結婚に興味がなく、自分の生き方を楽しんでいるというアラサーOL。彼女は毎日の生活を楽しみながら、老後資金を着々と貯めていると言います。その額、なんと2000万円。まだまだ順調に増やせそうだという彼女ですが、どうしてそこまでお金を貯めることができたのでしょうか。

今回は、彼女が2000万円を貯められた理由についてご紹介します。

自分の家を快適にすること

彼女は外出するとついお金を使ってしまうと言います。「外出すると欲しいものがたくさん出てきてしまって、買い物したい気持ちが爆発してしまうんです」と言う彼女。しかし、家の中を快適にすることで外出する回数が減り、自然と買い物で消費するお金が少なくなったのだと言います。そういう彼女の家は、1DKの少し広い一人暮らし用の部屋。家賃は多少高くても、月1~2万円余分に出すだけで余分な出費を抑えることができるなら安いものだと考えたのです。

自宅の中はお気に入りの家具と家電をそろえて、より暮らしやすい環境を整えました。「自分の好きなものに囲まれている生活はとても楽しく、毎日が充実していると感じる」と言う彼女は、平日はほとんどまっすぐ家に帰ってきます。時々、友人や職場の人と飲みに行くことがあっても、長居はせずに帰ってくるとのこと。「飲み会の途中から早く家に帰りたくなる」と言います。我慢して家にいるより、自然と自分が帰りたくなる家を作るのも大事ですね。

彼女は映画鑑賞やスポーツ観戦が趣味なので、テレビにはこだわっていますし、映画やスポーツが観られる有料チャンネルも複数契約しています。しかし、月額料金にすれば5000円にもならず、それまで毎月4~5万円ほどの衝動買いをしてしまっていた彼女にとっては安いものでした。趣味を思う存分楽しみながら、衝動買いを減らすことで3万円~4.5万円の出費を抑え、その分を貯金に回していると言います。

資格取得と人事評価でボーナスと月収をしっかり底上げ

そもそもの話ではありますが、まず彼女が目指したのは節約ではなく収入をアップさせることでした。彼女は節約のように我慢することが苦手で、生活を切り詰めて貯金を捻出するなんて考えられなかったと言います。節約はしたくないけれど、将来のことを考えると独身で生きていくからにはお金はしっかり貯めておきたい。そこで彼女は収入をアップさせることを考えました。

彼女が最初に着手したのは資格を取得することです。彼女の会社では、一定の資格を取得した社員に対して奨励金を与えており、さらに一部の資格はそのまま給与アップにつながるしくみでした。資格試験をクリアすれば、ひとまず奨励金がもらえます。それが次の資格取得のモチベーションになったという彼女。金額はそれほど大きくなかったとしても、やっぱりお金がもらえるとうれしいものですよね。

また、会社でやっていることにはしっかり見返りが欲しいという気持ちから、普段の仕事を頑張ることはもちろんですが、人事評価に使用する評価シートの記入方法を変えたと言います。彼女の会社では期初に目標を立てるのですが、その目標は頑張れば確実に達成できる内容を具体的な数字で書くように心がけました。

実際に上司が部下を評価するとき、目標を達成していない部下の給与を上げる交渉はしづらいですよね。人事評価シートを適当に書く人が多い中で、彼女は自分を評価する上司の気持ちになって、「より評価しやすい部下」という印象を与える人事評価シートの書き方に切り替えたことで、周りとの差もつきやすくなったと言います。

投資信託に取り組んで貯金と投資を両立

彼女の場合、貯金だけでは物足りなさを感じていたと言います。もちろん、貯金は老後資金をふやすために必要です。しかし、「私の貯金のペースでは、一生かけても老後資金が貯まらないと思った」と笑う彼女は、投資をしなければならないと思い、色々と投資商品を探してみたそう。「個別の株はこまめに様子を見られないし、株価のちょっとした値動きにドキドキして仕事が手につかなくなりそうだった」と言い、株式への投資はもっと落ち着いてからにしたいと言います。

また、FXや先物取引など、レバレッジのかかった商品にはまだ抵抗があるので、投資信託から始めてみようと資産運用を始めました。「投資信託は難しい商品ではありません、選んで希望の金額を購入するだけ。長期運用もできるし、目先の値動きに自信があれば短期運用を楽しむこともできる」と言い、長期運用のための投資信託を毎月コンスタントに購入していると言います。それに加えて、目先の値動きに自信があるときには、比較的値動きの大きいものを選んで購入しているのだとか。

このように、貯金だけとか、投資だけというのではなく、貯金と投資をうまく両立させることがポイントです。彼女のように、貯金だけでは思うようにふえないという側面と、投資だけでは不安という側面の両方を見て、バランスよく資金を分散させることが重要なんですね。

使える制度は全部使う!

彼女はとにかく、おトクに使える制度は何でも使います。「たとえば、NISAもiDeCoも利用していますし、財形貯蓄も利用している」と言い、上手に節税効果の恩恵を受けているのです。NISAやiDeCoは始めるのに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、節税効果の恩恵を考えると自分の無理のない範囲で始めて見てもいいと思います。また、彼女は「セルフメディケーション税制もうまく活用したい」と言い、ドラッグストアで薬を購入するときに意識しているようです。

彼女は、何か使える制度があるかどうか毎月マネー誌や経済誌を読んでコンスタントに情報収集しています。雑誌だけでなく、ウェブメディアや証券会社のレポートも気が向いたときに読んでいるという彼女。こういった勤勉さや真面目さが、自然と節約につながり、節約した分をうまく貯金に回すことができるのですね。

まとめ

いかがでしたか。彼女の場合、毎月投資でプラスになったお金と一定の金額を貯蓄して、2000万円を超えるほどまでに資産を増やしてきました。人が面倒だと感じることほど実は重要で、毎日の取り組みが資産を増やすことに繋がります。毎月10万円、20万円と貯金できる人は少ないでしょうから、日々の取り組みから気を付けて、毎日少しでもお金を浮かせられるように頑張ってみてくださいね。

大塚 ちえ