2018年3月20日に行われた、株式会社はてな2018年7月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社はてな 代表取締役社長 栗栖義臣 氏

ミッション

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栗栖義臣氏(以下、栗栖):みなさま、こんにちは。株式会社はてな代表取締役の栗栖でございます。本日は、2018年7月期の第2四半期の決算説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

最初に、弊社のミッションでございますが、「『知る』『つながる』『表現する』で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする」を掲げまして、2001年の創業以来、日本のUGCサービスをリードするインターネットサービスを提供してまいりました。

個人向けサービス

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弊社は個人向けと法人向け、それぞれにサービスを出しております。

まず個人向けのサービスでございますが、コンテンツプラットフォームサービスとしまして、ユーザーさまが文章や画像などのコンテンツを発信・閲覧・拡散するプラットフォームを提供しております。

代表的なものを2つ(スライドで)挙げておりますが、1つが「はてなブログ」という、名前のとおりブログサービスでございます。もう1つが「はてなブックマーク」というサービスでして、インターネット上の人気の記事を閲覧できる、いわゆるニュースサービスとなっております。

法人向けサービス

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また、直近では法人向けのサービスを拡充してまいりまして、大きくコンテンツマーケティングサービスとテクノロジーソリューションサービスを提供しております。

コンテンツマーケティングサービスは、弊社のブログサービスとブックマークサービスを使いまして、企業さまのオウンドメディアを構築し、運用し、さらにその情報を拡散するところを、弊社のサービスを使ってやる事業を行っております。

もう1つ、テクノロジーソリューションサービスです。こちらは「Mackerel」というサーバー管理サービスを提供しておりまして、こちらも非常に多くのユーザーさまに使っていただいております。

また、テクノロジーソリューションサービスの1つの区分としまして、受託サービスをやっております。弊社が長年やってまいりました個人ユーザー向けのUGCサービスを、企業さまがやってみたい、挑戦してみたいが、単純にシステムを作るだけではなかなかうまくいきませんので、そこに弊社が開発と運用のお手伝いをさせていただきまして、一緒にUGCサービスを作っていくものをやっております。

決算ハイライト(1/4)

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では、本日のご説明の内容でございますが、最初に決算のハイライトをご説明させていただきます。

続いて、各コンテンツプラットフォーム、コンテンツマーケティング、テクノロジーソリューションのそれぞれのサービスにつきましてハイライトをご説明し、費用のハイライト、そして最後に今後の見通しといった順番で説明させていただきます。

最初に、まず決算のハイライトでございます。まずは売上でございます。第2四半期までの累計ですが、前年度と比較しまして微増となっております。前年同期比でプラス3パーセントとなっております。9.39億円です。

決算ハイライト(2/4)

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続いて、経常利益につきましては減少となっておりまして、前年同期比でマイナス36パーセントとなっております。

決算ハイライト(3/4)

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こちら、通年の予想につきましての進捗率でございますが、売上の進捗率が43パーセント、経常利益の進捗率が57パーセントとなっております。こちらは、弊社の当初の計画では、しっかりと計画どおり進めているかたちでございます。

決算ハイライト(4/4)

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決算のハイライト最後ですが、今期、利益率は低下する予想を出しておりました。現在の第2四半期の利益率の着地は、通期予想を上回るかたちで進捗をしております。通期予想で10パーセントとなっておりますが、現在13.3パーセントとなっております。

CPFハイライト(1/2)

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続いて、各サービスのハイライトを説明してまいります。

まず、コンテンツプラットフォームでございますが、ユーザー数は増加し、ユニークブラウザ数は高止まりを示しております。月間のユニークブラウザ数がプラス200万ユニークブラウザ数となっておりまして、ユーザー数は対前半期で53万人、プラス9パーセント成長となっております。

CPFハイライト(2/2)

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こちらのコンテンツプラットフォームサービスの売上につきましては堅調に増加しておりまして、前年比でプラス7パーセントとなっております。

