カナミックN、売上・利益で最高値更新 医療介護クラウドサービスが法改正需要を捉える

2017年11月17日に行われた、株式会社カナミックネットワーク2017年9月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:株式会社カナミックネットワーク 代表取締役社長 山本拓真 氏

2017年9月期決算説明会

山本拓真氏:みなさま本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

本日は2017年9月期、弊社17期の通期の決算及び会社説明をさせていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

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本日は会社概要・事業概要とビジネスモデル・業界動向・当社の強み・2017年9月期の業績と成長戦略・事業TOPICSという、この6つの議題でご説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

初めてご参加いただく方もございますので、全体的に通してご説明をさせていただきたいと思います。

1-1. 会社概要

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まず、弊社の会社概要からご説明をさせていただきます。弊社は2000年の10月創業の会社でございまして、去年、2016年9月に東証マザーズに上場をさせていただいております。

現在東京・千葉・名古屋・大阪・福岡の5拠点で営業活動をさせていただいております。主な事業といたしましては、医療・介護・子育て分野に関わるクラウドサービスの提供及びコンテンツ広告の配信をさせていただいております。

1-2. 社名の由来、経営理念

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我々の社名の由来ですとか、経営理念もお話をさせていただければと思います。

弊社のキャッチコピーといたしまして、「人生を抱きしめるクラウド」といったキャッチコピーを挙げさせていただいております。

我々のクラウドサービスで、子育てから介護まで、人々の幸せを支えるようなクラウドというところを目指しております。

我々の「カナミックネットワーク」という社名の由来も、「介護業界を生き生きと活性化させるネットワークサービスを提供する」会社というところから、実は「介護(カイゴ)」「活性化(ダイナミック)」「ICT(ネットワーク)」という、3つのキーワードを兼ね備えたような社名でございます。

この超高齢社会を支える日本のコミュニケーションのツールとして発展をしていきたいと、プラットフォーマーとしての立ち位置というところを目指しているというのが、我々の経営理念でございます。

2-1. カナミッククラウドサービス

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続きまして、事業概要とビジネスモデルについてもご説明をさせていただきます。

前(スライド)を見ていただければと思うんですけれども、我々のクラウドサービスは医療・介護・高齢者支援の分野と、子育て支援の分野。この2つの分野に関わる社会保障を支えるような、クラウドのプラットフォームを提供するというのが、我々のクラウドサービスのポイントでございます。

ですので、医療・介護・子育てといった多世代を包括的にケアするような、ゆりかごから墓場まで・子育てから介護まで、幅広い分野をカバーするクラウドサービスを提供させていただいております。

こちらに医療介護従事者ですとか、そういう方々が日々アクセスをされてこられますので、そちらに対してさまざまな業界からのコンテンツ広告の配信サービスにつなげているというものが、我々のクラウドサービスの全体像でございます。

まさに、これからの地方創生ですとか、働き方改革ですとか、介護離職を防ぐですとか。さまざまな社会的な問題が日本には散在しておりますので、こういったところを解決する一助になればと思っていますし、そのキーとなるクラウドサービスを目指しております。

2-2. ビジネスモデル

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とくに、特徴的なビジネスモデルをご説明します。こちらにありますように、我々のクラウドサービスは、2階層の仕組みになっております。

1階層の部分に関しましては、「介護業務システム」と記載させていただいております。地域のケアマネージャーさまですとか、介護サービスの方々、訪問看護師の方々が日々使うような帳票を作るシステム。また、記録をつけたり、レセプトと言われる医療介護請求、保険請求をしたりといった、業務で使うようなシステムがございます。

これは、地域に点在する医療法人介護事業者さまに、点で販売をしていく商品になります。我々の特徴は、これを包括的につなぐ、地域を面で導入できる2階層のシステムを持っているというところが、大きなポイントでございます。

後ほどご紹介もさせていただきますが、我々は東京大学と共同研究をいたしまして、千葉県柏市で「柏モデル」という地域包括ケアのモデル地域で、6年前くらいからいろいろな取り組みをさせていただきました。

柏の場合ですと、2階のシステムをご契約いただいております。柏市全域の医療介護従事者は、カナミックを使って、日々連携をしながら医療介護のお仕事をしていらっしゃるというのが、現状でございます。

そして、連携が広がっていくというところに、非常に大きなポイントがございます。医療介護業界は、非常に重要な社会インフラでございますし、社会保障分野でございますが、非常にアナログな世界でございます。

要は「ほうれんそう」を、医療介護従事者の報告・連絡・相談では、電話するか印刷して郵送するかFAXするかという、すごくアナログなやり方で情報共有をしながら、仕事をしていらっしゃるんですね。

