株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり小反発、方向感のない値動きが続く

2018年5月8日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,508円(+41円、+0.2%) 3日ぶり小反発
  • TOPIX 1,779.8(+6.6、+0.4%) 小幅続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,165.3(+14.2、+1.2%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,373、値下がり銘柄数:632、変わらず:78
  • 値上がり業種数:24、値下がり業種数:8
  • 年初来高値更新銘柄数:116、年初来安値更新銘柄数:15

東証1部の出来高は16億5,580万株、売買代金は2兆6,427億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特段目立った材料がない中で、出遅れ銘柄を拾う動きが増加したと見られ、売買代金は4日ぶりに2兆5,000億円を上回りました。

そのような中、日経平均株価は上値が重い展開となりました。寄り付き直後に一時▲43円安となったものの、そこからすぐにプラス圏へ浮上し、前場の半ばには一時+99円高まで買われました。その後は上値が重くなりましたが、何とか3日ぶりの反発で引けています。基本的には、前日同様に方向感の乏しい値動きだったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、上昇率は日経平均株価を上回る小幅続伸となりました。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金は12日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,633万株、売買代金は765億円となり、いずれも前日より増加しました。記録的な薄商いだった前日よりは増加したものの、個人投資家の物色意欲の回復は鈍く、低調な商いだったようです。売買代金も12日連続で1,000億円を下回りました。

ただ、総合指数は+1%を超える上昇となり、3日続伸となりました。上値を追うような勢いは感じられませんが、1,100ポイント割れの懸念は徐々に薄らいでいるようです。

武田薬品工業を始めとした大手薬品株が大幅上昇、コマツは7日ぶりの反発

個別銘柄では、コマツ(6301)が値を上げて7日ぶりの反発となり、安川電機(6506)も大幅反発となりました。

また、アイルランドの製薬大手シャイアーの買収で合意したと報じられた(その後に正式発表)武田薬品工業(4502)が一時+4%超高になる大幅上昇となり、アステラス製薬(4503)、エーザイ(4523)、参天製薬(4536)、久光製薬(4530)など他の大手薬品株が年初来高値を更新しています。

その他では、電力株の上昇が続いており、東京電力ホールディングス(9501)は+6%高に迫る急騰となり、中部電力(9502)や関西電力(9503)とともに年初来高値更新となりました。

一方、ローソン(2651)が大幅安になるなど小売株に不振が目立ち、前日に決算発表を行ったケーズホールディングス(8282)は一時▲11%安に迫る暴落となりました。

また、自動車関連株でも下落が多く、トヨタ自動車(7203)は反落となり、デンソー(6902)は年初来安値を更新しています。

新興市場では、ディジタルメディアプロフェッショナル(3652)が再び急騰し、前日に爆騰となったジャパンインベストメントアドバイザー(7172)も大幅続伸となって高値を付けました。一方、神戸天然物化学(6568)やソウルドアウト(6553)などが大きく値を下げています。

青山 諭志