久光製薬、通期売上高は前期比19.4億円増 「アレサガ®テープ」の国内製造販売承認を取得

2018年4月10日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、久光製薬株式会社2018年2月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:久光製薬株式会社 代表取締役会長 最高経営責任者 CEO 中冨博隆 氏
久光製薬株式会社 取締役執行役員 IR室長  髙尾信一郎 氏

2018年2月期決算説明会

中冨博隆氏:中冨と申します。本日はお忙しい中、決算発表にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

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さっそくですけれども、2018年2月期決算発表および2019年2月期業績予想について、ご説明申し上げます。

要旨

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(こちらの)12項目について説明いたします。

1.2018年2月期の振り返り(1)

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(2018年)2月期の振り返りということで、(スライドの)緑色の部分について進捗があったので、私からご説明いたします。

まず1つ目が、「アレサガ®テープ」。経皮吸収型の鼻炎治療剤なんですけども、こちらの(国内製造販売)承認を得ることができました。薬価調整後の発売に向けて、今取り組んでおります。

それと、「HP-3000」。パーキンソンの薬(経皮吸収型パーキンソン病治療剤)なんですけども、こちらの国内第Ⅲ相(比較臨床)試験が無事に終了しまして、申請に向けて活動をしております。

海外部門に関しては、「HP-3070」。統合失調症の貼付剤(経皮吸収型統合失調症治療剤)なんですけども、こちらも米国第Ⅲ相臨床試験が無事成功いたしまして、申請に向けて取り組んでおります。

国内に関しては、「MSM+グルコサミンEX」。こちらの通販商品を新発売いたしました。それと、香港の新会社を設立いたしました。

その他に関しましては、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の(オフィシャル)協賛パートナーとして、契約を締結いたしました。

1.2018年2月期の振り返り(2)

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こちらの資料をご覧ください。昨年(2017年)の4月に、中期経営計画を発表いたしました。そのときに「『サロンパス®』の売上を、5年後に(年間で)450億円にする」という目標設定をいたしました。それに対してどのような進捗をしているかを、ご説明申し上げます。

そのとき(2017年)が、だいたい250億円だったんですけども。2018年2月期で293億円、今期(2019年)の目標が327億円で、順調に推移しているように確認できると思っております。

いろんな課題はありますけれども、「サロンパス®」という貼付剤で海外展開をしながら、そこで貼付剤による治療文化を作って、とくにいろんな医薬品とかを出していけるような環境を(世界へ)作っていこうと思っております。

1.2018年2月期の振り返り(3)

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先ほど申し上げましたように、「東京2020オフィシャルパートナー(外用鎮痛消炎剤)」に(当社を)決定していただいたんですけども。(当社が行っているのは)「貼る」という治療行為です。

薬の中で、今はいろんな剤形があると思います。だいたいは、経口剤がメインだと思いますけれども。経口剤・注射剤・坐薬・外用剤と4つの剤形があり、さらにその外用剤の中でも、貼付剤(を当社が行っています)。

そして今回、「貼るを、未来へ。」という協賛コンセプトを作りました。いろんな世界の要人たちが東京に注目したときに、(当社の)技術や(治療)文化に触れていただきながら、この治療文化を世界に広げていこうという思いで、パートナーになりました。

2.久光製薬スプリングス

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これは(2018年)3月なんですけれども、「久光製薬スプリングス」が2年ぶり6回目の優勝ということで、今回もいろいろとご声援をいただきました。この場をお借りしまして、感謝いたします。来年も優勝できるように、がんばってまいります。

ここからは、損益になります。IR室長の髙尾にバトンタッチいたします。

3.連結損益(1) - 対前期実績 -

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髙尾信一郎氏(以下、髙尾):引き続きまして、連結損益につきまして、説明をさせていただきたいと思います。(2018年)3月末に(業績予想の)修正値を発表しております。

売上高は、1,478億7,000万円。前年と比較しまして、19億4,500万円の増収で着地しております。

売上原価は556億8,800万円で、原価率は37.7パーセント。内訳につきましては、後ほどまた資料で説明させていただきたいと思います。

販管費は658億3,600万円で、前年と比較して6億2,700万円減少しております。

営業利益は263億4,500万円で、(前年と比較して)プラスの3,900万円。

経常利益は282億4,500万円で、(前年と比較して)プラスの5,500万円。

親会社株主に帰属する純利益は、191億1,900万円。前年と比較しまして、12億7,500万円減少のマイナス6.3パーセントになりました。

3.連結損益(2) - 主な差異理由 -

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売上高の内訳を見てみます。

久光個別は、前年と比較して2億8,000万円のマイナスで、1,123億9,100万円。Noven社は、20億円減少いたしまして、202億5,700万円。

久光個別・Noven社のマイナス部分を、その他のところで(補って)152億2,200万円。42億円伸びております。主に、久光アメリカで「サロンパス®」の伸張が大きいところがございます。

