gumi、3Qは増収増益で過去最高水準の利益 『ドルオダ』はリリースに向け最終調整段階

2018年3月12日に行われた、株式会社gumi2018年4月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社gumi 代表取締役副社長 川本寛之 氏
株式会社gumi 取締役 本吉誠 氏

決算概要

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川本寛之氏(以下、川本):川本です。本日はお忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。

それでは、弊社の第3四半期決算の説明に移らせていただきます。お手持ちの2018年4月期第3四半期の決算説明資料をご覧ください。

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まず、決算概要です。2ページです。

第3四半期は、売上高が70億8,000万円、営業利益が7億3,000万円、経常利益が6億8,000万円で、前期比で大幅な増収増益となりました。利益に関しましては、過去最高水準の利益です。

とくに(2018年)1月に2周年イベントを実施しました『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』日本語版、有力IPとのコラボを実施しました『クリスタル オブ リユニオン』日本語版、昨年(2017年)11月に配信をいたしました『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』の海外言語版などが好調に推移いたしましたことから、売上高・営業利益・経常利益ともに、業績予想を大きく上回って着地することとなりました。

なお、当該四半期において、持分法適用会社の第三者割当増資にともなう1億3,000万円の特別利益および、一部タイトルのサービス停止にともなう2億4,000万円の特別損失を、それぞれ計上いたしました。

次に、第3四半期のサービス状況について、ご説明いたします。

モバイルゲーム事業においては、11月に『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』の海外言語版の配信を開始し、2月には累計200万ダウンロードを突破いたしました。国内人気タイトルの海外言語版として、『ブレイブ フロンティア』『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』に続く海外大ヒットタイトルとするべく、さらなる売上の拡大を目指してまいります。

また、『ブレイジング オデッセイ』『セレンシアサーガ』『ファントム オブ キル』の海外言語版の3タイトルにつきまして、サービスの停止を決定いたしました。今後も引き続き、注力するべきタイトルに経営資源を分配し、一層の経営効率化を図っていきたいというところです。

またVR/AR事業においては、引き続き国内外の有力企業への投資を継続しております。コンテンツ開発事業においては、当社の持分法適用会社の株式会社よむネコが開発中であるVRタイトル『ガルガンチュア』につきまして、2018年内の正式リリースを目指し、開発を継続しております。

また、投資先でありますPlaysnak、inXile Entertainmentの両社が開発しているVRタイトルに関しましても、開発は順調に進捗しております。

次に、2月以降のトピックスについて、少しご説明いたします。

モバイル事業ゲームにおいては、2月15日に『ドールズオーダー(ドルオダ)』の事前登録を開始いたしました。現在は事前登録者数が20万人を突破し、リリースに向けて最終調整を行っております。こちらに関しましては、間も無く配信を開始するという段取りになっております。

また、2月22日に『ブレイブ フロンティア2(ブレフロ2)』を配信開始いたしました。『ブレフロ2』につきましては、全世界3,300万ダウンロードを突破しました弊社の大ヒットタイトルであります『ブレイブ フロンティア』のナンバリングタイトル、正統続編ということで、ガチャモデルを廃止した、新しい課金手法等を導入した意欲的な作品になっております。

配信後1週間で現在50万ダウンロードを突破するなど、好調な立ち上がりとなっております。引き続き、モバイルゲーム事業における収益力の強化、VR/AR事業、新規事業の早期の収益化を強化し、全社で取り組んでまいります。

四半期業績の推移 売上高・利益

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続きまして、連結決算の概要に関しまして、ご説明いたします。売上高・利益および費用について、資料3ページをご覧ください。

売上高に関しましては、『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』日本語版、『クリスタル オブ リユニオン』日本語版、『誰ガ為のアルケミスト(タガタメ)』海外言語版等の既存タイトルが好調に推移したことから、前期比で大幅な増収となりました。

営業利益に関しましては、大幅タイトルの開発が進捗していることから、開発費が引き続き、高止まりの状況が続いております。一方で、テレビCM等の大型プロモーションを当該期間では実施しなかったことから、広告宣伝費が大幅に減少し、前期比では大幅な増益になりました。

