2018年4月13日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、株式会社PR TIMES2018年2月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社PR TIMES 代表取締役社長 山口拓己 氏

業績ハイライト

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山口拓己氏(以下、山口):PR TIMES代表の山口でございます。本日は弊社決算説明会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

早速ですが、まず初めに2017年度通期の決算を説明いたします。

2017年度通期業績は、売上高17億1,700万円。営業利益3億7,500万円、経常利益3億7,000万円、当期純利益2億4,100万円と、いずれも過去最高を更新しております。

前年同期比で売上が126.7パーセント。営業利益は149.7パーセント。経常利益は156.0パーセント。そして当期純利益は156.5パーセントになりました。

業績推移

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売上高は事業開始して以来、11期連続で25パーセント以上の成長、そして営業黒字も11期連続で達成しております。さらに営業利益はIPOを機にしまして、3期連続で大幅に過去最高を更新しております。

PR TIMES:利用企業数とページビュー数の推移

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こうした業績好調の背景として、主力事業の「PR TIMES」の事業が順調に推移したことが、まず上げられます。

利用企業社数は前期比で4,881社増えまして、21,399社となりました。国内上場企業のうち、30.0パーセントにご利用いただくまでに至っています。

「PR TIMES」のサイトの閲覧数も伸びておりまして、過去最高で、月間で1,117万ページビューとなっております。

現在「PR TIMES」には、メディア記者のユーザーが1万以上ございますが、記者の方々に報道向け素材資料として活用が広がるだけではなく、一般の生活者の方にも必要な情報源として広まりつつあるということを実感しております。

PR TIMES:パートナーメディアの推移

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「PR TIMES」で配信するプレスリリースを転載じていただくパートナーメディアも増えております。前期比で17媒体増えまして、111媒体となりました。とくに1億PV以上のメディアが10~12媒体。そして1,000万ページビュー以上のメディアが22媒体から27媒体に増加しております。プレスリリースを「PR TIMES」で配信して見ていただくだけではなく、転載が広がることで生活者に直接リーチする機会を増やしております。

PR TIMES:クライアントサクセス実績

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ここ数年「PR TIMES」としては、スタートアップ向けの利用に注力してきました。日本有数のベンチャーキャピタル、ファンド、インキュベーターなど合計して30社以上と業務提携しております。

日本のスタートアップシーンで広報の重要性をともに啓蒙してまいりました。結果としてサービスのローンチはもちろんですが、スタートアップした資金調達したら、PR TIMESでプレスリリースを配信する。こういった傾向が当たり前になりつつあります。実際に、会社を設立して2年以内の企業であっても、PR TIMESを利用するケースが累計で3,200社を超えるまでになりました。

昨年、2017年、日本の国内証券取引所に新規で上々した企業のうち、44.4パーセントがPR TIMESをIPO時点で利用していました。これは、スタートアップからIPOに至る過程で、私たちがサポートし続けるクライアントの成功に貢献している実績の1つだと考えております。

PR TIMES:クライアントサクセス施策

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クライアントの成功により一層貢献するために、私たちPR TIMESとして新しく「PR TIMESカレッジ」というイベントを定期開催し始めました。

「PR TIMESカレッジ」は広報の基本からコミュニケーションの最新事例まで、オフラインで学び合える場を目指して開講しました。第1回目として、菅本裕子さん、カルビー広報の野原さん、BuzzFeed Japanの古田さんをお招きして、200名以上の方に参加いただきました。

「PR TIMES」の利用企業であれば、ご担当者の方1名に限って無料でご参加いただけるようにして、今後クライアントのコミュニティの輪を、より一層広げていきたいと考えております。

PR TIMES:クライアントワーク受賞

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また前期は、国際的なアワードを受賞することでクライアントの成功を示すこともできました。

防災ガールさんと日本財団さんが共催した津波防災のプロジェクト「#beORANGE」のPRを当社が担当して、ミサンガを発売したり、避難場所の目印としてオレンジの旗を立てたり、高知県の潮江地域で新聞を配るなどを行いました。

その成果が讃えられまして、国際PR協会のアワードで、環境部門として最優秀賞をいただきました。また、PR業界のメディアとして有名な「The Holmes Report」が主催するアワードのブランディング&アイデンティティの部門で最優秀賞を受賞しております。

PR TIMES:提携戦略と地方創生への貢献

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最後にマーケティングの取り組みについてお話させていただきます。

日本全国各地から、地域を越えて人の心を揺さぶるようなニュースを配信していただくことを目指しております。

前期は京都銀行さん、西日本メディアラボさん、つくば市役所さん、さらには北陸銀行さん、千葉銀行さん、そして横浜信用金庫さんと業務提携を次々に締結しております。

ここ数年の地方の取り組みで、目に見えるかたちで成果としてご紹介できるのが、地方自治体の利用が順調に増加しているということが挙げられます。地方自治体に、地域を越えて広報する意義を啓蒙してまいりまして、その利用はこの3年で5倍、279自治体に達しています。

