毎日、仕事や生活を維持するために多くの時間が割かれがちですが、そんな日々の中で、ふとできる余暇時間を楽しみにしている人も多いでしょう。レジャーは、自分らしさを取戻すための、さまざまな楽しさを提供してくれる大切な場です。今回は、レジャー関連企業の直近の決算資料などをもとに、企業ごとの年収を比較しました。

平均年齢40.5歳、平均年収637万円

今回ピックアップしたのは、日本のレジャー関連企業のうち売上高の大きい25社。持ち株会社の傘下企業や非上場で決算資料が非公開の企業については、対象外としています。

25社の単純平均による平均年齢は40.5歳で、平均年収は637万円となっています。また、各社の従業員数で加重平均した平均年齢は38歳で、平均年収は608万円です。加重平均での平均年収が低めに出ているのは、従業員数が多く平均年齢が若いリゾートトラストやセントラルスポーツ、ルネサンスなどの影響によるものです。

一番高いのは東宝の900万円、一方で400万円台も

下図は、投信1編集部データ分析室が決算資料をもとに作成した各企業の平均年齢と平均年収の分布です。以下、投信1編集部で今後の動向に注目したい企業をピックアップしてみました。

東宝

まず、平均年間給与が一番高かったのは東宝です。東宝の平均年齢は39.2歳で平均年収は900万円となっています。同社は、映画・演劇・不動産を事業の三本柱とする阪急阪神ホールディングスの持分法適用会社で、1932年に阪急東宝グループの創業者である小林一三氏によって設立された株式会社東京宝塚劇場に始まります。

映画では、「ゴジラ」シリーズや、『七人の侍』『影武者』などの黒澤明監督作品、演劇では帝国劇場で行われた『ラ・マンチャの男』や『レ・ミゼラブル』『エリザベート』などはご存じの方も多いのではないでしょうか。また、不動産では日比谷シャンテや有楽町マリオン、帝劇ビルや大阪梅田のHEPナビオなども同社の保有(一部所有あり)です。

平和

平和は、平均年齢は39.9歳で平均年収は703万円と、業界平均に比べると平均年齢は0.6歳若く、平均年収は66万円高くなっています。同社は、「アントニオ猪木」や「ルパン三世」などとのタイアップ機が知られるパチンコ・パチスロメーカーで、1960年に群馬県桐生市(現在は東京都台東区)に設立された業界では古参に入る会社です。

2011年にはPGMホールディングス株式会社を買収しゴルフ業界に進出、遊技機事業とゴルフ事業を両輪とした総合レジャー企業を目指しています。

リゾートトラスト

リゾートトラストは、平均年齢34.3歳で平均年収は531万円と、業界平均に比べると平均年収が106万円低いものの、平均年齢も6.2歳若いという特徴があります。

同社は、1972年に設立された名古屋市に本社を置く総合リゾート企業で、会員権事業を核に、ホテルレストラン事業、ゴルフ事業、メディカル事業などを展開しています。会員制リゾートホテル「エクシブ」やシティホテル「ホテルトラスティ」など、一度は行ってみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。レジャー関連といっても映画や遊園地、パチンコ、スポーツクラブなどさまざまなジャンルがあり、平均年間給与にも各社でかなり差があることがわかりました。

時代の影響を受けやすく、移り変わりの激しいレジャー関連業界ですが、自分の趣味や余暇の過ごし方などと結びつけて注目すると面白いかもしれません。

以下、今回ピックアップした企業のデータとなります。ご参考にしてみてください。

出所:SPEEDA及び有価証券報告書をもとに投信1編集部データ分析室作成

LIMO編集部