2018年1月18日午前、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型ロケット「イプシロン」3号機は内之浦宇宙空間観測所からの打ち上げに成功した。これに伴い、今回のプロジェクトに関連するIHI(7013)とNEC(6701)の2社がコメントを発表した。

IHIは、同社の100%子会社であるIHIエアロスペースが機体システムの開発・製造を担当。今回の打ち上げ成功を受けて、「当社グループが取り組んできたロケットシステム関連の技術開発の成果が確実なものとなり,今後の打ち上げ需要に十分対応できることが実証されたものと捉えており,ご協力をいただきました関係者の皆さまに,深く感謝を致します」、というコメントを発表している。

一方、NECは、イプシロンロケットに搭載された高性能小型レーダ衛星「ASNARO-2」の開発製造を担当した。同衛星は、経済産業省の助成事業としてNECが開発した高性能地球観測衛星であり、高分解能のXバンド合成開口レーダを搭載し、災害状況把握、国土管理、資源管理等の分野での利用を目的としている。

打ち上げ後、NECでは、「ASNARO-2」はロケットからの分離後、太陽電池パドルおよびレーダーアンテナの展開を確認し、現在計画通り地球を周回していると発表し。

なお、NECは今後、初期運用を約5か月間、予定する軌道において画像チューニング運用を約3か月間実施したのち、定常運用へ移行するとしている。

宇宙ビジネスは、海外企業も力を入れており競争は激化しているが、今回の打ち上げ成功を活かし、両社の衛星事業が海外でも加速していくかを注視していきたい。

LIMO編集部