株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸するものの反発力は依然弱い

2018年2月8日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,890円(+245円、+1.1%) 続伸
  • TOPIX 1,765.6(+15.7、+0.9%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,212.9(+42.0、+3.6%) 大幅続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,485、値下がり銘柄数:509、変わらず:71
  • 値上がり業種数:28、値下がり業種数:5
  • 年初来高値更新銘柄数:21、年初来安値更新銘柄数:30

東証1部の出来高は18億2,042万株、売買代金は3兆5,495億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。これで2日連続の減少ですが、買い戻しや戻り売りなどで相応に活況な商いが続いており、売買代金も3兆5,000億円を上回る高水準となっています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移したものの、特に後場に入ってからやや荒い値動きとなりました。後場の開始直後には一時+4円高まで上げ幅を縮小しましたが、その後切り返して半ば過ぎには一時+331円高まで買われる場面が見られました。

大引けに掛けてやや失速したものの、+1%超高の続伸で引けています。ただ、前々日の暴落相場からの回復としては、依然として鈍いままのようです。

なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、上昇率は日経平均株価を下回りました。これは、主力大型株の買い戻しが活発だったことを物語っていると言えましょう。

東証マザーズ総合指数は大幅続伸、売買代金は4日ぶりに1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,865万株、売買代金は945億円となり、いずれも前日より減少しました。前日に続き、大型株市場で見られたような買い戻しや戻り売りの動きは限定的だったようです。売買代金も4日ぶりに1,000億円を下回るなど、個人投資家の物色意欲が盛り上がりませんでした。

ただ、一部の主力株の下値を拾う動きも出たことなどから、総合指数は大幅反発となりました。前日に割り込んだ1,200ポイントも回復しましたが、前々日の暴落相場からの回復は依然として力不足と言えます。

業績見通し上方修正の資生堂が一時+5%高の急騰、富士通は8日ぶりに反発

個別銘柄では、ファナック(6954)が高騰して5日ぶりの反発となり、東京エレクトロン(8035)、ダイキン工業(6367)、信越化学工業(4063)なども大幅高となりました。

また、通期業績見通しの上方修正を発表した資生堂(4911)が一時+5%高の急騰となったほか、中外製薬(4519)など薬品株も概ね大幅高となり、小野薬品工業(4528)は昨年来高値を更新しています。

その他では、トヨタ自動車(7203)が続伸となり、取引時間中に決算発表を行ったSUBARU(7270)も大きく値を上げたことが目を引きました。なお、富士通(6702)は8日ぶりに反発して引けています。

一方、ソニー(6758)やシャープ(6753)などハイテク株の一角が売られ、任天堂(7974)も大きく値を下げました。また、JT(2914)が続落して昨年来安値を更新し、KDDI(9433)や安川電機(6506)も安く引けています。

その他では、前日に決算発表を行ったSMC(6273)が一時▲5%超安の急落となったのが注目を集めました。

新興市場では、手間いらず(2477)が値を飛ばしてストップ高となり、ソウルドアウト(6553)やレノバ(9519)なども+10%超高の爆騰となりました。また、そーせいグループ(4565)やCYBERDYNE(7779)など時価総額の大きい主力株も買われたようです。

青山 諭志