株式市場の振り返り-荒い値動きの末、日経平均株価は3日続伸

2017年12月1日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,819円(+94円、+0.4%) 3日続伸
  • TOPIX 1,796.5(+4.4、+0.3%) 3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,169.0(+1.8、+0.2%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,002、値下がり銘柄数:940、変わらず:97
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:188、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は16億2,710万株、売買代金は3兆179億円(概算)となり、いずれも前日より大幅減少となりました。大幅減になったとはいえ、前日は特殊要因で膨れ上がっていたことを考慮すると、極端な薄商いではありません。実際、投資家の売買は相応に活況であり、売買代金は3兆円を上回っています。

そのような中、日経平均株価はかなり荒い値動きとなりました。NY市場の急騰を受けて寄り付きから大幅高となり、前場の序盤には一時+269円高となる場面が見られ、23,000円台目前まで上昇しました。

しかし、その直後から米国の税制法案審議に関する懸念により急落し、前場の終盤には一時▲49円安のマイナス圏に沈みました。後場は再びプラス圏に浮上しましたが、最後はやや失速して引けています。それでも3日続伸となり、終値では11月9日以来となる22,800円台に乗せました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、上昇率は日経平均株価よりやや低くなっています。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金は8日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は6,292万株、売買代金は1,209億円となり、いずれも前日より微増となりました。個人投資家の様子見スタンスはかなり緩和されてきましたが、本格的な買い意欲は乏しいと見られます。それでも、売買代金は8日連続で1,000億円を上回って引けました。

また、総合指数も小幅ながら上昇して3日続伸となりました。力強さには欠けますが、再び1,200ポイント回復に向けて値固めに入ったと見られます。個人投資家の資金流入が継続するかが今後の焦点になるでしょう。

東証1部復帰が決まったシャープが急騰、串カツ田中は一時▲13%超安の暴落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が小幅上昇となって年初来高値を更新し、信越化学工業(4063)、コナミホールディングス(9766)、スズキ(7269)などが大幅高となりました。

また、中国の経済指標を好感してコマツ(6301)と日立建機(6305)がいずれも急騰し、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は8連騰で引けています。

その他では、東証1部への復帰が決まったシャープ(6753)も一時+8%超高の高騰となったのが目を引きました。

一方、パナソニック(6752)やソニー(6758)など主力ハイテク株の一角が安く推移し、三井不動産(8801)など不動産株も売られました。また、キーエンス(6861)が大きく値を下げて5日続落となり、住友電気工業(5802)は大幅安で引けています。

新興市場では、グレイステクノロジー(6541)が値を飛ばしてストップ高となり、ビリングシステム(3623)も急騰しました。

方、株価高騰が続いてきた串カツ田中(3547)が一時▲13%超安の暴落となり、Gunosy(6047)も急落となっています。

青山 諭志