コンテンツマーケティングサービスハイライト(1/4)

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続いて、コンテンツマーケティングサービスでございます。コンテンツマーケティングサービスは、まずは「はてなブログMedia」といった企業さま向けのオウンドメディアのサービスでございますが、運用数は増加しておりまして、解約がいくつか発生しておりますが、新規開設ペースは堅調となっております。

期初で38件ありまして、新規開設が8件ございました。また、期中の解約が4件ございまして、運用数の増分がプラス4件となっております。こちらは、通期目標が47件となっておりまして、案件の獲得を進めている段階でございます。

コンテンツマーケティングサービスハイライト(2/4)

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半期解約がございましたが、昨年度と同程度で解約は推移しております。オウンドメディアの更新停止や統合が続くと(スライドに)書いてございますが、特定の理由があるわけではなく、それぞれのオウンドメディアの事情で更新停止ですとか、他のCMSを利用しますとか、あるいは複数のオウンドメディアを1つに統合していきます、といった理由で解約をしている内容でございます。

コンテンツマーケティングサービスハイライト(3/4)

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「はてなブログMedia」の、この半期での新規の案件の事例です。株式会社クラウドワークスさまの「パラレルジャーナル」といった新しい働き方に関する情報発信、DMM.comさまの「DMM inside」という社員インタビュー等々のサイト、また株式会社パソナさまの「Geek Out」といったサイトとなっております。

コンテンツマーケティングサービスハイライト(4/4)

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コンテンツマーケティングサービスにつきましても、売上は堅調に増加しておりまして、対前年比でプラス17パーセントという成長を示しております。

テクノロジーソリューションサービスハイライト(1/3)

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続いて、テクノロジーソリューションサービスでございます。テクノロジーソリューションサービスの、まずは「Mackerel」です。顧客数が順調に増加しております。2015年末を100としたときの2018年の第2四半期末における累積の顧客指数は2,069となっておりまして、通期目標の2,850に対して順調に進捗しております。

テクノロジーソリューションサービスハイライト(2/3)

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また、テクノロジーソリューションサービスでは、インターネット上でマンガを閲覧するマンガビューワー「Giga Viewer」を弊社が出しております。

3件目の搭載がございました。「Giga Viewer」の搭載事例拡大という方針が順調に進んでおります。

とくに、この四半期では、講談社さまの無料マンガアプリの「マガジンポケット」のWeb版が2017年の10月末にリニューアルされまして、そこで採用されております。また、当社ではビューワだけではなく、サイトのデザイン等々も担当させていただいております。今後、このビューワーに掲載する広告の運用と販売に取り組みまして、収益化を支援していくところを進めてまいります。

テクノロジーソリューションサービスハイライト(3/3)

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テクノロジーソリューションサービスでございますが、売上につきましては、前年同期比で減少となっております。こちらは、この四半期での受託サービスの開発料収入が少なかったためとなっておりますが、通期で見るとしっかりと計画どおり進めております。

費用ハイライト(1/3)

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続きまして、費用のハイライトでございます。費用は増加で、全体としましては前年比でプラス16パーセントとなっております。とくに、データセンター利用料がプラス68パーセントとなっておりまして、データセンターの費用を、サービスのリニューアルに伴いまして二重に払っている部分があり、そこの部分が大きくプラスとなっております。人件費につきましては、順調に採用が進みまして、プラス12パーセントとなっております。

費用ハイライト(2/3):人件費

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第2四半期末で人員数は117名となりまして、前年同期比で増員数がプラス9名となっておりまして、しっかりと必要な人員を確保しております。

費用ハイライト(3/3):データセンター利用料

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データセンター利用料は、ITインフラの投資額につきましては0.79億円となっております。期初予定額の43パーセントを消化しております。この後は残りの部分を消化していく予定となっております。