そういった電話・郵送・FAXをやめて、カナミックのクラウドでリアルタイムに、今日あったことをすぐにみんながチーム内で共有できるような、クローズドな医療介護SNSのようなものになっております。

そのシステムに介護の現場の業務のシステムがくっついているというところで、いかに医療介護従事者の方々が少ない労力でたくさんの情報を手に入れることができて、より質の高いサービスを提供することができるのか。どうやったらより少ない人数で、たくさんの高齢者の支援をできるのかというところにチャレンジしているのが、我々の特徴でございますので。

地域を面で入れて、その面の中からどんどん医療介護従事者の方々の業務システムをリプレイスしていただいて、面を取った後の1階のリプレイスをしていくというのが、我々のビジネスモデルでございます。その地域ごとの、ドミナントでの連携をどんどん高めていってよくしていくというところが、我々のビジネス戦略でございます。

2-3. クラウドサービス:情報共有システム 2階層

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システム画面はこのような、患者さんごとに部屋があるようなかたちになっております。この患者さんごとの部屋に、実際に担当していらっしゃるお医者さんですとかケアマネージャーさんですとかヘルパーさんですとか、そういう方々だけが入れるような、クローズドのSNSのようなかたちになっています。

こちらで医療介護情報ですとか、住宅家族の情報、ADL(日常生活動作)ですとか、バイタル・食事・水分・排泄やお薬の情報など、医療介護従事者それぞれがふだんサービスしていらっしゃるようなもの。

PDCAのサイクルがありますので、プランを作って実際にサービスをして、モニタリング・チェックをして評価をしていくというこの流れ全体を、我々のシステム内でみなさんが共有しながら、地域の患者さま・医療介護従事者さまをケアしていけるという仕組みでございます。

いろんな多職種・多法人のみなさんが提携できる、この2階建てのクラウドサービスは、我々が特許を持っております。これが非常に大きな強みとなって、地域全体・日本全体に、だんだん広がっていっているというのが現状でございます。

2-4. クラウドサービス:介護業務システム 1階層

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また、1階部分の業務システムについても、たくさんポイントがございます。他社さまでも介護ソフトを販売していらっしゃる会社さまはあるんですけれども、概ね法人ごと・事業所ごとに、どういうふうに帳票を作ってそれをレセプト・保険請求していくかというところに特化しているものが、ほとんどでございます。

我々は地域・多職種多法人が連携するというところプラス、営業支援の営業管理(SFA)のところから始めていって、実際の帳票を作って、レセプトを行って、給与計算・勤怠管理・債権管理を行っていきます。カバーする範囲が非常に広いので、全体的な経営分析をできるといった仕組みになっております。

医療介護の現場は、先ほど「報告・連絡・相談が電話・郵送・FAXですよ」とお話をしたんですが、実態としては現場の記録も、全部紙でやっております。

だいたい複写式の紙で書いていって、1枚置いて1枚持って帰ってくる。持って帰ってきてからパソコンに入力するという、非常に非効率な働き方をしていらっしゃるんです。

そういうところも全部IT化をしていくことによって、働く時間にかなり新しい時間が生まれていったり、回れる件数が増えたりと、非常に効率化することができるようになっております。

医療介護の現場は、他の産業のようにこれからITをどんどん導入していくことで、まだまだ変えられるという可能性を秘めた業界でございます。

2-5. 厚生労働省の重点施策

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厚生労働省の重点施策についてご説明します。

産業分野の改革という中で、この「希望を生み出す強い経済」について、厚生労働省は医療・介護の分野における生産性革命として、医療・福祉分野のICTの推進や介護ロボットの活用をしていって、業務の効率化・スリム化をしましょうというところを、1つ目の取り組みとして挙げております。

我々のような医療介護業界を取り巻く周辺産業であるIT分野は、まだまだ伸びしろがある分野でございますし、これから非常に求められている分野であると考えております。

2-6. 厚生労働省の重点施策

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また、先ほど2階部分の連携システムのお話をさせていただいて、「なぜ柏市がカナミックを導入するのか?」というところも、あると思うんですけれども。

自治体がなぜ医療介護の現場に踏み込むのかと言いますと、実は平成27年(2015年)の介護保険法の改正がございました。介護保険の地域支援事業という法律の中で、在宅医療・介護の連携推進事業というものが位置付けられておりまして、法律化されております。

自治体さまは、ここにある(ア)から(ク)まで、地域の医療・介護を連携させていくという取り組みを、自治体主導で行っていかなければならないという法律が出ております。現在は経過措置中で、来年(2018年)の4月までに、すべての市区町村でこちらを実施してくださいというものです。

