ソニー、4-12月期営業利益は266%増 通期は過去最高の7,200億円を見込む

2018年2月2日に行われた、ソニー株式会社2018年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:ソニー株式会社 代表執行役副社長 兼 CFO 吉田憲一郎 氏

2017年度 3Q連結業績

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吉田憲一郎氏:それでは、よろしくお願いいたします。これから、この2つの内容で15分ほどご説明申し上げます。

2017年度第3四半期の連結売上高は、前年同期から12パーセント増の2兆6,723億円となりました。連結営業利益は、前年同期から約3.8倍の3,508億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、2,959億円となりました。

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なお、前年同期と当四半期の営業利益においては、このスライドにありますように、特殊な要因が含まれております。これらを除いた調整後ベースでの増益は、1,374億円と試算されます。

2017年度 1Q-3Q連結業績

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こちらは9ヶ月の実績となります。

先ほどと同様の調整後ベースでの営業増益は2,637億円となり、増益幅は約65パーセントと試算されます。

2017年度 3Q セグメント別業績 [組替再表示]

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当四半期のセグメント別実績は、ご覧のとおりです。今回からセグメントの表示順を変更しておりますので、ご承知おきください。

2017年度 1Q-3Q セグメント別業績 [組替再表示]

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こちらは、9ヶ月累計のセグメント別実績となります。

2017年度 連結業績見通し

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次に、通期の連結業績見通しをお示しします。売上高見通しは、10月時点の想定から変わらず8兆5,000億円としております。営業利益見通しは、900億円上方修正し7,200億円としております。当期純利益の見通しについては、今般の米国税制改正により第3四半期に138億円の益を計上したこともあって、1,000億円上方修正し4,800億円としております。

なお、当社は米国において繰延税金資産残高に対し、従来から評価性引当金を計上しております。このため、米国税制改正で法人税率が引き下げられましたが、この引き下げによる税金費用の一時的な増加はございません。

2017年度 セグメント別 業績見通し [組替再表示]

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続いて、セグメント別の業績の見通しはご覧のとおりです。ここにあるとおり、音楽・半導体・金融などの分野で、営業利益見通しを上方修正しております。なお、10月時点の想定では、全社共通および消去において、ビジネスリスクのバッファーとしてマイナス500億円を織り込んでいましたが、今回の見通しでは織り込んでおりません。

業績は好調に推移しておりますが、これは為替の追い風や、グローバルに景気が堅調といった外的要因に助けられている面も大きいと認識しております。外的要因のうち、為替による影響額としては、通期で前年度から、エレクトロニクス5分野の合計で600億円のプラスと見込んでおります。

ゲーム&ネットワークサービス分野

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では、ここから各分野の概況説明に移ります。まず、ゲーム&ネットワークサービス分野についてご説明します。当四半期は、PS4ソフトウェアの増収、為替の影響などにより、前年同期比で16パーセントの増収となりました。

ネットワークの売上高でございますが、前年同期から41パーセントの増収となり、四半期売上高として初めて3,000億円を超えました。営業利益については、この増収や為替の影響などによって、前年同期から353億円の増益となり、854億円を計上しました。

年末商戦についても好調に推移し、すでに発表させていただいたとおり、PS4の累計実売台数は、昨年の12月末時点で7,360万台を超えました。また、有料会員サービスPS Plusの加入者数は、同じ12月末時点で3,150万人を突破しております。

通期の売上高見通しでは、10月時点の想定から600億円引き下げ、1兆9,400億円としました。これは、一部ソフトウェアの発売日を変更したことや、年末商戦においてプロモーション価格でのPS4の販売が増加したことによるものでございます。なお、通期でのPS4の販売台数見通しは、1,900万台で変更ありません。

営業利益見通しについては、先ほど述べました減収の影響を販売費および一般管理費の削減によりカバーし、1,800億円から変更しておりません。

音楽分野

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次に、音楽分野についてご説明します。当四半期は、前年同期比で22パーセントの増収。営業利益は114億円の増益となり、393億円を計上しました。引き続き、モバイル向けゲームアプリの『Fate/Grand Order』が業績に貢献しております。

また、ストリーミング売上高についても引き続き伸びており、前年同期から37パーセントの増収となりました。

通期の売上高見通しは、第3四半期までの好調を反映して、10月時点の想定から500億円上方修正し、7,800億円としました。営業利益見通しについても、この増収を反映して160億円上方修正し、1,100億円としました。

映画分野

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次に、映画分野についてご説明します。当四半期は、前年同期比で16パーセントの増収。営業利益は1,173億円改善し、105億円を計上しました。この大幅な損益改善は、前年同期に営業権の減損1,121億円を計上していたことによるものです。

