ラクス、2Qは増収増益 「楽楽精算」黒字化より導入社数加速を視野に

2017年11月20日に行われた、株式会社ラクス2018年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:株式会社ラクス 代表取締役社長 中村崇則 氏

ポイント

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中村崇則氏:みなさんおはようございます。株式会社ラクスの、2018年3月期第2四半期決算の説明をさせていただければと思います。よろしくお願いします。

まず上半期なのですけれども、通期計画は期初の計画を上回るかたちで着地することができました。

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この要因は、売上が好調だったということ。あと1つは、採用の面で上半期は若干苦労しましたので、その部分で採用の時期が後ろズレして、それによって人件費の未消化が発生することにより、利益が上振れていたということです。

クラウド事業に関しては、「楽楽精算」の売上の伸びも加速しておりまして、それ以外のサービスに関しても、非常に好調に伸びてきています。

IT人材事業に関しましては、これはみなさんもご存知のように、お客さまからの引き合いが強く、エンジニアが不足している状況が続いています。

前年に離職率が高まったというところが、問題としてあったのですけれども、こちらに関しても前期から導入した新人事制度により、低減を図ることができています。

ただ、この(2017年)5月にオフィスを移転させましたので、その分賃料のアップ(がありました)。増床した分と坪単価が増えましたので、その分の負担が重たくなって、前期比で減益となっております。

2018年通期なのですけれども、上半期は売上面・利益面で貯金がある状態です。こちらは来期に向けて、しっかりと投資をしていきたいと考えています。

私たちは、まだ売上が60億円強の非常に小さな会社です。足元で利益を少し多く出すことよりは、やはりもっと早く売上を伸ばして、そして利益を増やしていくことこそが大事だと思っています。そこは、しっかりと成長させて行きたいと考えています。

直近で、立会外分売を行いました。私どもは、まだまだ流動性が低いと考えています。それに対して、浮動株を増やすことで、流動性を作ろうと考えています。そのような中で、機関投資家さんの保有比率が高まってきています。これは、非常にいいことだと考えています。

あと、これまで経営指標として経常利益率で何パーセント出すかというのを考えてきたんですけれども、ちょっと(指標を)EBITDAマージンに変えて、見ていきたいと考えています。

実際、直近5年間のEBITDAマージンなんですけれども、だいたい15パーセントから25パーセントぐらいで推移しています。これはなんでこういうふうに推移するかというと、私たちのビジネスモデルの場合、成長させるために投資を増やすと、アクセルを踏むみたいにぐーっとアクセルを踏むとマージンが低くなります。逆に、成長速度を弱めてアクセルを戻すと、マージンが高くなる。

このあたりをどう調整するか、どれだけ投資するかによって、マージンをコントロールできる。これはなぜかと言うと、ビジネス自体がサブスクリプション型のモデルですんで、お客さんを増やしていけば、売上は順調に増えていきます。

それに対して、どれだけ販管費を積み増していくかというところが調整できるので、私たちとしては、やはり(EBITDAマージンを)15パーセントか25パーセントというところで調整しながら、会社を成長させていきたいと考えています。

2018年3月期第2四半期連結業績サマリー

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こちらは、すでに発表されております、業績のサマリーになります。ご確認いただければと思います。

2018年3月期第2四半期連結業績概要

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それでは業績に関して、もう少しくわしく見ていければと思います。

ちょっと注目していただきたいのは、売上が期初計画に対して、上振れて推移しています。前年同期比で24.7パーセント増えています。一方、売上原価は22.9パーセントしか増えていませんので、粗利率は高まってきているということです。

それに対して、販管費をしっかりかけていくことによって、成長を作り出すといった状況にあります。

セグメント別の状況

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こちらは、セグメント別の状況です。

基本的には、クラウド事業(オレンジ色の部分)で成長させる。あとは、利益をドライブさせていくというふうに考えていますので、その部分が順調にきています。

IT人材事業(緑色の部分)に関しても、もちろん需要はございますので、やれるところはしっかりとやっていきます。ただ、中心はやはりクラウド事業になっておりまして、そちらの方はより成長していますし、利益もよりしっかり出ているといった状況になります。

