山梨県の「武田乃郷 白山温泉」に行ってきました

連日、厳しい相場が続いているためか五十肩に悩まされている筆者は、心と体を休めるために山梨県韮崎市にある白山温泉へ行ってきました。

ご存じの方も多いかもしれませんが、この温泉は2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智氏(80歳、北里大学特別栄誉教授)が私財を投じて作られた温泉です。オープンは2005年、弱アルカリ性の源泉かけ流しの温泉です。露天風呂もあり、浴槽からは桜を愛でることもできました。

施設内にはサロンもあり、そこには大村氏ご自身の著作や、業績に関する書籍、また、同氏のもう一つのライフワークである美術に関する書籍がたくさん置かれていました。

「韮崎大村美術館」も併設

白山温泉の隣には、韮崎大村美術館もあります。2007年に自費で開設、2008年に韮崎市に寄贈されています。大村氏は科学者としての研究業績だけではなく、芸術にも造詣が深く、この美術館には長年にわたって蒐集された絵画、彫刻、陶磁器などが公開されています。

また、2階にはカフェがあり、甲府盆地や八ヶ岳、茅ヶ岳、奥秩父連峰などの景色も楽しむことができます。

10万人来場セレモニーに偶然に遭遇

筆者が訪れたのは2016年4月2日(土)の午前でしたが、美術館の前にテレビ局のカメラが多数来ていました。不思議に思い覗いてみると、10万人来場記念のセレモニーが始まることが分かりました。

しばらくするとセレモニーが始まり、東京から訪れた中学生に大村氏から記念品が渡されました。大村氏は「多くの人に見てもらい10万人になったことはうれしいです。美術館の絵だけではなく周辺の自然も見てもらいたい」というコメントをされていました。

そこにはNHKも来ていたので、もし30分早く訪れて10万人目としてあの場所に立つことができていたら、筆者がアナリストとして参画している「Longine」の宣伝もできたのではと考えながら、「ノーベル賞受賞おめでとうございます!」、と心の中で呟いていました。短い滞在でしたが、上述のようなサプライズもあり、有意義な時間でした。

社会貢献の重要性を再認識

大村氏が開発された新薬により、アフリカで毎年2億人以上が感染症から救われているという研究者としての偉業については今さらここで述べるまでもないことですが、特許料は自分が食べる分だけあればよいという考え方で、研究の対価を惜しげもなく社会貢献に投じられてきた姿には改めて深く感銘を受けました。

社会貢献という考えが重要だと再認識できたため、「イベルメクチン」という薬の開発でメルク社から、どれだけの対価を得たのかなどを詮索する自分が恥ずかしくなりました。

また、2015年10月にノーベル賞受賞が報じられた時に注目された医学生物研究所(4557)、アステラス製薬(4503)、大日本住友製薬(4506)などの銘柄について、昨日の株価が上がった下がった、来週の株価がどうなるといったことも、どうでもよいことに感じられ、長期スパンで投資を考えることの重要性も再認識しました。

韮崎は新宿から約2時間で行ける

JRの特急あずさで新宿から韮崎駅までの所要時間は約1時間40分、白山温泉まではタクシーで約7分ですので東京からは日帰り圏です。

ちなみに、駅から温泉の間には、「幸福の小径」と名付けられた遊歩道があります。そこは、大村氏が中学、高校時代に学校に通った道ですが、現在は大村氏の銅像や女子美術大学の学生などによる彫刻作品が置かれ、散策路として整備されています。とても景色がよく気持ちがいいいので、こちらの散策もおススメします。

なお、白山温泉の営業時間は10:00~21:00、定休日は毎週水曜日、入浴料金は大人600円/子供(3歳~小学生)400円です。また、甲斐大村美術館は、4月~10月は10:00~18:00、11月~3月10:00~17:00が開館時間で、休業日は毎週水曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、利用料金は一般510円/小中高生210円となっています。

【2016年4月7日 和泉 美治】

■参考記事■

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和泉 美治