントを教えてください。

江幡:実は「citrus」そのものはもう黒字化しています。コンテンツとネイティブ広告の組み合わせで配信するフォーマットにチャレンジしています。まだまだ売上の規模は小さいですが、黒字化できています。

「All About」というサイトは、今、月間で約3,000万人以上の人に使っていただくサイトですが、どちらかというとユーザーのみなさまが調べごとをする時に来られるサイトなので、毎日来るサイトではありません。

一方、Facebookなどのソーシャルメディアは、毎日受動的に見られて、こちらから広告をプッシュできる場になりますので、我々のグループ全体のメディア広告ビジネスとしては新たな売上が増える部分となります。

ここをもう1つの広告の柱として、日本テレビとも一緒にコンテンツ開発をしながら、動画広告と動画以外の広告も含めて、ソーシャルメディアでの広告を大きくしていくということで、来期、再来期はさらに伸びていくと思っています。

記事提供:ログミーファイナンス

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