お金持ちといっても保有資産の規模は様々ですが、同時にどのような資産で運用しているのかはよく見えてきません。お金の話は仲の良い間柄でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。今回は公開データをもとにその内容についてみていきましょう。

金融資産保有世帯の資産状況とは

2017年11月に開示された金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)による「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2017年)によれば、金融資産保有世帯の金融資産保有額は、平均値が1729万円、中央値が1000万円とされています。ここでいう金融資産とは、預貯金、生命・損害保険、個人年金、有価証券などです。

お金持ちはどんな金融商品を持っているのか

2017年の金融資産保有額の平均値である1729万円のうち、預貯金が937万円、保険が425万円、有価証券が311万円という内訳となっています。金融資産保有世帯のうち半分強が預貯金として保有していることが分かります。預貯金と保険を加えると全体の比率のうち7割程度となっています。また、有価証券の内訳としては株式が最も多く、次いで投資信託となっています。

お金持ちの資産で気になるのは不動産

ここまで預貯金をはじめ債権証券中心の金融資産を見てきましたが、お金持ちの資産として気になるのはやはり不動産。もっとも不動産は借入等を活用しているの評価額と負債分をネットした金額で評価しなければなりませんが、不動産をあわせてみればお金持ちの資産構成はさらに違ったように見える可能性もあります。

青山 諭志