株式市場の振り返り-日経平均株価は4日続落、後場に入って乱高下

2017年12月15日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,553円(▲141円、▲0.6%) 4日続落
  • TOPIX 1,793.4(▲14.6、▲0.8%) 3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,187.0(▲9.9、▲0.8%) 7日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:629、値下がり銘柄数:1,343、変わらず:81
  • 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
  • 年初来高値更新銘柄数:157、年初来安値更新銘柄数:10

東証1部の出来高は18億4,421万株、売買代金は3兆3,299億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。NY市場の下落を受けて利益確定売りが多く出た一方、下値を拾う動きも活発でした。その結果として、売買代金は5日ぶりに3兆円を上回っています。

そのような中、日経平均株価は荒い値動きとなりました。寄り付きから安く推移し、前引け前には一時▲216円安となって22,500円を割り込む場面が見られました。しかし、後場に入ると急速に切り返し、半ばには一時+50円高のプラス圏に浮上します。ところが、再びマイナス圏に沈むと下げ幅を広げる形で引けています。

後場に入ってからのアップダウンは最近にない荒い値動きだったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなりました。終値も6日ぶりに1,800ポイントを下回っています。

東証マザーズ総合指数は7日ぶり反落、売買代金は5日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,275万株、売買代金は906億円となりました。出来高は前日より微増となりましたが、売買代金は小幅減少となりました。

大型株市場のような多くの利益確定売りが出たわけではないようですが、下値を拾う動きも乏しかったようです。売買代金は5日連続の1,000億円割れとなりました。

また、総合指数も7日ぶりの反落となり、1,200ポイント回復目前で小休止となっています。この反落が一時的なものなのか、今後の動きが注目されるところです。

“楽天参入ショック”が続き通信株が軒並み崩壊、昭和電工は+10%超高の爆騰

個別銘柄では、通信株が軒並み急落となり、関連銘柄を含めて前日以上に売られた形となりました。

携帯電話事業への参入を表明した楽天(4755)が一時▲7%安に迫る急落となって年初来安値を更新したのを皮切りに、KDDI(9433)が一時▲7%弱安、NTTドコモ(9437)が一時▲5%超安の急落となり、ソフトバンクグループ(9984)も一時▲3%超安の大幅安となりました。

また、NTTドコモの親会社である日本電信電話(9432)が一時▲6%安に迫る急落となり、NTTデータ(9613)も一時▲3%安に迫る大幅下落となっています。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などの金融株、三菱地所(8802)などの不動産株が大きく値を下げました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が値を上げ、堅調に推移したユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は年初来高値を更新しました。

また、東京エレクトロン(8035)やSUMCO(3436)など半導体関連株の一角が大幅上昇となり、昭和電工(4004)は+12%高に迫る爆騰となっています。

新興市場では、ドリコム(3793)が▲10%超安の暴落となり、串カツ田中(3547)も大幅反落となりました。一方、手間いらず(2477)やサンバイオ(4592)が取引時間中に年初来高値を更新しましたが、その直後から売りに押されていずれも下落して引けています。

青山 諭志