人件費及び広告宣伝費の推移(第2四半期実績)

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こちらが、人件費及び広告宣伝費の推移です。

販管費を増やしていくというところについて、開発をもっとやっていくとなったときに何が増えるかと言ったら、人件費と広告宣伝費です。これが、2つの大きな柱になっています。

上半期に関しては、採用というところが時期ズレしていますので、そういった意味で(人件費の)未消化が発生しているといった状況にございます。

2018年3月期第2四半期連結営業利益増減要因

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こちらが、前期(2017年3月期第2四半期)と今期(2018年3月期第2四半期)を比べた、(連結営業利益の)増減要因になります。

積極的な成長投資をしながら、オフィス移転でコストが増えており、結果として12.7パーセントの増益になっているといった状況であります。

クラウド事業ストック売上高推移

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こちらは、いつも出しております、クラウド事業のストック売上高推移です。

直近、ちょっとストック売上高比率(赤い折れ線グラフ)が下がっているように見えるのですが、こちらに関しましては、新規受注が非常に好調に推移しています。その分初期費用等が増えたことによって、比率が下がっている。ですから、これは逆に、非常にヘルシーな状態というか、良い状態です。

楽楽精算導入社数推移

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「楽楽精算」の導入件数に関しましても、順調に推移していまして、伸びが加速している状態です。経費精算システムなのですけれども、(他社の)新規参入とかがあって、競争が激しくなってきています。ここで投資の手を緩めずに、圧勝できるようにしっかりと投資を行って、シェアを拡大させていきたいと考えています。

楽楽精算(クラウド)売上高推移

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クォーターバイクォーターでは、売上は順調に伸びています。今期の第1四半期で、すでに「メールディーラー」の売上を上回りました。今、ラクスの中では、「楽楽精算」がいちばん大きな売上を占めている状況であります。

メールディーラー(クラウド)売上高推移

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こちらに、「メールディーラー」(の売上高推移)があるんですけれども。先ほど見ていただいたとおり、前のページ(10ページ)で(「楽楽精算」の2018年3月期第1四半期の売上高が)3億2,200万円と、(こちらのページで、「メールディーラー」の2018年3月期第1四半期の売上高が)3億700万円というかたちです。この第1四半期で、「楽楽精算」が「メールディーラー」を上回るということです。

ですから、これまで「(『楽楽精算』は)次期主力サービス」と言っていたんですけれども、すでに「楽楽精算」が主力サービスになっていまして、「メールディーラー」が第2位のサービスに変わったということです。

ただ、「メールディーラー」もしっかりと売上は伸びていますので、こちらも非常にいい状況と考えています。

連結貸借対照表

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こちらは、連結貸借対照表です。ご確認いただければと思います。

キャッシュフロー計算書

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同じく、キャッシュフロー計算書もご確認いただければと思います。

経営方針と成長戦略

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次に、通期の計画に関しまして、見ていければと思います。

まず、経営方針と成長戦略というところです。わたしたちは、複数のクラウドサービスでポートフォリオを組んで、利益を出すサービスと、より成長させて売上を増加させることによって、ラクス全体の成長を牽引させるサービスといったかたちで、複数のクラウドサービスについてポートフォリオを組み、会社全体として拡大させることを基本戦略にしています。

今、「楽楽精算」にリソースをしっかりと投入して、伸ばしている状況です。それが奏功して、当面は成長がどんどん加速していくような状況にあります。

ただ、それだけではいつまでも続きませんので。次のサービスというところを今のサービス群の中から育てていくとともに、追加のサービスをポートフォリオに加えていくことによって、継続的に長期間成長させることを目指しています。