これに、我々の採用率が非常に高く、この地域支援事業の(ア)から(ク)までの内容がまさに、柏モデルで取り組んできた内容そのものになります。柏にはたくさん視察も来ていただいておりますし、そういったモデルをやっているシステムというところでの採用をたくさんいただいているというところが、我々の強みではないかと考えております。

2-7. 事業系統図

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続きまして、我々のマネタイズポイントのご説明をさせていただきたいと思います。

我々の事業系統図から、少しご説明をさせていただきたいと思います。我々のサービスは、「カナミッククラウドサービス」というかたちの単一セグメントでございますが、サービスごとに分類を3つに分けて、(資料の右側で)開示をさせていただいております。

この、カナミッククラウドサービス。先ほどお話しした子育てですとか、介護、情報共有のところのクラウドサービス全体といたしましては、主にクラウドサービスはストックビジネスになっておりますので、この有料のユーザーさまの自治会さま・医師会さま・医療法人・介護事業者さまから、ストックで売上をいただく部分になっております。

こちらが今、全体の86パーセントほどの構成比になっておりまして、かなりクラウドサービスの比率は、我々の事業の中では大きいものになっております。

2つ目の「その他サービス」というところに関しましては、こちらはこの有料のユーザーさまや国の方からの事業などの受託費になっております。大手介護事業者さまですとか、国の関係省庁からの受託費というところ。また、その他の一過性の、その年に上がる売上として分けさせていただいております。

ですので、こちらはどちらかというとカスタマイズをしたり、新しい事業の取り組みをやっているものでございます。こちらが、全体の9.5パーセントほど(の売上構成比です)。

もう1つ、「情報共有(システムを)柏市の方々にかなり使っていただいているんですよ」というお話をさせていただいたんですが、有料のユーザーと無料のユーザーというものがございます。

カナミックの2階のシステムをご契約いただいている自治体さま、もしくは1階の介護ソフトを使っていただいている介護事業者さまというところが、この有料ユーザーという位置になります。

例えば、柏市が導入して、地域のお医者さまですとか看護師さまが連携システム、2階の報告・連絡・相談をやるための連携システムだけを使っている場合には、無料のユーザーという位置になります。

ですので、こちらはシステム利用料をいただいておりませんので、ユーザー数としてカウントしているのですけれども、基本的にはここでシステム利用のマネタイズはございません。

ですが、この方々が日々使うプラットフォームになりますので、こちらの「コンテンツサービス」というところで、さまざまなクライアントさまから広告配信を出していただいております。こちらで、無料ユーザーからのマネタイズはできるようになっております。ここの広告閲覧というところで、コンテンツサービスが成り立ってございます。

こちらの売上が、(全体の)4.5パーセントほどの比率でございます。

2-8. クラウドサービスの導入地域数推移

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続きまして、導入地域数になります。先ほど出させていただいておりますけれども、2015年9月期は、このシステムを202地域に納めさせていただいておりました。

去年の2016年9月期のところで、370地域まで順調に増えてきております。今期もかなり大幅に増進をしていて、2017年9月期の時点で616地域まで伸びてきております。かなり日本全国さまざまな地域で、カナミックが使われているという状況を作り出してきている状況でございます。

ですので、先ほど「平成30年(2018年)4月までの間が経過措置ですよ」というお話をさせていただいたんですけれども、そういった経過措置が終わるまでの間に向けて、どんどん導入が増えてきているということです。

ただ、これは「ITを入れましょう」という法律ではございません。地域包括ケアを推進するという法律の中の、一部がITというだけでございます。まだまだ来年(2018年)4月以降に向けても、(導入地域数が)どんどん増えてくる。地域包括ケアの体制作りから、だんだんITに移行してくるタイミングがあると思いますので、これからももっともっとシェアを伸ばしていきたいと考えております。

2-9. クラウドサービスユーザーID数推移

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そういった中で、(クラウドサービス)ユーザー数もどんどん増えてきております。去年(2016年)の9月に上場させていただいてから、かなり認知度も上がってきたというところもございまして、ユーザーさまが増えてきております。

有料ユーザー・無料ユーザーを合わせて、今7万名くらいの医療介護従事者が、カナミックを使うという状況まできました。かなりたくさんの方々に、カナミックをすでに使っていただいているという状況でございます。

とくに、かなり(導入)地域を伸ばしてきましたので、無料ユーザーが前年比で156パーセントに増えております。全体でみても(前年比で)138パーセントと、かなり高い比率でユーザー数が増えてきているという状況でございます。