売上原価は556億8,800万円、(原価率は)37.7パーセント。中(主な差異理由)を見ますと、Noven社(とその他)の売上原価が高くなった関係がありまして、全体的な原価比率を押し上げているということでございます。

特別収支のところは、前年(2017年)に18億円あったものが、今回(2018年)はマイナスの5億5,100万円となっております。これは、前期に共同販売契約終了に伴う一時金の利益が上がっていたということ(が要因です)。

また、この比率につきましては、見直しを行って減損させていただいておりますので、そこで大きく23億円ほどの差異が出てきて、純利益では大きくマイナスになってしまいました。

4.個別損益 - 対前期実績 -

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次をお願いします。個別損益を見ていきます。

売上高が(前年比で)2億8,000万円のマイナスだというところなんですけども、(その内訳としては)医薬事業部が(前年比で)23億4,500万円(のマイナスがあり、実績は)735億円。前年比ですと、マイナス3.1パーセントです。

医薬事業部の落ち込み部分を、薬粧事業部で(補って)プラス9億9,700万円の268億6,500万円。国際事業部は、プラス10億6,600万円の120億1,500万円という売上高になりました。

売上原価は402億3,800万円で、原価率は35.8パーセント。前年よりも、わずか0.2ポイントではございますけども、改善しております。

販管費は516億3,600万円で、前年と比較して10億6,800万円増えております。この(要因の)主なものといたしましては、研究費です。8億4,100万円増えまして、122億1,300万円。先ほど(中冨氏の)説明の中にもありましたけども、統合失調症薬の「HP-3070」で大きく研究費が増えたことが、要因になっております。

これにともなって、営業利益は205億1,600万円。(前年比で)マイナス10億2,600万円。

経常利益は213億6,900万円。(前年比で)マイナス13億3,700万円。

最終的な純利益は146億2,100万円で、(前年比で)マイナス21億1,900万円になりました。

5.Noven社損益 - 対前期実績 -

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これは、Noven社の損益となります。

売上高が202億5,700万円。前年と比較して、20億円の減収となりました。

内訳といたしましては、Noven Women's Healthでマイナス14億4,500万円の、165億2,800万円。Noven Othersでマイナス5億6,200万円の、37億2,900万円となります。

販管費は、25億9,700万円減少した64億5,000万円に着地しております。

営業利益は31億600万円、(前年との)差額としては3億2,300万円まで減少しております。営業外収支は、プラス8億5,200万円となりました。

純利益は24億9,800万円で、前年と比較しますとプラス83億3,600万円です。この(2017年2月期実績の)営業外収支のマイナス75億7,700万円は、前期末に減損を行ったことで、大きくマイナスが出ております。

ちなみに、為替レートです。2017年2月期実績の109円27銭から、2018年2月期実績では112円4銭で、若干円安になっております。

6.商品別売上高(1) - 医療用医薬品/対前期実績 -

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商品別売上高です。

医療用医薬品全体は944億6,100万円で、日本と海外を分けますと、日本が735億900万円、海外が209億5,100万円。

前年と比較しまして、連結ではマイナス43億8,300万円で、日本がマイナス23億4,500万円、海外がマイナス20億3,800万円。

増減率でいきますと、連結ベースではマイナス4.4パーセントで、日本がマイナス3.1パーセント、海外がマイナス8.9パーセントとなります。

大きく伸びているところといたしましては、「モーラス®パップ」群が83億9,900万円となりまして、(前年比で)7億1,600万円増加しております。その大きな理由としては、新発売した「モーラス®パップXR」です。パップ剤の1日1回(患部に貼付する)タイプで、腰痛症という適用症を唯一持っている製品となります。(これの売上高が)55億9,200万円で、前年と比較して15億8,800万円と、大きく伸びてきております。

一方、「Minivelle®」からが海外の商品になります。主力商品である「Minivelle®」は76億2,800万円で、(前年比で)マイナス18億5,700万円です。一方、「Vivelle-Dot®」は48億3,900万円で、(前年比で)プラス11億3,900万円となっております。