もともと、2017年の第2四半期の時点では1.12億円だったんですけれども、事業拡大に伴いましてサーバーの使用料が増えていきますので、事業拡大に伴う自然増にプラスして、ITインフラ投資額がプラスとなり、そこに一部コスト削減施策も多少効いておりまして、1,000万円ほどの削減効果がありまして、結果として1.88億円で落ち着いております。

今後の方針

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それでは最後に、今後の見通しをご説明させていただきます。方針につきましては、以前にお話した3点の方針を継続していきたいと考えています。1つは技術基盤への投資、2つ目がB2Bのストック型ビジネスへの注力、3点目が新規事業への布石でございます。

1.技術基盤への投資を拡大(1/2)

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まずは、技術基盤への投資の拡大でございますが、ITインフラの投資を継続して行いまして、売上成長への担保とDCのコスト効率改善を加速していきたいと考えています。

1つはCPFサービス。個人ユーザー向けのサービスにつきまして、現状基盤を刷新している最中となっていまして。とくに弊社の人気サービスであります「はてなブックマーク」などは、10年以上継続して提供してまいりましたが、現在そのサービス基盤を刷新している真っ最中でございます。

現状は、サービスの基盤が新しい基盤と古い基盤とで動いている状態となっています。こちらはユーザーの利便性というか、サービス停止を伴わずにデータを移行してユーザーを移行していくところをやっています。新システムの移行期間中に、DC利用料が二重化しているといったかたちでございます。プロジェクトをしっかりと進行しまして、しっかりと期中に収めていきたいと思っています。

また、「Mackerel」や「GigaViewer」のインフラを強化といったところでございまして、先ほどご説明したサーバー監視サービスの「Mackerel」と、マンガビューワーの「GigaViewer」も新規プロダクトを「AWS」、「Amazon Web Service」上に移転・展開しています。顧客数やアクセス数の増加に伴うシステム負荷を軽減して、しっかりとスケールする事業展開に対応するといったところを進めています。

とくに「Mackerel」、サーバー管理ツールにつきましても、例えば大規模なお客さまに導入していただくと、それこそ数千台とか数万大規模で、例えばサーバーの情報を送信してくるといったことになります。その時点ですぐに弊社のインフラ側を対応しないと、なかなか事業的にはスケールしていかないといった部分に対応するため、こういったクラウドの「AWS」上にサーバーを移転しました。サービスが継続できるような体制を整えているといったかたちでございます。

また、「GigaViewer」もマンガサービスですので、時折人気のマンガがインターネット上で拡散すると、そのマンガにたくさんのアクセスがあります。そのときにしっかりとサービスが提供できるように、こちらもクラウドサービス上に展開しまして、サービスの安定性をしっかりと担保しているといったかたちでございます。

1.技術基盤への投資を拡大(2/2)

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また、「Mackerel」につきましては、データ保持期間を延長を大きく出しています。

サーバーの情報を1分粒度で、例えばCPUの利用率が何分に何パーセントありましたといった情報を投稿してもらうんですけれども、これまではデータの保存量を考慮して過去分のデータについてはだいぶデータを丸めていくというようなかたちでした。

例えば1年前のデータは、丸一日分で1ポイントしかデータがなかったものを、1分粒度で460日分保存しますといった変更を行っています。これによって、顧客満足度などは非常に高くなっていまして、新規のお客さまにも非常に響いているといったかたちでございます。(スライドには)「製品力の強化によりさらなる拡販につなげていきます」と書いていますが、既存のお客さまにも、これからの新規のお客さまにも、非常に好評のリリースができたと思っています。

2.B2Bストック型ビジネスへの注力(1/4)

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2点目です。B2Bストック型ビジネスへの注力といった点につきましては、オウンドメディアのサービス、コンテンツマーケティングサービスの「はてなブログMedia」の運用数47件をしっかりと確保していこうと、動いています。

2.B2Bストック型ビジネスへの注力(2/4)

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また、「Mackerel」につきましても、ダイレクトセールスは継続して行っていまして、顧客数の指数について、今期末で2,850をしっかりと狙っていきたいと思っています。

