入学式を終え、我が子が小学校1年生となった方もいるでしょう。入学おめでとうございます。

よく耳にする「小1の壁」ですが、しばしば指摘されるのは学童保育のお迎え時間が早いといった物理面の壁です。一方で精神的な壁もあります。特に繊細だったり、新しい場所に慣れるのに時間がかかる子の場合、初めての学校生活にストレスを感じることもあるでしょう。

筆者の長男も新しいことに慣れるのにとても時間がかかるタイプ。幼稚園時代から1人で園庭で遊ぶことも多く、温厚ですが、繊細で傷付きやすい性格。1年生の間はたくさんの精神的な壁がありました。その壁と、我が家の乗り越え方をご紹介します。

1年間付き添った登下校

長男の小学校は、集団ではなく個別登下校でした。筆者は入学式の3日後に3人目を出産しましたが、GW明けから1年生の終わりまで下の子たちを連れて付き添いました。6月頃から、「ついてきてもらわないと学校に行けない」と口にする長男。時には家に帰ってきてしまったり、大泣きで車で送っていくこともありました。

一番大変だった2学期の終わり頃は、車で送って行っても車から降りれず車内で大泣き。結局担任の先生と一緒に行ってもらいました。先生たちは慣れている様子で、「1年生のうちはこういうこともありますよ」と連れて行ってくれました。

低学年のうちは友達付き合いも難しい

学校での様子を先生に聞くと、朝は泣いても、学校に行けば普段通り過ごしているようでした。何が嫌なのか本人に聞くと、「一緒に遊ぶ友達がいない」こと。特に男の子の場合、初めのうちは1人で学校探検をしたり、自由帳にお絵描きしたり、校庭を走り回るなどしているようです。

次第に友達もできましたが、「お友達が怖い」と言うこともありました。学級便りで先生からお話があったのが、1年生に多いのは「聞こえていなかっただけなのに無視だと受けとってしまう」こと。自分では友達に話しかけているつもりでも、小さな声で聞こえなかったり、友達が考え事をしていて気付かないこともあります。それを「無視された」と思い、落ち込む繊細なタイプがまさに長男でした。

また、低学年の頃は思ったことをそのまま口にする子が多いもの。しかし長男の場合、自分の気持ちを隠すタイプでした。学校では温厚で聞き分けが良くいる一方で、家にいればその反動でキーキー怒り、寝る前には「学校へ行きたくない」と大泣きです。

考えてみれば友達関係も様々な経験から学び、自分なりのコミュニケーション法を築いていくもの。親としては心が痛いこともありますが、今後の人生のためには良い経験。「自分の気持ちを音葉で伝える練習」などを親子でするようにしました。

スキンシップで本音を聞き出す