「Vivelle-Dot®」が大きく伸びております。これは、完成品を販売しているものなんですけれども、多少そちらの出荷タイミングなどが影響しております。

「Brisdelle®」はマイナス1億1,600万円となりました。前年と比較しまして、10億8,200万円のマイナス。これは、販売を中止しておりますので、単純に返品が(あった影響で)マイナスになりました。

6.商品別売上高(2) - 一般用医薬品・その他/対前期実績-

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OTC医薬品(一般用医薬品)です。

全体的に見ますと(売上高は)500億1,900万円。日本が268億6,500万円、海外が231億5,300万円と、大きく海外が伸びてきております。増減額は、連結がプラス61億7,400万円に対して、日本が9億9,800万円、海外が51億7,600万円と、大きく伸びてきております。

その中でも一番大きいのは、「サロンパス®」群です。(連結が)293億9,100万円、日本が107億1,900万円、海外が186億7,100万円。増減としては、連結が51億5,200万円なのですけれども、日本が10億4,800万円、海外が41億300万円と(とくに)海外が大きく伸びました。

7.国内医療用第2世代貼付剤の動向(1)

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これは、例年見ていただいておりますけども、国内医療用第2世代貼付剤の動向です。

1996年から書いているのですけれども、2016年4月に行われました「(1処方につき湿布薬)70枚処方制限」につきましては、頭打ちをしてきていることがおわかりいただけるかなというところです。(前期比で)枚数ベースが100.4パーセント、薬価ベースが101.4パーセントとなっております。

これにつきましては、先ほど申し上げた「モーラス®パップXR」が1日1回(患部に貼付する)タイプですが、従来の「モーラス®パップ」等は1日2回使うタイプで、「モーラス®パップXR」の薬価が高いんです。1日1回タイプですので。

そういったところで、枚数が減っていても薬価が上がるところから、枚数ベースと薬価ベースを比較したときに、薬価ベースにつきましては、多少ですけども前期より数字が良くなっているということでございます。

したがいまして、「70枚処方制限」は頭打ちをしてきているのかなというところはあるんですけども、今まで(1日)2回使っていた主力のパップ剤(「モーラス®パップ」)が、1日1回タイプ(「モーラス®パップXR」)に切り替わると、枚数ベースでは伸び率がちょっと鈍化するところは、今後も出てくるだろうなと思われます。

7.国内医療用第2世代貼付剤の動向(2)

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これは同じく、(国内医療用第2世代貼付剤の動向を)商品別で見て、「モーラス®テープ」群と「モーラス®パップ」群を合計したものです。2017年2月期には44.1パーセントだったものが、2018年2月期では43.1パーセントということで、シェアが約1ポイント落ちております。やはり、後発品への切り替えが、ここに大きく影響しているかと思います。

「モーラス®テープ」群につきましては、昨年38.1パーセントだったものが、今年は36.4パーセント。一方で、「モーラス®パップ」群……これには、先ほど申し上げた「モーラス®パップXR」が入っております。昨年6.0パーセントだったものが、0.7ポイントですけれども増加して、(今年は)6.7パーセントというシェアになっております。

フェントス®テープ 売上高・シェア推移(移動年計)

(スクリーンを指して)これは配布しておりませんけども、「フェントス®テープ」の売上高・シェア推移です。癌性疼痛の末期の、強い痛みを緩和する治療剤になります。売上的には(2017年の)120億円から(2018年は)110億円ほどになっているんですけども、シェアは73パーセントでございます。

シェアは増えているんですけれども、全体的には市場が、ちょっと落ちてきているところがあります。これは、3日貼付型製剤として開発したものなんですけれども。当社の製品は1日1回(貼付)剤で、薬価ベースで比較しますと、この3日製剤でも安くなるということもありまして、金額ベースでは若干落ちてきているところがございます。

まだそれほど強くない痛みの場合には、(医療用)麻薬製剤ではない鎮静薬を一部使っていることも、見受けられるのかなと推測していますけれども。当社としましては、癌性疼痛も多少緩和しますので、1日1回の貼付で痛みに合わせたところで(症状の緩和度合いを)調整できるということも、さらにプロモーションしていきたいと考えています。

8.研究開発パイプライン

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これは、研究開発パイプラインの変更点です。黄色の部分が(2018年1月12日の説明スライドからの)変更箇所になります。

「HP-3060」、商品名は「アレサガ®テープ」。アレルギーの「アレ」と、佐賀県の「サガ」です(笑)。

(会場笑)

