【日経平均株価】森友問題・米保護主義加速のダブルリスクで株価はどうなる?

【株式テクニカル分析】中長期的には上昇トレンドに

米国および国内の政治不安が嫌気され売られる展開も

2018年3月16日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より127円44銭安の21,676円51銭となりました。先週初は前週の米雇用統計が良好だったことや米国株が大幅に上昇した流れを受けて、日経平均も12日月曜日、13日火曜日と続伸しました。ところが週半ばからは米国および国内の政治不安が嫌気され売られる展開もありました。

日経平均株価の3月12日~16日までの動き

米国では6日、コーン国家経済会議(NEC)委員長が鉄鋼・アルミニウムの輸入制限に抗議して辞任しました。また、13日にはトランプ大統領がティラーソン国務長官を解任。さらに、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)も解任される可能性があるとされます。

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解任されたのはいわゆる自由貿易推進派であり、今後のトランプ政権は保護主義的な通商政策を強めていくことが予想されます。

国内では「森友学園」に関する財務省の決裁文書書き換え問題により、安倍政権の支持率が低下しています。今秋の党総裁選で安倍首相の3選が難しくなったという声もあります。そうなると、海外の機関投資家などが売りに転じてくる可能性が高くなります。

今週以降の動きはどうなるでしょうか。引き続き政治リスクなど外部環境によって神経質な動きになりそうです。トランプ氏の言動などが注目される一方で、投資家の意識は強弱感が対立といったところで、方向感が定まりにくい局面です。

ただし、ダウ工業株30種平均、日経平均ともに上値が重い中、安値圏では戻り期待の買いも根強く、売買も活況です。16日の東証1部の売買代金は2兆7098億円と、活況の目安である2兆円を大きく上回っています。

今週は20、21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)新議長にとって就任後初めての会合となります。追加利上げに踏み込むと予測されており、織り込み済みではありますが、その後のパウエル議長の記者会見の内容には注目したいところです。

約1か月半ぶりに25日移動平均線を回復

先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は12日にザラバ高値で21,971円と2万2000円台に迫ると、13日には高値引けで21,968円となりました。

大きな特長は、1月30日以来、約1か月半ぶりに25日移動平均線を回復したことです。2月27日、28日にはこの25日線で上値を押さえられていました。

15日には下ヒゲを付けて25日線を割り込みましたが、引けにかけてはローソク足の実体が25日線を回復。翌16日には窓をあけて上昇したものの陰線となりました。しかし、25日線付近で下値がサポートされています。

中長期的には上昇トレンド。買い場のチャンスをとらえたい

今週の動きはどうなるでしょうか。まずポイントとしては、現在のチャートの形はWボトムになりつつあり、今後の上昇が期待されることです。25日移動平均線を回復できたことにも安心感があります。

ただし、現状は陰線と陽線、実体の短い十字線のようなローソク足が混ざっているような状態で、しばらくは25日線をはさんで一進一退を繰り返す可能性もあります。

直近の上値めどは2月27日の高値(22,502円あたり)になります。このあたりを超えると、Wボトムが上昇トレンドとしてしっかりと完成します。

逆に、下値めどとしては、まずは25日線になりますが、レンジ気味の動きになっているため、短期的には25日線を割り込むこともあるでしょう。その場合でも、2月14日の安値(20,950円)、3月5日の安値(20,937円)あたりまでは、まだレンジ内と考えていいでしょう。

下原 一晃

ニュースレター

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。