2-10. 子育て支援システム

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続きまして、子育て支援のお話をさせていただきます。

我々の子育て支援のシステムに関しましては、この地方創生事業でかなりいろんな自治体さまで、活用が始まっております。自治体と母親父親を繋ぐ、ニュース配信・イベント配信ですとか、電子母子手帳機能を拡張した、子どものブログ機能。

また、ママ友ネットワークを繋いでいくなどのコミュニケーションツールというところで、子育てしやすいまちづくりを目指して、アプリなどの配信をさせていただいております。

実際に(スライドのような)こういうかたちで、父親母親などが自分の子どもの予防接種の情報ですとか、電子母子手帳の情報などを登録して、自治体と連携をしながら情報を手に入れたり、自治体にいろいろ相談をしたりというかたちです。行政業務とかなり密接にくっつくようなかたちで、アプリ配信をさせていただいております。

2-11. コンテンツサービス

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次が、コンテンツサービスのところになります。カナミックのクラウドサービスを使っていらっしゃる医師・看護師・ケアマネージャー・ヘルパー・介護者本人や家族の方々が、このシステムを日々利用していらっしゃいます。ここに対して、クライアントさまが広告出稿をするというかたちです。ニュースサイトにもなっておりますので、カナミックが医療介護の日々のニュース情報なども配信しております。

その中に有益な情報として、いろんな企業さまの商品を記事広告として、紹介させていただくというサービスをやっております。こちらで記事広告・動画広告ですとか、カナミックのリアルなユーザーと会えるという「ユーザー会」の場を設定しております。

また、Webアンケートやサンプル試供品などです。カナミックを通して、これから高齢社会向けに非常にたくさんのニーズが生まれてくる中に対しての、商品販売をしていかれるメーカーさんが非常にたくさんいらっしゃいます。そういう方々が、マーケティングも含めてカナミックを使う事例が増えてきているというのが、非常に大きなポイントかなと思います。

もちろん、ターゲティングとしてお医者さまだけに広告を出したいとか、看護師向けだけに広告を出したいですとか、そういったことも広告主側から設定できるようになっております。かなりピンポイントに分けたようなかたちでの広告配信が可能になっているというところで、医療介護向けに特化した広告媒体としての立ち位置を、今築き上げてきているというところでございます。

3-1. 医療・介護業界の市場規模

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次に、業界動向のお話をさせていただきたいと思います。

日本の「2025年問題」が、よく騒がれると思うんですけれども。2025年に、団塊の世代が75歳を超えてきますというところが、2025年問題というものです。

私は、2025年問題に非常に誤解があると考えておりまして、「2025年はスタートにしか過ぎない」というところを、よくお話しさせていただいております。

3-2. 医療・介護業界の市場規模

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2025年以降、ピークは2042年から2045年あたりだと言われています。団塊世代と団塊ジュニアが全員65歳を超えてくるあたりが、日本のいちばんの社会保障のピークになってくるんです。

なぜかと申しますと、人口が減少していくのに、高齢者の人数が増えていくと。

このオレンジのラインを見ていただければと思うんですけれども、だいたい2025年から上がっていって、75歳以上の人口割合がどんどん増えてくるという状況が、ポイントでございます。

統計上、団塊の世代は今すでに65歳を超えていらっしゃるんですが、実は要介護認定率は3パーセントぐらいになります。65歳の高齢者のゾーンに入っても、全員がいきなり介護のお世話になるわけではないという状況です。

ここから75歳を超えると、(要介護認定率が)23パーセント・要支援認定を含めると31パーセントくらい、3人に1人はなにかしらの支援が必要になってくるという世の中になります。

(団塊の世代が75歳以上になる)2025年から2045年をどう乗り越えるのかというところが、非常に大きなポイントになります。まだまだこれからも、30年くらいずっと(75歳以上の人口割合が)伸び続けるというのが、医療介護業界のポイントかと思います。

3-3. 医療・介護業界の市場規模

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そういう中で、2025年時点でも(社会保障費は)介護が20兆円・医療が53兆円という試算を財務省が出していらっしゃいます。現状(2016年のグラフ)でも(介護が)10兆円・(医療が)37兆円くらいですから、すごい勢いで、ニーズが倍増していく業界なんだと(考えています)。

そういった、「これから7・8年で、市場規模が倍くらいになるという業界が他にあるのか?」というところだと思うんですけれども。日本においてはかなり稀で、これから非常にニーズが伸びていく業界なんだと考えております。

今、この(社会保障費が)10.4兆円の(介護)サービスに、37万の介護事業所が関わっておられますので、(2025年に)20兆円のサービスをするには70万くらいの介護事業所がないと提供しきれないということになります。

