株式市場の振り返り-日経平均株価は4日続落、一時は10月12日以来の安値

2018年3月5日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,042円(▲139円、▲0.7%) 4日続落
  • TOPIX 1,694.7(▲13.5、▲0.8%) 4日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,152.8(▲60.8、▲5.0%) 大幅3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:482、値下がり銘柄数:1,532、変わらず:55
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:14、年初来安値更新銘柄数:67

東証1部の出来高は15億1,045万株、売買代金は2兆7,617億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。週初ということで模様眺めムードが強まりましたが、下値を拾う買い戻しの動きも見られたようです。

売買代金は再び3兆円を下回りましたが、閑散な商いというほどの低水準ではありませんでした。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。特に、後場の終盤には一時▲244円安まで売られましたが、大引けに掛けて+100円以上戻して引けています。

それでも、4日続落となったことに加え、取引時間中には2月14日以来の21,000円割れとなる場面もあり、ザラバ安値(20,937円)は昨年10月12日以来の安値となっています。ただ、終値ではかろうじて21,000円台を維持しています。

なお、TOPIXも同じような値動きで推移しましたが、終値では昨年10月11日以来の1,700ポイント割れとなりました。

東証マザーズ総合指数は▲5%超安の急落、売買代金は3日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は6,792万株、売買代金は1,335億円となり、いずれも先週末より増加しました。特に目新しいニュースが出たわけではありませんが、個人投資家の利益確定売りや一部の投げ売りが広がった結果、売買代金は1,300億円を超える高水準となり、3日連続で1,000億円超となっています。

しかし、その利益確定売りに押された結果、総合指数は▲5%超安の急落となりました。この下落率は、2月6日の▲9%超ほどではありませんでしたが、2017年にはこれを超える下落率がなかったことなどから、非常に大きなものと言えましょう。

円高進行で富士通やマツダが昨年来安値を更新、ローソンは10日ぶりの反発

個別銘柄では、ファナック(6954)、京セラ(6971)、ローム(6963)、日東電工(6988)などが大幅安となり、富士通(6702)は昨年来安値を更新しました。

また、円高進行を懸念して自動車株が売られ、スズキ(7269)やホンダ(7267)が大幅下落し、マツダ(7261)は連日の安値更新となっています。

その他では、株価5万円を目指していた任天堂(7974)が▲5%超安の急落となり、不動産株では三菱地所(8802)が安値更新となったことが目を引きました。

一方、月次販売が好調だったファーストリテイリング(9983)が大きく値を上げ、KDDI(9433)は取引時間中の安値更新後は一転して急騰となり、終値は大幅高となりました。

また、ローソン(2651)が10日ぶりに反発し、良品計画(7453)が昨年来高値を更新するなど、小売株が総じて買われたようです。その他では中外製薬(4519)など医薬品株が買われ、小野薬品工業(4528)は高値更新となりました。

新興市場では、マネーフォワード(3994)がストップ安となり、モルフォ(3653)やフリークアウトホールディングス(6094)などが昨年来安値を付けました。

一方、全面安に近い状況の中、イグニス(3689)が値を上げたのが注目を集めたようです。

青山 諭志