また、12月下旬から劇場公開した映画『ジュマンジ』は、非常に好調に推移しております。

通期の見通しは、売上高・営業利益とも変更しておりません。これは、先ほど述べました映画『ジュマンジ』の好調によるプラスの影響がある一方で、DVDやブルーレイディスクなど、ホーム・エンタテインメントの売上減によるマイナスの影響があるためです。

ホームエンタテインメント&サウンド分野

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次に、ホームエンタテインメント&サウンド分野についてご説明します。当四半期は、前年同期比で22パーセントの増収。営業利益は203億円の増益となり、462億円を計上しました。この増収増益は、4Kテレビを中心とした高付加価値モデルへのシフトや、為替の好影響などによるものです。

通期では、オーディオ・ビデオにおける製品ミックスの改善などにより、営業利益見通しを40億円上方修正し、800億円としております。

イメージング・プロダクツ&ソリューション分野

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次に、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野についてご説明します。当四半期は前年同期比で8パーセントの増収。営業利益は49億円の増益となり、260億円を計上しました。この増収増益は、主に為替の好影響や高付加価値モデルへのシフトによるものです。通期の見通しについては変更しておりません。

モバイル・コミュニケーション分野

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次に、モバイル・コミュニケーション分野についてご説明します。当四半期は、スマートフォンの販売台数減少などにより、前年同期から13パーセントの減収となりました。営業利益は54億円の減益となり、158億円を計上しました。

前年同期との比較では、オペレーション費用の削減や、過去に引当を行った特許費用の戻し入れがあったものの、先ほど述べた販売台数の減少や主要部品の価格上昇、為替などのマイナス影響が大きかったことなどから、減益となったものです。

通期では、スマートフォンの販売台数見通しを10月時点の想定から150万台引き下げ、1,400万台としております。これを受けて、売上高見通しは400億円引き下げ、7,400億円としております。営業利益見通しについては変更しておりません。

先ほど述べました販売減によるマイナス影響を、オペレーション費用の削減などによりカバーすることで、今年度も黒字を維持したいと考えております。

半導体分野

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次に、半導体分野についてご説明します。当四半期は、前年同期比で7パーセントの増収。334億円の増益となり、606億円の営業利益を計上しました。この増収増益は、主にモバイル向けイメージセンサーの販売数量増によるものです。なお、当四半期の売上高には、サプライチェーンのシステム切替対応で第4四半期から出荷を前倒ししたものが、一部含まれております。

通期では、中国スマートフォンメーカーに対するモバイル向けイメージセンサーの販売数量が減少していることから、売上高見通しを10月時点の想定から300億円引き下げ、8,500億円としております。営業利益見通しは、この減収のマイナス影響はあるものの、資産の売却に伴う利益の増加や費用の削減などにより、50億円上方修正し1,550億円としております。

イメージセンサーについて、モバイル向けは足下で需要が変動しておりますが、今後も複眼化のトレンドやセンシング用途での成長が見込まれております。また、車載向けを含む他の用途への展開も期待されることから、中長期的にイメージセンサーの市場が拡大していくという認識は、従来と変わりございません。

金融分野

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最後に、金融分野についてご説明します。当四半期は、前年同期比で17パーセントの増収。営業利益は273億円増益となり、563億円を計上しました。この増益は、当四半期において投資用不動産の売却益を計上したことや、市場リスクのヘッジを目的としたデリバティブ取引の損益改善などによるものです。

通期では、金融ビジネス収入と営業利益の見通しを引き上げ、それぞれ1兆2,500億円、1,750億円としております。これらの上方修正はいずれも、当四半期の実績が10月時点の想定を上回ったことによるものです。

ここで、当社の財務についての現状認識をお話ししたいと思います。まず、キャッシュフローをお示しします。金融分野は、事業の性質が他の分野と異なることから、こちらは金融分野を除く連結ベースのキャッシュフローを表示しております。

第3四半期までの9ヶ月累計で、このスライドの一番下に記載しておりますように、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計で2,377億円のプラスとなっております。前年度の同期間においては1,606億円のマイナスでしたので、キャッシュフローは大きく改善しており、それは主に利益の改善によるものです。

現預金・借入金残高(金融分野を除く連結ベース)

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次に、バランスシートの概況をお示しいたします。右側が、金融分野を除く連結ベースのバランスシートになります。2017年12月末時点で、当社株主に帰属する資本は約2.2兆円の水準となっております。

株主資本は、過去10年間を振り返ると、ピークであった2007年12月末時点の3.3兆円から、2012年9月末の1.4兆円にまで減少していましたが、その後の業績回復などに伴って、一定程度の回復をしております。

先ほども述べましたとおり、キャッシュフローは足下で大きく改善しておりますが、一方で株主資本というストック面では、まだ回復の緒についたばかりと認識しております。

今後、将来の成長に向けて積極的に投資を行えるようにするためにも、株主資本や財務体質については、持続的な利益計上により、もう一段の充実を図っていきたいと考えております。

私からのご説明は以上でございます。

記事提供:ログミーファイナンス

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