四半期業績の推移 費用

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売上高広告費宣伝比率は、第3四半期においては10.2パーセントで大幅に低下しました。第3四半期までの累計期間におきましては15.0パーセントで、弊社の基準としている15パーセントの水準で留まっている状況です。

四半期業績の推移 人員数

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続きまして、人員数です。5ページ目にございます通り、現在(連結で)829名で、新規タイトルの開発ラインの増強等にともない、国内外人員とも若干増加しております。

現在運営中のタイトルに加えまして、後ほど申し上げますパイプライン表にあるような新規タイトル。そして、表に載せていないパイプラインも数多くあることから、人員数については売上・開発費以上に、引き続き大きくなっていると見えるかと思います。

四半期業績の推移 BS

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次に、BSです。資料の6ページにございます通り、現預金は引き続き135億2,000万円と高い水準でございます。純資産比率に関しましても約60パーセントと、健全な水準を維持していると考えております。

Q4及び通期業績予想

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続きまして、業績予想です。8ページをご覧ください。

第4四半期での連結売上高予想は62億円で、前期比で減収を見込んでおります。

(2018年)2月に配信を開始しました『ブレイブ フロンティア2』の売上貢献はもちろん見込んでおります。ただ、とくに第3四半期に関しましては、当業界に関して基本年末年始ということもあって、非常に売上が伸びる一方です。2月・3月・4月、とくに2月・3月については、一般的にはその反動で売上が落ちるというシーズンになります。

弊社は2月~4月が第4四半期になりますので、その季節要因が大きく影響するだろうということも見込み、4タイトルについては減収することを想定しています。したがいまして、前期比での減収を見込んでいる次第です。

営業利益や経常利益に関して、開発費は前期比でおおむね同水準ということで、引き続き高止まりの水準で維持すると見込んでおります。

複数の新規タイトル……具体的に申し上げますと、『ブレイブ フロンティア2』、これからリリースする予定の『ドールズオーダー』等の新規タイトルの配信にともない、どうしても初期プロモーションのコストを通常月よりも手厚く取っているということもありまして、前期比対比で広告宣伝費が大幅に増加すると見込んでおります。

したがいまして、営業利益・経常利益ともに遺憾ながら、それぞれマイナス5億円で、赤字決算の予想をさせていただきました。

通期に関しましては、今年度配信を開始しました新規のタイトルの売上の貢献等によって、一定の増収を見込んでおりますが、今期も引き続き新たなタイトルの開発に着手しています。運用中のタイトルの増加がありまして、開発費および広告宣伝費の大幅な増加を想定しまして、前年同期比では増収減益を見込んでおります。

パイプライン

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次に、パイプラインです。前回の第2四半期の決算時に関しましては、オリジナル6本、他社IP系1本、パブリッシング0本となっておりました。

これに対しまして、今般『ブレイブ フロンティア2(ブレフロ2)』をリリースしたことにともない、オリジナル5本、他社IP系1本、パブリッシング0本ということで、1本純減となっております。

パイプライン詳細

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まず新規に関しましては、17ページにございます『ドールズオーダー(ドルオダ)』がまもなく配信を開始する予定です。こちらは、弊社の中でもこれまでのゲーム性とは違い、マルチバトルの要素を兼ね備えた3Dのアクションゲームということで、比較的いろいろなゲーム業界においては、新規性の高いゲームを作れたのかなと考えております。

すでに(2018年)1月にクローズドβテストを実施しておりまして、ユーザーのみなさまからはおおむね高評価をいただいておりますので、現在リリースに向けて最終の調整を行っております。

事前登録者数も、先ほど申し上げたとおり3週間で20万人を突破するということで、完全オリジナルタイトルという観点につきましては、よく健闘しているのかなという感触を受けております。近日中の配信を予定しておりますので、ご期待いただければと思います。