新しいサービスを追加するにあたって、わたしたちはM&Aで新しいサービスを追加しようと、一生懸命いろいろソーシングして探しています。

ただ直近で、とくに未上場企業さんは非常に高いバリューがついていますので、なかなかわたしたちの尺度で買えるところが少ないので、ここは焦らずにしっかり見ていこうと考えています。

一方で、チャンスがあるところに関しては、自社開発も再度検討するのがいいのかなと思っています。

2018年3月期通期連結業績のポイント

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「楽楽精算」は、まだまだ成長を加速させることはできると思っていますので、ここにしっかりと投資をしながら、次のサービスを育てていければと思います。

先ほど、上半期は採用が苦労したと申し上げました。実は採用チームを強化しまして、足元ではけっこう人が採れてます。上半期は人件費の未消化が発生したのですけれども、下半期でしっかりと採っていくことによって、来期に向けて体制を整えていきたいと考えています。

広告宣伝費に関しましても、直近ではしっかりと使って、来期のために成長を加速させていきたいと考えています。

計画比で売上が増えれば、当然利益も増えるのですけれども、それをできるだけ今期色々試して、さらに来期・再来期への成長につなげていきたいと考えています。

期初計画では、「『楽楽精算』が今期黒字化」というところだったんですけれども(先送りする可能性があります)。新規受注も好調ですし、上半期にやった施策も効果を出してきていますので、さらに追加の施策をいろいろ試しながら、とくに黒字化にはこだわらず、もっと(導入社数を)加速させていきたいと考えています。

競争環境は、やはりなかなか厳しくなっていますので、その中で今勝てている状況を、さらに勝っていけるように攻めていきたいと考えています。ここで緩めるのではなくて、もっと勝てる状況を作っていくことが、最終的にラクスの成長に寄与すると考えています。

2018年3月期通期連結業績計画

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こちらは、通期の業績計画です。ここに書いてある数字はもちろんお約束ですので、普通に実現していくものと考えております。

2018年3月期連結営業利益増減要因

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2018年3月期通期の営業利益の増減要因が、こちらになります。

人件費及び広告宣伝費の推移(計画)

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人件費及び広告宣伝費です。こちらは、右の広告宣伝費のグラフに注目していただければ(と思います)。期初になかった広告宣伝費を1億円強、下半期に増加させて、それによって来期に向けた、いろいろな施策のテストなどもやっていければと考えています。

【重要指標】EBITDAマージン推移

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ここからは、わたしたちが重要指標と考えていることなんですけども。これまで、(指標は)経常利益率というところで言っていたんですけれども、これからはEBITDAマージンでコントロールしていければと(考えています)。

先ほど申し上げたように、投資を強化すると(EBITDAマージンが)15パーセントに近づいて、投資を緩めると25パーセントに近づくと。この幅の中で、会社をできるだけ早く成長させるとともに、ある程度しっかりとEBITDAを出していければと考えています。

【重要指標】一株当たり利益(EPS)推移

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これはいつも言っていることなのですけれども、中長期的にEPSを増やしていくというところが、重要だと考えています。

【重要指標】一株当たり配当金推移

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それはなぜかと言うと、配当金を10年・20年と増加させていきたいと考えていますので、EPS成長を重視して、さらに配当性向も高めていくことによって、長期にわたる増配を継続できればと考えています。

今、やはり「クラウド」というところは、非常に市場が盛り上がってきていますし、新規参入が増えてきています。わたしたちは、とくにtoB向けのクラウドサービスでは、非常に前に進んでいる会社だと思っています。

新しく入ってくる企業さんに負けないように、もっと早く成長して、もっとシェアをとって、もっと規模を拡大して、もっと利益が出せる会社にしていきたいと考えています。

ですから引き続き、ぜひとも応援していただければと思います。ありがとうございます。

記事提供:ログミーファイナンス

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