新サービスライン:動画PRサービス「PR TIMES LIVE/TV」

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続きまして、ここからクロスセルを狙う新しいサービスラインを4つ紹介します。

まず1つ目は、「PR TIMES LIVE」、そして「PR TIMES TV」です。

「PR TIMES LIVE」は企業のプレスイベント、そして記者発表会の模様をライブで配信するサービスになります。PR TIMESの公式SNS、Facebook、Twitter、YouTube、LINE LIVEでそのプレスイベントの模様をライブで配信することで、ご来場いただけなかった記者の方、トレンドに敏感な生活者の方に、リアルタイムで情報コンテンツを届けることができるサービスです。

もう1つの「PR TIMES TV」は、先ほどの「PR TIMES LIVE」で配信した素材を事後にダイジェストで配信したり、わたしたちPR TIMESのプレスリリースの素材から動画を作成して、生活者、メディアの記者の方に配信するサービスになります。直近では、マネックスさんがコインチェックさんを買収した記者発表会のライブ配信も担当しております。

昨年の11月にこのサービスを立ち上げて、すでに50件以上の実績がございます。

新サービスライン:ネットの広報効果測定サービス「Webクリッピング」

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2つ目に、子会社のPRリサーチ社で展開している「Webクリッピング」です。

昨年(2017年)の1月にローンチして以降、継続的に機能拡充とUIの改善に取り組んでまいりました。

具体的には大きく3つあります。ニュースサイトに記事が掲載されたことを速報で通知するだけではなくて、過去1年間の膨大な2,500万以上のデータをアーカイブして、それを過去にさかのぼって検索できるようにいたしました。また、ニュース記事のFacebookのいいね数とか、Twitterのツイート数といった反響数の計測もできるようにしています。さらに通知機能も拡充しておりまして、リアルタイムで記事の掲載を感知するといったこともできるようになりました。

これらの結果、着実にユーザー数を増やすことができまして、前期末時点でユーザー数は2,013アカウントとなっております。

新サービスライン:カスタマーサポートツール「Tayori」

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サービスラインの3つ目として、カスタマーサポートツールの「Tayori」を紹介します。

約1年前にUIをリニューアルして以降、ユーザー数は拡大して前期比で2倍以上の11,225アカウントになりました。

ただ、「Tayori」は基本無料でご利用いただけるサービスですので、これまでほぼ売上が上がっておりません。そこで直近では有料プランの機能を拡充しております。例えば自動応答メールでさまざまな設定ができるようにしたり、チャット機能をローンチしたり、サブドメインの設定ができるようにしています。

足元ではこれまでどおり無料プランでユーザー数を拡大してまいりますが、中期的には収益化を目指しております。

新サービスライン:タスク管理ツール「Jooto」

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サービスラインの最後に、昨年10月にシンガポールのSkipforward社から譲り受けました、SaaS型のタスク管理ツールの「Jooto」の近況を共有いたします。

前期末のユーザー数が119,310アカウントで、前期比で約1.5倍に成長しています。当社にジョインして半年経過しています。これまで、2020年度にユーザー数50万アカウントを目指して、全面リニューアルを水面下で進めてまいりました。そして、やっとこの第1四半期中に公開できる見込みも立っています。

これまでは、リニューアルに向け、既存のユーザーの方々との対話に重きを置いて、Meetupの開催やユーザーインタビューを繰り返してきました。もちろん、これらの目的は、リニューアルに向けたユーザーが抱える課題の洞察になりますが、その過程で「エンタープライズプラン」という最も高価なプランを初受注するに至り、成果として上がってきています。

パブリシティ実績

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このように、従来のプレスリリースを超えた「PR TIMES」や、新しいサービスのチャレンジなど先進的な事業展開を行うことで、2017年度もテレビ・新聞・ラジオ・雑誌・Webで当社を数多く取り上げていただいています。

具体的には、テレビで2媒体、ラジオで1媒体、雑誌で5媒体、新聞で27媒体、Webで38媒体でございます。複数掲載された媒体も含めまして、パブリシティの件数としては110件で、前期比で1.5倍になります。「PR TIMES」の利用価値の1つは、パブリシティの獲得機会です。その利用価値を、当社自身が数多くパブリシティになることで証明しているとも考えております。

貸借対照表

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通期の決算として、最後にバランスシートを紹介させていただきます。

固定資産が前年同月比で131.5パーセント増加していますのは、SaaS型のタスク管理ツールの「Jooto」をSkipforward社から譲り受けたものになります。