ただし、先ほどの業績予想に入れております数字の中には、『ドールズオーダー』については極めて僅少な数字しか織り込んでおりません。リリースが3月末からこの四半期中と一応予定しておりますが、まだ最終決定しているわけではございませんので、その数字の織り込みに関しては、最小限とさせていただきました。

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それ以外の他社IPタイトルに関しましては1本ということで、こちらは超有力IPを活用した新規タイトルの開発が、引き続き順調に進捗中です。

内容に関しましては、前回と同じ回答になりますが、パブリッシャーさまとの協議の上で最終的な発表になるかと思いますので、そのタイミングをお待ちいただければと思っております。

こちらには記載しておりませんが、今はそれ以外のIPタイトルに関しましても、版元さまと最終的な契約の調整を行っているものが、複数ございます。従いまして、こちらにはまだ記載する段階にはございませんので、(本数としては)いったん純減としておりますが、現状ではかなりの本数を、また新たに仕込んでおります。

トータルでいうと、おそらくここにないものでも10本ぐらいのレベル感があると思いますが、そのうちの3~4割ぐらいは、IPものになるのではないかということです。

もちろん弊社としては、オリジナルゲームを引き続き開発するということで、これはゲーム会社としてのアイデンティティだと思っております。一方で、弊社のゲームエンジン等を活用して、さらに他社さまのIPも乗せて、日本だけでなく世界にも配信していくような多展開にも注力している最中です。こちらに関しましては、詳細な情報を開示できるタイミングで、順次追加していきたいというところです。

そのような意味では、前回から純減ということで若干寂しさはあるのですけれども、裏側での仕込みに関しては、これまで以上にしっかりといいものが仕込まれているのではないかなと考えております。

同じくパブリッシングタイトルは、我々が開発するというよりは、他社さまが開発されるものを我々がパブリッシャーとして配信していくというものですが、こちらに関しましても、現在は複数の協業先さまと、具体的な案件に関して協議中です。

これに関しましても、先方さまと契約が締結し、我々として具体的なパブリッシングのタイミング、リリースできるタイミングになれば、こちら(のパイプライン表)に加えていきたいと考えております。

以上が、我々のゲーム事業となります。

VR/AR事業への取り組み

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続いて、VR/AR事業、ならびにモバイル動画事業です。

まずVR/AR事業に関しましては、取り組みの内容については大きく変わっておりません。インキュベーション事業・グローバル投資事業・コンテンツ開発事業という3つの軸で、今事業を進めております。

インキュベーション事業

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インキュベーション事業に関しましては、もともとTokyo VR Startupsという名前でやっていたのですけれども、近頃はVRだけではなくARやMRといった、いろいろなVRに留まらない事業態の会社も増えてきておりますので、屋号をTokyo XR Startupsというかたちで変更させていただきました。

これまでは先ほど申し上げたとおり、主にVRだったのですけれども、それ以外のインキュベーション先もかなり増えてきたということで、引き続きこちらで、第4期(参加チーム)の募集をしているところです。それぞれの既存投資先については、セカンドラウンド、ものによってはサードラウンドのファイナンスが進行しているものもありまして、非常に順調な手応えを感じているところです。

Seoul VR StartupsとNordic VR Startupsは、現状名称を変更しておりませんが、順次パートナーさまと連携をしながら、こちらの名称変更に関しても検討しています。引き続き第2期、第3期というところに取り組んでいく最中ですので、有力な企業の発掘とインキュベーションというところは、かなり日本・韓国・ヨーロッパ圏で進んでいると認識されているところかと思います。

グローバル投資事業

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グローバル投資事業につきましては、The Venture Reality Fundのほうで、当社がジェネラル・パートナーとなって、主にシリコンバレーを中心に、今交渉を進めています。

現在は21社で投資が完了しているところでございまして、おそらく今年(2018年)の年末から来年(2019年)の頭ぐらいにかけて、この投資先の中から実際に売却されるようなものも出てくると、注目しているところです。