髙尾:フランス語だと「伝説」とか、そういった違う意味もあったりするかな(笑)。

(会場笑)

髙尾:「アレサガ®テープ」という商品名で(2018年)1月に承認に入りまして、今のところ4月に薬価収載され次第、販売していきたいと思っています。

あとは、繰り返しになりますけれども「HP-3000」。これは、パーキンソン病の薬です。

「HP-3070」は、米国で行っている統合失調症のもの(貼付剤)なんですけれども、第Ⅲ相臨床試験が先日終わりましたので、現在は申請準備中でございます。

9.連結損益 -業績予想-

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ここからは、本年度2019年2月期の業績予想になります。

売上高は1,485億円、増減額が(プラス)6億3,000万円。わずかではございますが、0.4パーセント増収で計画しています。

売上原価は560億円、(原価率は)37.7パーセント。2018年度とほぼ同じパーセントで計画しています。

販管費は685億円、26億6,400万円増加する見込みでございます。これにつきましては、販売促進費が17億7,300万円増えまして、150億円。広告費が27億1,300万円増えまして、137億円となっています。

医療用医薬品につきましては、やはり今期は薬価改定がありますので、売上が落ちてしまうというところがあるんですけれども、その部分を国内外のOTC(一般用医薬品)で埋めていこうということになります。そのため、その分のプロモーション費用や広告費が、先行投資的にかかります。

先ほど(中冨氏から説明が)ございましたが、(当社は)東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナーになっています。2020年のオリンピック・パラリンピック(に向けた認知向上)を目指していきます。

今は海外からの観光客が多いんですけれども、今後海外で貼付剤を販売していこうとするときの1つの契機として、(オリンピック・パラリンピックを通して当社を)知っていただきたいというところで、先行投資的に販売促進費・広告費を乗せていきたいと考えています。

計画に対しては、営業利益は240億円。前年と比較しますと、マイナス23億4,500万円・マイナス8.9パーセント。

経常利益は263億円で、マイナス19億4,500万円、増減率としてはマイナス6.9パーセント。

一方で、計画減損はなくなりますので、純利益としては192億円。わずかですけれども、プラス8,100万円の増益を計画しています。

10.個別損益 -業績予想-

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次は、個別損益です。

売上高は1,126億円、個別損益でもプラス2億900万円。

内訳を見ますと、医薬事業部は709億円で、前年と比較するとマイナス26億900万円。その部分を、薬粧事業部で13億3,500万円カバーして282億円、国際事業部で14億8,500万円カバーして135億円と計画しています。

売上原価は409億円で、(原価率は)36.3パーセント。前年と比較しますと、0.5ポイントほど悪化します。この分は、どうしても薬価改定がございましたので、その部分が原価率を押し上げる結果となっています。

販管費は531億円、プラス14億6,400万円。販売促進費がプラス8億6,800万円、広告費がプラス21億7,100万円の、99億円を予定しています。

営業利益は186億円で、前年と比較するとマイナス19億1,600万円。

経常利益は198億円で、(前年と比較するとマイナス)15億6,900万円。

純利益は138億円で、(前年と比較すると)マイナス8億2,100万円という見通しを立てています。

11.商品別売上高(1) - 医療用医薬品/業績予想 -

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次、お願いします。商品別売上高です。

医療用医薬品全体としては、887億円。連結ベースですと、マイナス57億6,100万円。日本がマイナス26億900万円、海外……Noven社ですけれども、マイナス31億5,100万円を見込んでいます。

11.商品別売上高(2) - 一般用医薬品・その他/業績予想-

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次は、一般用医薬品です。

(売上高は)連結ベースで563億円。増減額は、連結ベースで62億8,100万円、日本で13億3,500万円、海外で49億4,700万円と(各指標で)増収を見込んでいます。

やはり一番大きく影響してくるのが、「サロンパス®」群です。(「サロンパス®」群の)全体的には340億円、前年と比較してプラス46億900万円。日本はプラス3億8,100万円ですけれども、海外でプラス42億2,900万円と、大きく伸ばす計画を立てています。

12.配当予想

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次が最後になりますけれども、配当としましては、今期(2018年2月期)は82.0円。上期(中間)に41.0円・下期に41.0円の、計82.0円を予定しています。

来期(2019年2月期)ですけれども、わずかではございますが、50銭増配したところの82.50円。(上期で)41.25円・(下期で)41.25円の配当を予定しています。

以上で、今回の説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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