世界同時株価暴落後はいまだ不明瞭―「ポストストーム」での自動車関連株の銘柄選択

この相場解説の3つの読みどころ

株式市場には久しぶりに大きな嵐が吹き荒れています。早晩「ポストストーム(嵐の後)」が大きな注目点となるでしょうが、ポストストームの動きは全く不透明とも考えられます。

次のテーマや注目業種が見出せない中では、古典的な手法の1つである“売られ過ぎ銘柄”を拾うことも重要なチョイスですが、一定の流動性を持つ銘柄に絞るべきでしょう。

自動車関連銘柄の多くはTOPIX以上の下落を強いられているものが圧倒的に多く、一定の流動性を持つ自動車部品メーカーの中では下落率の大きいトヨタ自動車系に着目します。

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株式市場は「ポストストーム(post-storm)」、次のテーマが見えない状況へ?

今の株式市場には、リーマンショック時以来の「嵐」が吹き荒れています。リーマンショック時のようなサイクロン・ハリケーン級ではないものの、久々の大嵐(storm)であることは確かです。ただ、この大嵐もいつかはおさまるはずです。そこで注目されるのが「ポストストーム(post-storm)」。今回の大嵐がおさまった後、株式市場はどうなるのか、注目業種はどうなるのか、個別銘柄はどうなるのか等々です。

「ポストストーム」では、株式市場での注目テーマや注目業種、注目銘柄がガラッと変わってしまう可能性は十分ありますが、現時点では、これを正確に予測することは誰一人不可能と考えられます。もちろん、理想は注目テーマ(業種、銘柄)へ先回りすることですが、それは至難の業と言えるでしょう。そもそも、目先は短期的なリバウンドはあっても、未だ大嵐はおさまっていません。

“売られ過ぎ銘柄”を拾うことは重要な選択肢の1つ

このような時に有効な手段の1つは、古典的なスタイルですが、“売られ過ぎた銘柄を拾う”ことだと考えます。新たなテーマを見出すことが難しい「ポストストーム」の初期段階では、こうした“売られ過ぎの銘柄”を半ば機械的にピックアップする動きが出てくるものと予想されます。

その時に重要なのが、

  • 相応の時価総額を有すること(流動性が高いこと)
  • 個別に特殊なリスク要因(不祥事など)を有さないこと

の2点ではないでしょうか。

特に、外国人投資家から動くパターンが想定されるため、1つ目に挙げた流動性は重要と考えられます。いくら売られ過ぎとは言え、相応の資金量を有する外国人投資家が、流動性の低い銘柄(主に小型株)から拾ってくる可能性は低いと判断します。

自動車関連銘柄はTOPIX以上に下落した銘柄が圧倒的に多い

自動車関連銘柄も、今回の急落相場において年初来安値を付けたものが続出しました。ほとんどの銘柄がTOPIXの下落率以上に落ち込んでいます。

現実的には、中国経済の減速影響を甚大に受ける自動車関連銘柄は少ないと考えられますが、外需銘柄の代表格の1つとして注目外となったと推測されます。これらTOPIX以上に下落している銘柄は、短期的なリバウンドは別として、即座に上昇基調へ回帰するとは考え難いところです。ただ、次のテーマが見えないうちは、1つの投資アイデアとして検討に値するでしょう。

トヨタ系部品メーカーに売られ過ぎが多くあるように見える?

“売られ過ぎ”としてリストアップされた銘柄を見ると、自動車部品メーカーの中では、トヨタ自動車の系列企業が多いようです。ただ、トヨタ自動車系部品メーカーには元々、時価総額が大きいものが少なくありません。確かに、今後はトヨタからの値下げ要請が厳しくなると見られるものの、トヨタ自動車系部品メーカーに特段の大きなマイナス要因があったとは見ていません。その観点では、トヨタ自動車系部品メーカーのピックアップは大きな選択肢とも考えていいでしょう。

注:本記事は個人投資家向け経済金融メディアLongine(ロンジン)の記事をダイジェスト版として投信1編集部が編集し直したものです。

【2015年8月26日 投信1編集部】

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投信1編集部

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