そういった意味では、まだまだ介護業界は伸びていくというところが、わかっていただけるのではないかなと思います。

4-1. ストックビジネスの収益構造

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その中での、当社の強みをご説明させていただきます。我々は主な部分がストックビジネスになりますので、損益分岐点を超えれば利益化しやすいというところが、大きなポイントでございます。

去年(2016年)上場した時から、損益分岐点を超えて利益化している状態となっており、今期もそこを伸ばしてきたというところで、利益率を上げていける可能性が高いと考えております。

また、ストックですので、要は階段のように毎月毎月どんどん積み上げていって、期末時点の×12というのがほぼ確定した段階で、また階段を積み重ねていくビジネススタイルになります。そういう意味では、非常に右肩上がりになりやすい業態ではあるというところが、大きな強みでございます。

4-2. 東京大学と共同研究「柏モデル」

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また、国の事業もかなり参画をさせていただいております。私は東京大学で5年間ほど、この「柏モデル」の構築に携わらせていただきました。東京大学と柏市と一緒になりながら、この地域包括ケアシステムの実現を、研究会を作ってやってまいりました。

今、柏の病院・診療所・歯科・薬局・訪問看護・リハビリなどの医療職ですとか介護サービスの方々は、日々カナミックを使いながら、連携をしていらっしゃるような社会ができあがってきている。

そういったモデルにも活用されているというのは、大きな強みだと考えております。

4-3. ビッグデータ・IoT

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また、介護のクラウドでは、我々が事業所数の導入がいちばん多いというところも大きなポイントだと考えております。日本でいちばん、この在宅医療連携・介護のクラウドで、一元的にデータを持っている会社だと我々は認識しております。

ここに貯まったビッグデータから、さらなるサービスを出していけると考えておりますので、そういったところのAI化などのチャレンジというところも、今後進めさせていただきたいと考えております。

5-1. 2017年9月期 実績①対予想値

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それでは、2017年9月期の実績と成長戦略というところです。2017年、我々で言う17期のところの発表をさせていただきたいと思います。

もともとの予算を出させていただいておりましたが、(売上高の)予想12億7,000万円に対して、実績としましては12億9,100万円というところで、1.7パーセントほど上回ったというかたちでございます。

また、売上構成比が、非常に利益率の高いサービスがけっこう(売上を)取れていたというところで、クラウドのストックビジネス部分のサービスの受託・受注が非常に伸びたというところがございました。これにより、営業利益ベースで17.9パーセントほど、予算よりも上回ったと。

経常利益も、同じようなかたちですね。18パーセントくらい上回りました。

また、純利益は31パーセントとかなり大きく上回ってまいりましたので、(2017年)11月6日に、上方修正も発表させていただいております。

5-1. 2017年9月期 実績②対前年比

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先ほどのものは予算比になりますけれども、実際の前年比で申しますと、2016年9月期に比べまして14パーセントほど、売上が上がっているということです。

また、営業利益は25パーセントほど増加している。

経常利益は31パーセントほど、純利益で35パーセントほどの増加というところでございますので、すべての項目で2桁の増収増益を実現できたというところでございます。売上・利益ともに最高を今回更新させていただいたというところでございますので、2桁の成長ができたというところが、非常に良かったと考えております。

5-1. 2017年9月期 実績③対前年比 サービス別

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また、サービス別の部分で申しますと、クラウドとコンテンツがそれぞれ18パーセント、26パーセントと伸びております。かなり、ストックビジネスの部分ですとか、新規サービスの伸びという部分が出てきているというところで、利益率の高いサービスの伸び率が高かったというところでございます。

その他サービスに関しましては、84パーセントというかたちで、少し前年比を割っております。こちらに関しましては、第2四半期に少し発表させていただいたんですけれども、実際は総務省の事業などの受託をしております。受注自体はしているんですが、少し総務省さんの機能関係でございまして、我々の17期(2017年9月期)には入らない時期の計上になります。そういった意味では、期ずれをしている案件がございます。

ですので、その他サービスの受注が減っているとかそういうかたちではなく、制度上の期ずれというところが起きておりますので、受注は順調に上がってきているという状況でございます。

5-2. 業績推移①

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開示している2011年9月期から比べますと、今までずっと増収増益を継続できて、過去最高値を更新させていただいたというところです。順調にストックビジネスを中心としながら、カナミックネットワークが伸びてきているという状況を作れているかなと考えております。

5-2. 業績推移②

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また、経常利益・当期純利益ともに、今期けっこう大きく伸ばさせていただいたというところがございます。やはり、利益性の高いものが取れているというところで、前年比130パーセントを超える伸びを実現できているというところは、ポイントかなと思います。

