川崎汽船、3Q累計売上高は8,841億円 通期経常利益は前回公表値から100億円の下方修正

2018年1月31日に行われた、川崎汽船株式会社2018年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:川崎汽船株式会社 常務執行役員 鳥山幸夫 氏

A-1 第3四半期決算概要

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鳥山幸夫氏:お手もとの資料をお開けください。3ページのA-1からご説明申し上げます。A-1が、第3四半期の決算概要になっています。

左上の表、黒い太枠で囲ったところが、9ヶ月の累計の数字です。9ヶ月で売上高が8,841億円、営業利益71億円、経常利益94億円、当期純利益93億円という結果でした。その左側(の列)に第3四半期の実績がありますが、遺憾ながら経常損失18億円、当期損失39億円を計上した結果、9ヶ月累計でこのような数字になっています。

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その下の表、セグメント別の数字ですが、9ヶ月累計(太枠内)で、コンテナ船事業部門で70億円の経常利益、定期専用船で経常利益54億円。海洋資源開発及び重量物船では、残念ながらマイナス6億円の損失を計上いたしました。同じページの右上の表、主な財務指標は、前期末と比べて若干の改善を見ています。

A-2 通期業績予想

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続きまして4ページ、A-2ですが、こちらが通期の業績予想です。こちらも、太枠で囲ったところが通期予想の数字で、本年度通期で売上高1兆1,600億円、営業利益110億円、経常利益30億円、当期純利益85億円を想定しています。

こちらの右側にある前期比の表を見ますと、営業利益ベースで570億円の改善、経常利益で554億円の改善、当期純利益で1,480億円の改善と、前期比では大幅な改善をしています。しかし、さらに右側の、前回第2四半期の決算の公表と比べますと、営業利益段階で20億円のマイナス、経常段階では100億円のマイナス、当期純利益は同じレベルで、とくに経常利益で下方修正を見ています。

なお、この通期予想の営業利益110億円と経常利益30億円に、大きな差がありますが、その理由を(スライド)下の注記に記載しています。実はコンテナ船統合関連費用の内、当社が人員を出していて、その人員に対する報酬をONE(Ocean Network Express)社から出向収入としていただくわけですが、実はこちらが営業損益段階に入っていまして、経常は持分法の損失だけが計上されますから、ここでミスマッチが生じているということです。

A-3 セグメント別 業績予想

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続きましてA-3、5ページです。これは通期業績予想のセグメント別の内訳ですが、コンテナ船事業は下期予想マイナス85億円と厳しく見ています。この結果、通期予想が5億円の経常利益、不定期専用船事業は(通期で)70億円の経常利益、海洋資源開発及び重量物船事業はマイナス11億円の経常利益を予想しています。

一番右側の表、2Qの公表比を見ていただきますと、コンテナ船でマイナス85億円、それから海洋資源開発及び重量物船でマイナス15億円。こちらが、先ほど申し上げました前回2Q公表比に対する経常損益の下方修正、マイナス100億円の内訳になっています。

定性的な部分、(スライド)下のあたりをご説明申し上げますと、コンテナ船事業ですが、下方修正の一番大きな要因は、運賃市況の前提が崩れたこと、運賃が上がらなかったということです。ならびに、現在原油価格が高騰し、その影響を受けまして燃料油価格が上昇していることが、主だったコンテナ船事業の下方修正の要因です。

その前提として、需給ギャップが継続する中、3社統合(上述のONE社/川崎汽船・日本郵船・商船三井によるコンテナ船事業統合)に向けた動きはあるのですが、そちらが運賃率の上昇に結びついていないという状況にあります。

不定期専用船事業は、数字そのものは変わらないのですが、中身としてはドライバルクが好調ですが、輸送船市況がよくないというかたちになっています。

それから海洋資源開発及び重量物船事業ですが、こちらはオフショア支援船事業で為替評価損がさらに10億円発生していまして、それに加えて市況悪化という要因もあり、15億円の下方修正をしています。

B-1 不定期専用船事業 -ドライバルク船

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ドライバルクとコンテナについて、もう少し市況前提等をご説明します。まず、11ページ、B-1をご覧ください。一番下の表ですが、不定期専用船事業の内、ドライバルク船のクォーターごとの、運賃レベルでの実績と予想です。

(2017年度)3Q実績にありますように、CAPEで2万3,350ドル、PANAMAXで1万2,000ドル、HANDYMAXで1万700ドル、SMALL HANDYで9,350ドルと、第3四半期は好調でした。

第4四半期はそれよりも若干下振れをするという前提で、CAPEは1万6,000ドル、PANAMAXは1万1,000ドル、HANDYMAXは8,850ドル、SMALL HANDYは8,500ドルと見ています。CAPEが今1万4,000ドルぐらいで、そちらを下回る予想ではありますが、PANAMAX以下の船型では現状、これより上のレベルに達していると認識しています。

B-4 コンテナ船事業

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コンテナ船事業について、14ページ、B-4をご覧ください。こちらに四半期ごとの経常損益、運賃推移等をまとめています。第3四半期はマイナス20億円の経常損失だったわけですが、運賃指数は、北米往航で73、欧州往航で50という結果でした。実はこちらは前回公表では、北米往航75、欧州往航53と見ていましたが、指数として北米で2、欧州で3下落しています。

4Qの予想ですが、経常損失65億円を見込む前提です。北米往航の運賃指数74、欧州往航52と、第3四半期よりは若干改善はするものの、基本的に第3四半期の地合いが続くという前提で、この数字を策定しています。