直接的な収益貢献という観点でいうと、まずはファンドのリターンというかたちになりますが、引き続き協業できる先に関しましては、当社のVR事業と直接協業していくということも含めて、今シリコンバレー等の投資先とのさまざまな話し合いを行っている最中です。

コンテンツ開発事業①

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最後に、コンテンツ開発事業です。有力企業への投資を通じたVR/ARコンテンツの開発に注力しているだけではなく、当社の持分法適用会社であるよむネコにおきまして、VRならではの没入感を体験することができるMORPG、名称が『ガルガンチュア』というタイトルなのですけれども、こちらの開発を行っているところです。

先ほど申し上げたとおり、今年度(2018年)内の正式リリースを目指しているところです。

コンテンツ開発事業②

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こちらに関しましても、引き続き開発に注力するとともに、高い技術力を持っている会社に対して投資等も行っていく予定でございます。このあたりでVR/ARは、おそらく年内から年明けにかけて、市場がかなり盛り上がってくるようになったスケジュールで考えております。それに対して、しっかりとコンテンツを提供できるようなラインナップを揃えていくというところで、事業を進捗させている状況です。

モバイル動画事業への取り組み

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最後に、モバイル動画事業です。ここに関しましては、引き続き市場拡大が見込まれている事業領域ですので、まずはファンドを通じた投資ということで、おもにgumiベンチャーズのファンドを通じて投資を行うとともに、必要に応じて弊社本体での投資も行っているところです。

引き続き、こちらもモバイル動画事業の市場の広がりとともに、複数の会社に対する投資を続けていくことで、我々の事業参入のタイミングを計っていきたいというところです。

以上、駆け足ではございますが、2018年4月期第3四半期の決算ならびに第4四半期、通期の業績予想についてご説明させていただきました。

引き続き、みなさまからのご質問を頂戴できればと思います。

質疑応答:17億円の投資有価証券について

質問者1:ご説明どうもありがとうございました。バランスシート(決算短信の4ページ目)で、投資有価証券が17億円とあると思います。これは動画の投資先や、gumiベンチャーズの投資先、Tokyo VR Startups等のVR事業への投資先を合わせたものが17億円ということなのでしょうか?

本吉誠氏(以下、本吉):そうですね。17億円のうちに、ゲーム事業・VR事業、そして動画事業を含めた投資先の、投資有価証券の簿価が計上されているということです。一方で、その下のその他の欄に、二十数億円計上されているところがあると思いますが、そちらにも一部、とくに関係会社と弊社が区分する会社の株式を記載しているというかたちになります。

質問者1:コンテンツ開発事業のよむネコとかのPlaysnakや、InXile Entertainmentでしょうか? これは、投資先なのでしょうか? それとも持分法適用会社でしょうか?

本吉:そうですね。InXile EntertainmentやPlaysnakと申し上げています、いわゆる弊社のピュアな投資先……業務提携を行っている投資先に関しましては、投資有価証券の欄に計上しています。

質問者1:ここのコンテンツ開発事業というのは、一緒に開発をしているのでしょうか? ただ単に、投資先が開発をしているということなのでしょうか?

本吉:両方のケースがございます。例えばよむネコ社の場合は、企画・開発を弊社と一緒に行っているかたちとなります。一方、Playsnak・InXile Entertainment社というところは、業務提携は行っているものの、開発自体は先方が主導となって行っています。弊社が当然監修を行いますが、パブリッシング権を有しており、先方が開発を行っているという協業関係になっています。

質問者1:このVRとか動画事業は、今のところ先行投資として費用がかかっていて、売上については、今のところまだ売却等もされていないので、ほとんどないという状況なのでしょうか?