5-3. 2018年9月期 予想

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次に今期、2018年9月期の予想というところも、今回発表させていただきます。

2018年9月期に関しましては、売上高を15億円・営業利益を3億6,000万円・経常利益を3億3,200万円・当期純利益を2億3,000万円という予想で、出させていただいております。

来期の予想値は、売上高はまた同じく、2桁増を見込んでおります。一方、今期は成長のための投資経費を見込んでおりまして、利益は微増を予想しております。

5-4. 成長戦略①プラットフォーム化

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そういった中で、カナミックの今後の成長戦略についてもご説明をさせていただきたいと考えております。

何個か業務提携なども発表させていただいているものがございますけれども、先ほどお話ししたように、カナミッククラウドサービスは業務システムではございますが、どちらかというとプラットフォーム化というところを、我々は考えております。

カナミックを使っていただいている病院さまですとか、介護施設・在宅介護の方々、企業ですとか、医療介護サービスを提供している方・受給している方、お医者さまですとか看護師さまや介護士さま、自治体さまや患者さま。

このような方々が、カナミックのユーザーとしていらっしゃいますので、こちらに対しての業務システムの提供ですとか、そういったところについては、(従来から)やらせていただいておりますが。

最近ですと、Tポイントと提携させていただいたり、キャリアさんと提携して人材を流していくなどということもやっておりますので、このプラットフォーム上にさまざまなサービスを、今後乗せていきたいと考えております。

具体的には、総務省事業などで取り組んでおりますIoT関係ですとか、AIの部分ですとか、これからの外国人人材の採用を見越した多言語化ですとか、フィンテック・シェアリングエコノミーのようなかたちです。

このプラットフォームを通して、さまざまなものが介護業界で動いていくというかたちで、現場で働いていらっしゃる方々に寄与できるような新しいサービスをどんどん創出していって、プラットフォーマーとしての立ち位置を構築していきたいと考えております。そこを、成長戦略の1つと置いております。

5-4. 成長戦略②プラットフォームIoT連携

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具体的にいろいろ始めていっておりまして、こちらは総務省事業(IoTサービス創出支援事業)でやらせていただいております、IoTの連携になります。

カナミックのクラウドサービスのプラットフォーム上に、さまざまなメーカーさまのIoTを組み合わせて、実際の暮らしの中でさまざまなバイタル情報ですとか、見守り情報といった、さまざまなセンサー情報を統合して、実際の介護サービスに役立てるという事業を、総務省事業でやらせていただいております。

睡眠やみまもり系のセンサー、食事・服薬・排泄系のセンサー、バイタルとか活動量など、さまざまなものが今センサーでとれるんですけれども。こういったものを、日本のさまざまなベンダーさま・メーカーさまと一緒になりながら、総合的な業務支援ができないかというところで、実際の実証フィールドを介護事業者さまにお借りしながら、このIoTサービス創出支援事業で、カナミックは取り組みをしております。

ですので、これから介護ロボットですとか、IoTセンサーに非常に投資が集まってくるというところではあると思うんですけれども、まずそこの先進的な取り組みとして、複数のセンサーを組み合わせて、実際に介護職の現場の方からこのような世の中を作っていこうと考えてございます。

5-4. 成長戦略③AI・ビッグデータ

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また、AI・ビッグデータに関しましては、かなり今「未来投資会議」などで出ておりますけれども。「Society 5.0」の中の戦略分野というところで、明確に遠隔診療やAI、また自立支援に向けた科学的介護の実現ということで、その取り組みとして医療介護分野は、かなり注目度が高い分野になっております。

我々も技術としてこういったところに取り組んでいきながら、いちばんデータを持っている会社だという認識をしておりますので、そのデータをいかに活かしていって、もっと新しいサービス創出をしていくかというところに対して、投資をしていきたいと考えております。

5-4. 成長戦略④コンテンツ

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また、コンテンツ事業に関しましては、我々はユーザーさまが増えていけば視聴率が上がる、視聴者が増えるというスキームでございます。その視聴者をどんどん増やしていって、どんどんコンテンツを繋げていく・いろんなメーカーさまを繋げていくという活動をしたいと考えております。

もちろんみなさまがご存じのとおり、インターネット広告というのは、どんどん右肩上がりに増えてきております。今世界の広告市場では、今年(2017年)テレビ広告を抜くという調べが出ておりますので、よりテレビ社会からインターネット社会に変革が起きているという状況であると思います。