また、PR TIMESを長期でご契約いただいている企業から、契約期間中の利用料金を一括で前払いを受けるケースも、引き続き増えています。その結果として、前受収益が前年同期比で201.5パーセントと大きく増加しています。当社では前払いを強く勧めたりすることはございませんが、当社の信用力が高まっていることの表れだと、前向きに評価しております。

2017年度第4四半期業績

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続いて、2017年度第4四半期の四半期の決算について、説明させていただきます。

2017年度第4四半期の業績は、売上高が4億5,600万円、営業利益8,800万円、当期純利益は7,800万円で、第4四半期として、売上高・営業利益・当期純利益ともに過去最高を更新いたしました。

前年同期比で、売上高は135.8パーセント、営業利益は362.1パーセント、当期純利益は605.2パーセントとなりました。前四半期比で、売上高は100.2パーセント、営業利益は83.1パーセント、当期純利益は202.5パーセントとなりました。

四半期売上高の推移

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引き続き堅調な成長を継続しておりまして、売上高は4四半期連続で過去最高を更新しております。第4四半期は、これまでも今回も、季節要因で売上高が減少する傾向にあります。ただ、今回は第4四半期の売上高が過去最高を更新しています。これは2011年度の第4四半期以来となります。

四半期営業利益の推移

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営業利益も引き続き堅調に推移しておりまして、第4四半期としては過去最高を更新しております。

PR TIMES:利用企業社数の推移

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続きまして、「PR TIMES」のサービスの状況について、具体的な数字をベースに説明いたします。

まずは、利用企業社数の推移です。利用企業社数は2月末時点で21,399社となり、前四半期比で1,247社増加しています。また、2月末時点で国内上場企業のうち、30.7パーセントが利用するに至っています。

PR TIMES:プレスリリース件数の推移

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続いて、実際に「PR TIMES」で配信されたプレスリリースの件数です。

第4四半期は年末年始など季節要因で営業日数が少なく、毎回、前四半期比で減少になります。ただ今回、同様に第3四半期に比べると減少していますが、第4四半期としては過去最高を更新して、前年同期比32.2パーセント増の24,468件の利用がございました。

PR TIMES:プレスリリース素材(画像と動画)の推移

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さらに、「PR TIMES」のプレスリリースに利用される画像や動画の数になります。

これもプレスリリースの件数同様に、年末年始の影響から前四半期比で減少になりますが、第4四半期としては過去最高を更新しています。画像が前年同期比で38.6パーセント増の113,895点、動画が同じく45.3パーセント増の1,703本でした。

PR TIMES:パートナーメディアの推移

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パートナーメディアの推移を紹介します。

この3ヶ月で「LIMIA」「ニコニコニュース」「クレイジー」が加わりまして、パートナーメディアの数が8四半期連続で過去最高を更新し続けて、111媒体となっています。

2018年度の業績予想

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最後、今期の業績予想について説明させていただきます。

2018年度の業績は、売上高・各利益において前期比で大幅増を計画しています。売上高21億円、営業利益4億5,500万円、経常利益4億4,500万円、当期純利益2億9,400万円。ともに過去最高を計画しています。前年同期比で、売上高が122.3パーセント、営業利益は121.1パーセント、経常利益は120パーセント、当期純利益は121.8パーセントとなります。

2020年度の中期目標である営業利益10億円を視野に入れて、今期は、飛躍と継続的な成長に向けた投資局面だと位置付けています。また、12期連続で売上高25パーセント成長を目指しつつも、今回そういった背景から保守的に計画をしています。配当に関しましては、前期も、そして今期も、無配を予定しています。当面の利益は事業投資充足することが、長期的には株主の方々に対しての利益還元の最大化につながると考えています。

中期業績目標に向けて

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最後に、中期業績に向けまして、前期の2017年度まで直近の3ヶ年、営業利益の平均成長率が59.7パーセントでした。今後、2020年度の営業利益10億円の達成に向けまして、必要となる平均成長率が38.6パーセントとなります。ここ数年の成長率を今後も、少なくとも3年間、3期続けることが、当面の責務だと認識しています。方針としましては、「PR TIMES」の利用企業社数を、現在の21,399社から、2020年度に50,000社に大きく伸ばしていきます。

そして、これを達成しながら、利用企業のユーザーにさらに利用いただけるようなサービスラインを拡充して、顧客単価の向上、そして、顧客のロイヤルティ向上の両方、相乗効果を目指していこうと考えています。私たちのミッションである、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」、このミッションに向けて、全社一丸で今期も邁進してまいります。

みなさまには引き続きご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

以上で、2017年度第4四半期の決算説明を終了いたします。ありがとうございました。

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