iDeCo(イデコ)という言葉の認知度もかなり高まってきて、その制度の内容もなんとなく理解できているという人も増えてきましたよね。老後のためにiDeCoを始めたほうがいいのかもと悩んでいる人もいると思います。そこで今回は、なぜiDeCoが必要なのか、なぜiDeCoを始めるべきなのかを考えてみたいと思います。

なぜiDeCoで老後に備える必要があるの?

iDeCoという私的年金制度は、なぜ必要なのでしょうか。過去を振り返ると、2017年1月に制度が改正されるまで、確定拠出年金を使える人はごく限られた人々でした。しかし、改正に伴い加入対象者が拡大され、ほとんどの人が加入できる制度になったのです。
 
こうした制度改正で節税の恩恵を受ける対象を拡大し、確定拠出年金に加入できる人を増やしたということは、国民一人一人が自分で老後資金を作るのを支援しているということですよね。では、国をあげて確定拠出年金の加入を促進しようとするのにはどういう背景があるのでしょうか。

今は長生きが「リスク」に!

いまや日本は世界有数の長寿国になりました。「平成28年簡易生命表」(厚生労働省)によると、平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳となっており、65歳で定年を迎えるとしても定年後の生活が15年以上続く人も多いのです。生きる期間が長くなるとその分お金が必要になるのは当然ですが、問題はそれだけの備えがあるのかということですよね。

しかし、ただでさえ将来が危ぶまれている日本の年金制度。受給開始年齢を徐々に上げていることからもわかるように、高齢者が増え、財政的にはかなり厳しい状況を強いられています。

となると、確定拠出型年金の制度改正でほとんどの人が加入できるようになったというのは、「できれば自分たちでしっかり老後資金を準備してね」というメッセージだと捉えてもおかしくないのではないでしょうか。どれだけ運用益を出しても非課税、拠出のときにも受け取るときにも節税効果の恩恵が受けられることからも、そんなメッセージを感じ取ることができると思います。

老後資金への不安を払拭する方法

総務省統計局が出している「家計調査年報(家計収支編)平成28年(2016年)」には、2人以上の世帯での年齢別の家計支出を調べたデータがあります。それによると、世帯主の年齢が65歳以上の家計では、月の平均額は「249,063円」となっています。年間にして約300万円、15年間生きるとして4500万円が必要という計算になります。
 
年金で賄える部分もあるため、世間では「老後資金は3000万円」と言われているのですが、現実的にこれだけの金額を貯蓄だけで貯めようと思うと結構難しいのではないでしょうか。この数字を見ると、自分で作れる年金としてiDeCoで将来に備えようと思うのも自然なことだと思えますよね。

参考:家計調査年報(家計収支編)平成28年(2016年) - 厚生労働省

まとめ

いかがでしたか。iDeCoは絶対にやらなければならないというわけではありません。しかし、将来のことを考えて、より幸福な老後生活を送るためにiDeCoという方法で老後資金を作ろうと思う人がiDeCoを始めています。お金と幸せがイコールであるということではないのですが、お金があったほうが老後の選択肢も増えます。いまからできることを始めてみませんか。

 

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LIMO編集部