今後も、医療介護分野に特化した広告媒体としての立ち位置を、明確に作っていきたいと考えております。

5-4. 成長戦略⑤海外進出

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やはり日本が、世界中でいちばん高齢化が進んでいる国でございますので、こちらでしっかりと知見を作っていって、そのサービスを介護サービスとセットとなりながら、全部海外に出していくということを考えてございます。

さまざまなところで、今「アジア健康構想」などが出ておりますので、日本式介護を輸出していこうというお話が進んでいると思います。

実際我々のユーザーさまも、かなり海外に出ていっていらっしゃるところが多くございますので、今後の世界の高齢化というところに対しても寄与していきたいと考えております。

5-5. 成長余地

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まだまだ各事業領域に大きな成長余地がありますので、まだ海外に出ていかなくても、日本の中だけでも非常に伸び率が高いところがございます。

日本が(高齢化の)ピークまでいった後に、海外がこれから高齢化してくるというかたちです。これから先、ずっと人が生まれて生きていく以上、高齢化が進んで医療が発展して、どんどん人が長生きしていく以上、(高齢化は)ずっと起きる問題でございます。

長生き・長寿といった社会の先進国へ向けた、また、これから発展途上の国などに向けたサービスを、どんどん出していけるとは思っております。

まだまだ我々は、日本の中でも1万8,000事業所ほどにしか、システムを入れておりません。

先ほどお話ししたように、(日本には介護事業所が)37万事業所くらいすでにあるわけでございます。まだ我々でも5パーセントほどのシェアしか持っておりませんので、まだまだリプレイスしていく対象が非常に多いと考えております。

また、まだ(業務を)紙でやっていらっしゃる業界でございますので、そういった紙の記録から電子媒体に変えていく、クラウドに変えていく、タブレットに変えていく。まだまだニーズが高い分野でございます。

他のソフトを使っていらっしゃるところに関しても、我々はリプレイスできるといった実績がございますので、システムを伸ばしていく。また、インターネット広告は伸びておりますので、そういったところのコンテンツのサービスの一助になっていくというところで、まだまだ成長余地が高いと考えております。

5-6. 成長のイメージ(売上構成の変化)

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我々は今、(売上構成の)80パーセント以上がクラウドサービスになっておりますけれども、今後もユーザーを増やしていって、そこに付随するコンテンツ(広告)ですとか、その他の事業でさまざまなプラットフォームビジネスの拡大を考えております。

それぞれのサービスが相乗効果を出しながら成長していくことを、カナミックの事業としては考えているというところも、お伝えさせていただければと思います。

6-1. キャッチコピー変更

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最後に、事業TOPICSというかたちで、資料を出させていただきます。

ちょうどいちばん初めに、「人生を抱きしめるクラウド」というキャッチコピーをお話しさせていただきました。こちらのキャッチコピーは変更させていただいたものでして、佐々木圭一さんというコピーライターの方に一緒に作っていただきました。

(2017年)9月の情熱大陸にもこちらを紹介していただいたというところで、けっこう評判をいただいておりますけれども。

我々は、「医療介護にダイナミックなこたえを出していく会社になる」と。

「子育てから医療、介護まで人の幸せを支えるクラウド技術を、我々は作っていきます」というところをキャッチコピーにして、これからもいろんな躍進をしていきたいと考えております。

6-2. Tポイント

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また、医療介護業界で初めて地域連携をしていくことでTポイントが貯まるというサービスを開始しており、Tポイント・ジャパン株式会社さまと業務提携をさせていただきました。地域連携をした方々に対して、また、広告に関するTポイントの付与という、より高品質なポイントサービスを開始しております。

6-3. IoT連携による介護サービス向上プロジェクト

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また、IoTの事業の中でも特化した部分として発表させていただきましたけれども、パナソニック株式会社さまのセンサー、「エアコンみまもりサービス」を、株式会社学研ココファンさまと「ココファン藤沢 SST」の全居室で(設置しました)。

これはカナミックを含めた3社で、今1つ知見を作ろうというかたちで、共同で介護サービス向上のプロジェクトの開始をさせていただいております。より踏み込んだかたちでの介護施設のみまもりを実現させていく、サービスの向上をするというところを、モデルとして作っていこうという取り組みも開始しております。

6-4. 業務提携

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そして去年、2016年に上場された株式会社キャリアさまとカナミックで、業務提携を発表させていただいております。

キャリアさまは、アクティブシニアさまの就労機会創出ですとか、看護師・介護士さまの人材派遣を行う、シニアケア事業などをやっていらっしゃる会社さまでございます。

カナミックのユーザーさまには、かなり多数の事業者さまがおられます。介護業界の1つの問題点に、人材不足ということがございます。

ですので、人材が不足してサービスが提供できないという事態を防ぐために、キャリアさまの人材データベースとカナミックの求人ニーズをマッチングさせるというサービスを開発いたしました。そちらで、介護事業者さまがリアルタイムに、自分たちに必要な人材をマッチングして、引っ張ってこられる・紹介をいただけるようなサービスを連携するというところに、取り組みを始めております。