川本:そうですね。ファンドを通じてのものに関しては、一部売却をしているものもございます。ただ、ファンドの収益自体は、我々の持分だけを取り込みますので、それほど大きく収益貢献をしている状況にはございません。今申し上げているようなよむネコや、コンテンツ開発事業に属しているPlaysnak・InXile Entertainmentに関しては、単純なイグジットを目的とした投資ではございません。

あくまでもモバイルゲームと同様、我々がパブリッシャーとして、実際にゲームのコンテンツをVRのデバイス上にリリースをしていくというところが、主眼の投資になっていますので。いわば我々がパブリッシャーとして、彼らのタイトルを優先的にリリースしていける状況を作るために、戦略的な投資・業務提携を行っているという関係になっています。

一方で、先ほどのVRファンドというシリコンバレーのファンドを通じた出資や、モバイル動画のgumiベンチャーズを通じた出資に関しましては、おっしゃるとおりです。ファンド事業において、まずは先行的に広く投資をして、その中で、例えば我々の本業として今後取り入れていきたいような事業については、戦略的な資本業務提携を検討していく。

その前段階で、情報収集やネットワーキング、それから幅広いさまざまな知見をためていく必要もございます。このようなところについては投資を中心に行い、それから、おそらくファンドでイクジットをしていきます。最終的にはその収益が、gumiの出資金のリターンとして戻ってくるという、そのようなイメージです。

なので、例えばよむネコに関しては関係会社になりますので、我々が持っている持分の一部をPLに取り込んでいるという観点においては、若干コストという意味では出ています。PLに実際に出ているコストも取り込みとしてはありますが、それ以外の部分では先行投資と言っても、2種類ございます。BSでの先行投資をしているものが大半で、PLに関しては、先ほど申し上げたコンテンツ開発事業の一部、出資金持分等です。

ただし、パブリッシュ後については、我々がパブリッシャーとして、おそらく広告費等も出していくことになろうかと思います。そこについては、実際にゲームがリリースされた後は売上にも上がってきますし、コストに関してもパブリッシャーとして費用を負担しなければならない分は、我々のPLにヒットしてくるというイメージですかね。

質疑応答:予想が保守的なのでは?

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質問者1:あと第4四半期の予想なのですけれども、CMは出すのでしょうか?

川本:いえ、CMは予定していません。

質問者1:もう第4四半期が始まって40日間くらい経つ中で、セールスランキングとか見ていると、意外といいのではないかなという感じがあるのですけども。相当保守的に見ているということなのでしょうか?

川本:そうですね。我々もなかなかぎりぎりのところで、今まで数字の精査を続けていて、リリースをしております。おっしゃるとおりで、だいたい決算のタイミングから残り45日分くらいを予想しています。

必ずしも保守的ではない予算で出させていただいているときであっても、月次ベースで言うと、例えば……(2018年)1月で見ますと、我々の月次の予想値を大幅に上回るという結果で着地したということがありました。その結果、プラス7億円となりました。もともとは0に近い予想をしていましたので、その部分では非常に大きく乖離が出てしまっているので。上振れればいいと考えているわけではなくて、あくまでもゲームですので、月次ベースでかなりぶれが生じるということです。

一方で、我々の「保守的な予想」と言われることに関しては、もちろん感覚的にそのような部分……要は、「下振れしないように」とは考えています。どうしてもゲーム事業のボラティリティが高いのは、みなさんもご承知のとおりだと思います。そのあたりで一定程度、予想は固めにしています。それから、新作の売上金はあまり織り込まずという予想値を、出させていただいています。

もう少し精緻に読めればと思うものの、なかなか予想を超えるような売上の突出した施策等が出てしまうと、今期の第3四半期のように、大幅には増益になってしまうこともあるのかなと考えております。逆に言うと、その部分がなかりせば、大きくロストしてしまう可能性もあったということで言うと、一応最低限のところで読んでいるという観点で、考えていただいた方がよろしいかと思います。

従いまして、今回のマイナス5億円は、今の売上の進捗、それからコストの確定している分をきちっと読み込んでおります。売上がそこまで大きく跳ねないということを前提に足すと、1月の反動で2月は日数も少ないですし、実際の売上も、1月対比で言うと少し落ちているので。その分を取り込めば、このくらいの予想にならざるを得ないかなという考えで、出させていただいたということです。

質問者1:わかりました。ありがとうございました。

質疑応答:ゲーム事業を増益基調にするには

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質問者2:スライドの8ページで、第4四半期のご説明がありました。通期業績予想の考え方で、5パーセント増収だと営業利益は減益になるとのことでした。御社のゲーム事業では、パイプラインで何本か仕込んでいるとのことでした。

中型のヒットですと、どうしても開発費や、今後大ヒットを出すためにいろいろな経費もかかります。5パーセントぐらいの増収だと今後も減益になり、なにかしら大型のヒットが出なければ、増益基調にすることは難しいものでしょうか?