前回公表の段階での第4四半期の運賃指数は、北米往航は78ポイントでしたが、これを4ポイント減らし、74ポイントにしています。欧州往航は57ポイントと見ていましたが、こちらは52ポイントに減らしたということです。

A-4 通期 業績変動のポイント [前期比較]

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それでは今度は6ページ、A-4に戻っていただけますでしょうか。

こちらが、通期の前期実績との比較です。各要因をウォーターフォールチャートに表したものです。

チャートの上に書いてありますように、2016年度の通期は経常ベースでマイナス524億円でした。これが(2017年度通期では)30億円になるということで、554億円改善する見通しになっています。

その改善要因ですが、自社要因としましては、一番左側(赤枠)です。構造改革及び引当金等の影響で251億円の改善、コンテナ船を中心としたコスト削減で196億円の改善。

外部要因(青枠)としまして、ブルーのものが改善要因、グレーのものが悪化要因ですが、改善要因として一番大きいのは、コンテナ船市況の回復、157億円です。

一方、左側の燃料油変動ですが、燃料油単価が265ドルから349ドルに、1トンあたり84ドル値上がりしましたので、これによって89億円収支が悪化するであろうということです。

それから右側のコンテナ船統合関連は、マイナス50億円とありますが、ONEの持分法損失が50億円発生するという前提です。

以上の合計では、554億円の改善要因になるということです。

A-5 通期 業績変動のポイント [2Q公表比較]

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続きまして、7ページA-5です。こちらが通期の業績変動です。前回公表との比較を要因別に示したものです。

前回は通期で「130億円経常利益を出す」と申し上げていましたが、それが30億円と、100億円の下方修正をしました。

自社要因はほとんどなく、外部要因として、先ほどご説明申し上げましたように、コンテナ船の収支悪化が主な下方修正の要因です。(青枠の)中央にあるコンテナ船市況変動で、マイナス54億円、それから燃料油変動において……コンテナ船だけではありませんが、燃料油高が影響して19億円のマイナス。

それからコンテナ船統合関連ですが、ある程度ONEの持分法適用損失は想定していましたが、それが膨らんだということで、その額が14億円のマイナスです。

こららにより、遺憾ながら前回公表値から100億円の下方修正の予想を出しているということです。

A-6 構造改革及び引当金等による収支影響額・コスト削減進捗

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続きまして、8ページは構造改革及び引当金等による収支影響額と、コンテナ船を中心としたコスト削減の実績報告です。

上(の表)が構造改革及び引当金等による収支影響額の見込みですが、今期は344億円の改善効果が実現するであろうと見ています。

それからコスト削減に関しましては、通期の見通しとして196億円程度、収益を下支えする要因になるであろうと見ています。

A-7 中期経営計画 進捗状況

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次の9ページA-7は中期経営計画として掲げています目標の進捗状況を報告したものです。

青字がすでに、前回の決算段階でご報告しているものです。黒字が追加で新規にご報告申し上げるものです。

まず、事業ポートフォリオの戦略転換というところでは、チリの完成車物流サービスを2017年の8月から開始しました。同様にフィリピンでも完成車物流サービスを昨年の11月から開始しています。これは、物流サービスを新規の成長分野の1つにしていくという戦略を、このようなかたちで実行したということです。

それから下の経営管理高度化と機能別戦略強化です。経営管理高度化では、事業リスクリターン管理の運用を実際に開始いたしました。100パーセントすべての分野においてということではありませんが、投資案件の概要に関しましては、前回の決算発表でご説明申し上げた手法を取り入れて、検討していくというかたちになっています。

それから先日、新聞にも出ましたが、一番下にあるとおり、2018年1月に国内における船舶向けLNG燃料供給事業の検討をパートナーと開始をしたところです。

C-1 統合作業の進捗状況(1/3)

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17ページ、C-1です。ONEの(定期コンテナ船)事業統合の進捗状況のご報告です。

2017年の10月に営業活動を開始し、明日(2月1日)以降システムが稼働しまして、この2月から船積みのブッキングの受付を開始するという運びになっています。

4月1日からは実際に物や船を動かして、商売を始めるということで、予定通りに進めています。

C-2 統合作業の進捗状況(2/3)

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次の18ページも統合作業の進捗状況についてです。

各地での拠点の整備が進んでいまして、 (2017年)10月以降拠点の整備ができたわけですが、シンガポールの本社を1月19日に、元々移ろうと思っていた先、Marrina Oneというところに移転しまして、正式に開業いたしました。

それから、各国の現地法人もけ49ヵ国で設立が完了していまして、サービスを開始しようとしているところです。

それから独禁法の認可の問題で、1国だけ、南アフリカ当局の認可が取れていなかったのですが、これが今年の1月18日を持ちまして、手続きが終わりました。すべての国において独禁法のクリアランスが取れたという状況です。

お客さまとの輸送契約については今、ONEのサービスとして、応札をしているところです。アライアンスのサービスはすでに発表しましたが、アライアンスに含まれていない南北航路を中心としたサービススケジュールを1月26日に発表しました。

そして、現在ベンダーとも交渉中で、こちらで1,100億円の統合効果を追求するというかたちになろうかと思っています。

今、3社(川崎汽船・日本郵船・商船三井)が非常に力を入れて、オンタイムで、いい状態で開業できるように活動しているところです。

ひとまず、私からの説明はここまでといたします。

記事提供:ログミーファイナンス

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