こちらの提携によって、カナミックのサービスに対して、プラットフォームに人材のマッチングサービスがくっついたというところが、1つの特徴でございます。

6-5. 厚生労働省 委託事業

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また、厚生労働省の介護人材確保についての委託事業で、カナミックのユーザーが先進的取り組みとして視察を受けております。要は、ICTとかロボットを使った効率化をする事業をやっていらっしゃるところを、先進事例調査ということで厚労省が視察をされていて、一部先進事例集というものを作っていらっしゃるんですけれども。

そこにカナミックのユーザーさまが選ばれておりまして、セコムグループの株式会社アライブメディケアさまですとか、自治体さまの先進事例として市川市さま。また、ロングライフグループさまのエルケア株式会社さま、株式会社学研ココファンさま。あと東京海上日動ベターライフサービス株式会社さまや、ヒューマンライフケア株式会社さまなどの、かなり大手の介護事業者さま。

(こういう企業さまが)カナミックのユーザーさまにおられますので、こういうところがいかにICTを使って効率化をしながら、よりたくさんの方々をサービスすることができるようにしているという事例が発表されております。こちらも、我々の方で発表させていただいたというところでございます。

6-6. 子育てアプリ

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また、アプリ化して配信させていただいたところで申しますと、山梨県笛吹市さまが子育て支援の「ふえふき子育て広場」というものをやっておられます。こちらが、カナミックの子育てクラウドを活用していらっしゃいます。

これは笛吹市の公式アプリとして、カナミックからアプリを配信させていただいております。笛吹市内のお母さま・お父さまですとか、そういう方々がこのアプリを使って、日々子育てをしていらっしゃるというところでございます。

6-7. 認知症初期集中支援にICT

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もう1つ、千葉県柏市で(事例がございます)。もともと地域包括ケアの連携というところで、柏市にカナミックを使っていただいていたんですが、もう1つ、今認知症の患者さん向けの(クラウドサービスの利用を開始しました)。

「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」という法律が実は新しく始まっておりまして、医療介護連携だけではなくて、認知症に特化した認知症初期集中支援チームで、カナミックを使って連携をしようという取り組みが始まってございます。

こちらでもカナミックを使っていただいておりまして、柏市のさまざまな取り組みの中でカナミックが使われているという状況に広がってきているという発表も、させていただいております。

このあたりを、(2017年9月期)第2四半期の発表以後に発表させていただいたもので、今回サマリーとしてつけさせていただいております。

6-8. 受賞

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ここから先は、もともと発表させていただいたものでございますが、一応通期の決算発表というところで入れさせていただいております。

バイエル薬品株式会社さまの「バイエル ライフ イノベーションアワード」の大賞を、去年(2016年)の12月にいただいております。

6-9. 補助金対象に認定

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また、今年(2017年)の2月には、経済産業省のサービス等生産性向上IT導入補助金の対象に、「カナミッククラウドサービス」が選ばれています。

6-10. 総務省委託先候補に認定

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また、先ほどからお話ししている「IoTサービス創出支援事業」という総務省事業の医療・福祉分野に係る委託先候補に、カナミックが選ばれております。先ほど発表させていただいたようなIoTの連携事業を、我々が取り組ませていただいております。

6-11. 新規導入

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また、沖縄県の那覇市医師会にカナミッククラウドサービスを導入していただいて、カナミックのユーザーが沖縄にも増えていったというところです。

6-12. 無料サービス提供開始

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また、地域包括ケアに取り組む自治体・医師会さま向けに、情報共有システムの無料の部分。先ほど、2階と1階のシステムになるというお話をしたんですが、2階の部分にも無料のサービスを作りました。

まずライト版というかたちで、簡単にタイムライン機能だけを公開するというかたちで慣れていただいて、その次に(有料版で)もっと多機能・ルール化された連携ができるという段階をつけて、リリースさせていただいております。

6-13. 新規事業所

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また、今年(2017年)の4月には千葉営業所を新設いたしました。より地域に密着して、ドミナントごとに強く、カナミックのネットワークを広げていく体制を増やしたというところでございます。

今期以降も、どんどんカナミックの連携が入っているような地域に、営業所を出していきたいと考えております。

以上、この2017年9月期のカナミックの決算と、会社説明を発表させていただきました。今日はどうもありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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