中型のヒットを重ねていっても、それはそれでラインが走っていてけっこう運営費もかかっているので、中型だけではなかなか難しいのでしょうか?

川本:そうですね。弊社の中でのヒットに関して、中型や大型という話では、端的に言うと、月次ベースで、コンスタントに3億円をの売上を作り続けられるアプリ・ゲームでないと、初期的なプロモーションコストと開発費を……例えば、ゲームのサイクルを2~3年の間と考えた場合に、そのぐらいの売上がずっとないと、確実にペイしないと考えています。

したがいまして、まず大前提として、ランキングで言うと定常的に50位から70位ぐらいのレベルに入ってこないことには、まず採算が取れない原因には、たぶんなるということです。(売上が)3億円あれば、逆に言うと十分にペイすると考えていますので、そこをいかに定常的に出し続けられるか。

そのような意味では、長く続いております『ファンキル』『クリユニ』『タガタメ』もそうですし、昔の『ブレフロ』もそうですけれども、そのようなタイトルに関しては、月次で多少のブレは(あるものの)、そのようなところをオーバーしていっているタイトルなので、今まで続いてきているイメージだと思います。

一方で、今年度については、増収減益になっている要因ははっきりしています。弊社は今年度という意味では、夏に3つのタイトルをリリースさせていただきました。『セレンシアサーガ』『カクテル王子』『スマッシュ&マジック』です。その前に、我々は『シノビナイトメア』と『ブレイジング オデッセイ』というタイトルも、その前の年にリリースしております。この5作が、残念ながら今申し上げた水準には、到達していないと考えています。

リリース当初はそのぐらいの売上規模があったものもあるのですが、結果的に言うと、平均的にはそれに満たなかったということです。例えば、半年ぐらいかけて大型のリニューアルをすることも、複数のタイトルでやってみたのですが、結果としては残念ながら力及ばずで、半年のアップデート期間にかけた分を賄うことはできないということで、直近で3タイトル、また撤退をさせていただくというリリースを出させていただいております。

我々も、だいぶそれによっていろいろな(ノウハウの)蓄積が出てきましたので、今後の判断は非常に早くなっていくと思うのですけれども。いずれにしても、開発期間が2年~2年半で、開発コストで10億円ぐらいかかり、初期プロモーションを入れると十数億円のレベル感になってきています。今申し上げたとおり、中型のヒットでなければ、逆に言うと撤退せざるを得ないラインぐらいのレベル感で、採算が合わないと考えています。

もちろん必ずしも、「そのラインを下回ったら全部撤退する」という意味ではございません。あくまでも、個別の収益性は勘案しております。この今回の減益の要因については、夏に出したタイトルが残念ながらうまくいかなかったということです。

どうしても、既存のゲームについては2年以上前からリリースしているものですので、基本的な傾向としては、売上は徐々に低減していくだろうと見立てております。これは、運営チームの力によってなんとか保っているものもありますし、もっと思ったよりも長期に運営できているものもあるのですが、いずれにしても、一定程度の経年劣化はしていく。

逆に言うと、新しいゲームでよってその売上をカバーし、そしてそれを上回るだけの規模を出していかないと、今のように増収は若干できたとしても、そのリリースに伴う初期的なプロモーションがやはり大きいので、この部分が結果的には利益を押し下げる要因になってしまっている状況です。

加えて、通常ここで我々が新規開発を全部ストップすれば、おそらく利益をもっと出すこともできるのでしょうけれども、それはモバイルゲーム事業における持続的成長観点から考えたときに、難しいことです。