2.B2Bストック型ビジネスへの注力(3/4)

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「Mackerel」の、この数字(上述の顧客数の指数2,850を)どうやって確保していくのかといったところでございますが、引き続きダイレクトセールスに取り組んでいきます。とくに連携等を強化して、顧客の獲得を加速していきたいと考えています。1つは、クラウド事業者との連携でございましてクラウドのサーバーを提供する事業者さまに弊社の監視サービスをうまく組み込んでいただきます。

クラウドサービスでサーバーを借りると、弊社の監視サービスも使っていただくといった取り組みを始めています。そういった取り組みがやりやすいような仕組み「Cloud Provider(クラウド プロバイダー)インテグレーション」といったものを用意しまして、お話がございましたら次々とクラウド事業者さまとうまく連携をしていくような体制を整えています。

その提供第1弾としまして、ビッグローブさまの「BIGLOBEクラウドホスティング」と連携をしています。また、スタートアップ支援での連携としまして、シリコンバレーのベンチャーキャピタルの日本向けファンド「500 Startups Japan」と連携しまして、ファンドの投資先企業に対しまして、特別な条件で弊社の「Mackerel」サービスを使っていただくといったところを提供しています。

スタートアップのサーバーなので、最初は当初のボリュームはおそらく少ない時点で始まるんですけれども、わりと勢いのある、しかも市場に受け入れてもらえるようなサービスが始まりますと、サーバーの台数はあっという間に増えていきます。それに従って、弊社の「Mackerel」の利用数も増えていくと考えています。こういった取り組みをしまして、ダイレクトセールスだけではなくて、顧客の獲得といったところでいろんな手を打っていくというところをやっています。

2.B2Bストック型ビジネスへの注力(4/4)

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4点目につきましては、マンガビューワー「GigaViewer」を引き続き外に提供しています。

4例目の搭載例としまして講談社さまの青年誌合同のマンガサービス「コミックDAYS」に採用されています。こちら出版業×Webマンガの領域の定番ツールを目指しています。Webマンガという世界で、弊社の搭載事例の拡大を引き続き続けていこうと思っています。

とくに、これまで集英社さまの「少年ジャンプルーキー」からこの取り組みが始まりまして、集英社さまで搭載事例がいくつかあったんですけれども、今回は講談社さまということで、出版社を越えてこういったツールを使っていただける取り組みができました。

今後もいろいろな会社さまに使っていただけるように、販売を続けていきたいと考えています。

3.新規事業への布石

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最後、新規事業への布石です。

当社の事業基盤の活用による事業連携としまして、こちらAI活用のパートナーロボット「unibo(ユニボ)」というロボットに、機能を連携しています。こちら「はてなブックマーク」から人気のコンテンツを配信しまして、このロボットに例えば「スイーツのニュースを教えて」と話しかけると、「『はてなブックマーク』からのニュースです」といった説明で、画面上にニュースがいくつか出て、ニュースを読んでいただくといった取り組みを、まずは始めています。

ここはまだ新しい取り組みで、こういったスマートデバイスは最近世の中には出ていますが、実際にどういった言葉で話しかけるかといったところを、「unibo(ユニボ)」を提供しているユニロボットさまと一緒に実際の利用事例を深く掘り下げていって、こういった領域で弊社がもっとできることがないかについて、今後も検討していきたいと考えています。

今後もサービスロボットなどは新しいデバイス、例えばスマートスピーカー等がございますので、そういったいろんなデバイスに、弊社のサービスで蓄積している良質なコンテンツや情報をうまく活用して、情報をビジネスや社会課題の解決に活用していけるような取り組みを模索していきたいと考えています。

業績見通し

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最後、今期の業績の見通しでございますが、見通しにつきましては、現時点では変更なしと考えています。

通期で売上が22億円、経常利益が2億2,100万円を目指して、引き続き事業を進めていきたいと考えています。

駆け足にはなりましたが、以上で、まずは事業の説明を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

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