行き詰まって現実から目を背けたい状況からどう抜け出す?

自分が納得する現実を見つけよう

目を背けたくなる現実ってありますよね。できれば見て見ぬふりをしたり、なかったことにしたい現実。逃げたいけれども、向き合わなければならない現実。

こういった現実と向き合うときに思い出してほしいのが、「現実は一つだけではない」ということです。現実は一つしかないと思いがちですが、実は人の数と同じだけあります。考え方によっては、現実は変えることもできるのです。

百人百様の現実

有名なたとえ話をしましょう。目の前に水が半分入ったコップが置いてあります。それを見て「もう半分しかない」と思うか、「まだ半分もある」と思うかは、人によって違います。

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他にも、「この水は水道水だろうか」「ぬるそうだから氷を入れて飲みたい」「今は水よりもビールがほしい」「お腹がいっぱいで水を見るのも嫌だ」「あそこに置いておくと子どもがこぼしてしまう」「コースターを敷かないと水滴がつく」など、人によって捉え方は全く異なるものです。

この、水が半分入ったコップを「事実」といいます。これは既に起こっていることで、変えることはできません。一方で「現実」は、自分のフィルターを通して見た事実のことをいいます。現実は百人いれば百通りの現実があり、フィルターを変えれば現実を変えることもできるのです。

自分のフィルターの癖は?

どんなフィルターを持っているかは、人によって異なります。大切なのは「自分のフィルターの癖」を把握しておくこと。「自分はこういう時にこう考える癖がある」と知っておくと、自分を客観視できるようになり、フィルターを変えられるようになります。

では、具体的にどのようなフィルターがあるでしょうか。多いのが、「感情」や「体調」によって現実を判断することです。同じ青い空を見上げるのでも、嬉しいときと悲しいときでは見え方が違いますよね。疲れている、お腹が空いているなど「疲れ」や「体調」も現実の見せ方を変えます。「自分はお腹が空くと不機嫌になるからご飯はしっかり食べる」ということも、些細なことですが知っておくのは大切です。

ネットやテレビで見たという「情報」や、友達が言っていたという「世間体」のフィルターも現実を変えてみせますよね。これは自分の考えや感情を通していませんから、一度「自分はどう思うのか」じっくり考え、自分なりの答えを探す余地がありそうです。

「自分の思考癖」も把握しておきましょう。「どうせ自分には無理に決まっている」と思ってしまったり、「あの人みたいに私はできないから」と思うなど、独特の思考癖が誰しもあるものです。自分の思考癖も、一度見直す余地があるでしょう。

現実を自分で変える

現実を自分で変えるためには、まっさらな気持ちで事実に向かうことです。上記で把握した自分の感情も、情報も、世間体も、思考癖も一切脳内から捨てて、ただ事実だけを見るのです。

このときに大切なのは、自分自身が落ち着いた環境でいることでしょう。忙しいとき、疲れているとき、空腹時はそれだけでフィルターがかかってしまうので、心身ともに余裕のあるときを選びましょう。また、夜は暗いことを考えがちなのであまりお勧めしません。

ありのままの事実を見ることができたら、それに対しての自分意志を確かめます。「でも」「やっぱり」「私なんかじゃ」といったフィルターが出始めたら、取り除きましょう。こういったフィルターは怖いという気持ちや失敗を恐れる気持ち、世間体を気にする心から生じるものです。

大切なのは自分にとって心地良い選択か、自分の納得する答えになるか、自分の中に違和感が残らないかです。迷いが出る場合は、迷いや違和感の原因を深く追及していきましょう。こういったものを紐解いていくと、より自分の納得のいく現実を見ることができます。

軸は自分

自分の意志が確認できた場合でも、悩んで定まらない場合でも、その後にしてほしいのが自分がとるべき行動をリストアップすることです。意志を叶えるために自分にできることは何か、全てを挙げ、自分にできることからコツコツ行動していきましょう。

現実の見方にしても、行動にしても、判断基準となるのは自分です。自分の心に迷いや違和感があれば追及し、自分が納得できることを選び、自分にできることを行動していくしかありません。

完璧な答えなどありませんから、当然間違えたり、壁にぶつかることもあるでしょう。失敗をすることでまた自分というものが分かり、自分の心の動きを観察し、自分にできる行動をまた行う。そうすると次第に「自分に合った現実の見方」をできるようになるでしょう。

現実の見方について試行錯誤を重ねると、逃げたくなるような事実が起きても、理性的に対処できるようになります。前までは「逃げたい」「見て見ぬ振りをしたい」と思っていたことも、「逃げても余計苦しくなるだけだから、自分ができることをしよう」と思えるようになります。まずは小さなことから、現実の見方を変えてみる訓練を始めてみてくださいね。

宮野 茉莉子

ニュースレター

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宮野 茉莉子

東京女子大学哲学科を卒業後、野村證券を経て2011年よりライターへ。
主な執筆分野は育児、教育、ライフハック、女性の社会問題など。
子どもから大人まで「自分の頭で考える」哲学の面白みを伝えるべく執筆中。禅好きの3児の母。