すなわち、新しいゲームをどんどん開発をしていかなければならないということなので、ある程度もちろん選択と集中を行って、いけてるチーム・いけてるスタジオに対してお金や人材を張っていってるのですけれども。今ちょうどまさに、整理をどんどんしていっている最中でございまして、その中でヒット確率を上げるということです。

加えて、新しいものを仕込み続けながら既存のものを運用していくことになりますので、新規のタイトルが今期については、残念ながら外れている状況になると、一定程度売上は上がったとしても減益にならざるを得ないということで、今期についてはそのような理解をしていただければと思います。

質疑応答:パイプラインについて

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質問者2:わかりました。2点目が、パイプラインのところです。ここもIP1本で、その他にも(記載していないタイトルが)10本ぐらいあり、それでIPが3割ぐらいになるというお話でした。

IPタイトルがもし決まるとすると、比較的決まると手離れが早くて、割合リリースが早くできて、すぐ売上に上がってくるものなのでしょうか? IPが決まった場合の状況を教えてください。

川本:現在仕込ませていただいているもの、協議させていただいているもの、開発に入っているもの。いずれも、基本的に弊社の今のゲームエンジン……既存のヒットしているタイトルのものを、ベースには使っていることもあります。

通常の完全オリジナルゲームを0から1で企画すると言うよりは、IP元さんがもっているキャラクターやコンテンツもございますので、そのようなものの流用も含めると、コストという観点では納期と言いますか、時間軸としてはもちろん短くなります。

したがって、総開発コストで言うと、そこは通常よりは小さくなります。おそらく感覚的には、7割ぐらいのレベルだとは思いますけれども、そのぐらいのレベル感で考えているものが多いです。

したがいまして、通常は2年かかるものもだいたい1年半とか、1年で出すのは(さすがに)ちょっと難しいのですけれども、そのぐらいのレベルでリリースすることを前提にしています。エンジンが旬なうちにという考えはありますので、そのタイミングでしっかりとしたIPを乗せて出していくことについては、そのような流れなのかなと思います。

逆に、0から1でIPを使って開発をするものは、それほど多く取り組んではございません。そこは逆に、リスクもございますので。やはり版元さんから見た場合に、IPをいかに広げるか、大きく拡大させるか、世界に売るかみたいなところを、弊社に対してご期待いただいているところが強いのかなとは見受けておりますので、その観点に申し上げれば、今のようなタイトルになるのかなと思います。

質問者2:わかりました。どのようなタイミングで、パイプラインに加わるのですか?

川本:通常、ゲームに関しては、(まず)いわゆるプレイアブルを作ります。これはオリジナルとIPの両方があります。まずオリジナルに関しては、プレイアブルでゲーム性や、根幹となるゲームのおもしろさ・ゲームシステムを開発して、それをそれぞれの段階でチェックしていくのですが、プレイアブルで落ちるものも複数ございます。

したがいまして、プレイアブル段階のものは、こちらには載せておりません。逆に、資産性もございませんので、すべて費用で流れていっているという、PL上はそのような計上のしかたになっています。

そこからプレイアブルを突破したものについては、フェイズがそれぞれまたアルファ・ベータと分かれています。それによって、弊社で言うとアルファを突破しベータにさしかかるもの……すなわちベータ版は、いわゆる量産体制に入るものです。

コンテンツの量産などが主軸になっていって、もともとの根幹に関わるおもしろさやマネタイゼーションモデルは変えずに、それを広げていく段階にさしかかったものを、一応「ベータ版」と定義しております。そのあたりにさしかかったものは、あとはリリースの蓋然性を見て、載せていくかたちにさせていただいています。

IPものについてはなかなか難しいので、契約を締結した瞬間にリリースが決まるわけではありません。これもまた、版元さんとの話し合いの中で、彼らが「リリースしてもいいよ」というタイミングをもって、パイプラインに載せていきます。弊社だけのハンドリングでは、こちらには載せないというイメージです。

質問者2:わかりました、ありがとうございます。

記事提供:ログミーファイナンス

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