「お疲れさまです」「お世話になっております」――職場では1日に幾度となく使う、これらのビジネスフレーズ。もはや意識せずとも口から出ているという人も多いのでは。ほぼ定型文となった言葉ですが、社内では口にしたところで喜ぶ人はあまりいないかもしれません。ところが家庭内で使うと思わぬ効果を発揮してくれることがあるのです。理由とともにご紹介しましょう。

この言葉が欲しかった!「お疲れさまです」

社内では、大して疲れてもいない午前中から使われる「お疲れさまです」。もはや挨拶代わりになっているフレーズですが、家庭内で一度使ってみてください。

というのも、家庭内で行われる家事育児は、時間・労力・精神力のかかる仕事です。夜間授乳や看病中は夜もろくに眠れませんし、母親はトイレさえ赤ちゃんと一緒。社会のモラルやルールを何一つ知らない(むしろ理解するまでに数年かかる)子どもを育てるには、並ならぬ精神力も必要です。また10キロを超える子どもを抱っこしたり、1時間も2時間も砂遊びに付き合うなど、家事育児ともに体力勝負です。

一方でいくら家事育児をしても、誰かと「お疲れさま」と労わり合うことができません。唯一労わり合えるとしたら、共に暮らすパートナー、つまり夫しかいないのです。帰宅したらただいまと一緒に「お疲れさま」と妻に声をかけてみましょう。「自分の疲れを労ってくれた、頑張りをわかってもらえた」と喜ばれるでしょう。

責任の半分は自分にもあるから。「お世話になっております」

最近では核家族ゆえ「共仕事・共育児・共家事」の時代へと移行し、男性も家事育児を分担する時代に変わってきました。とはいえ、主に家計を担っているのが男性という場合、平日はほぼ家事育児をしない人もいるでしょう。

仕方がないとはいえ、家庭のことも、子どものことも、責任の半分は男性側にもあります。夫婦を「パートナー」と表現する通り、男性自身も家事育児を担う主役の一人なのです。何でも妻がやって当たり前でなく、「お世話になっております」という気持ちを伝えてみませんか。

もちろんこのままではわざとらしいので、言い方を変えながらその気持ちを伝えることをお勧めします。たとえばワイシャツを着ながら「いつもアイロンがけしてくれるから気持ち良く出かけられるよ」と言ってみたり、1人でスプーンを使えるようになった子どもの成長を話し合いながら「ママが教えてくれてるからだね」と伝えたり。自分の行動が与える影響を実感することで、妻も張り合いが出ることでしょう。

魔法の言葉「ありがとうございます」