中国経済懸念に振り回され、米国の利上げは遠のいたとの見方が増えた1週間
先週は中国経済懸念に振り回された1週間でした。上海総合指数は前週末から約12%下落しています。この下落は世界に波及し、先進国、新興国を問わず、いずれの株式市場も大きく下落しています。そして米国の利上げは遠のいたとの見方が増え、ドルが売られ、主要国の長期金利は中国発のデフレ懸念も重なって大幅に低下しています。
注:現地通貨ベース、為替は外貨を基準にした騰落率
注:現地通貨ベース、為替は外貨を基準にした騰落率
上海株は一段の調整余地ありか?各国の政策協調体制に注目したい
最も気になるのは、上海株が年初来でまだプラス圏にあることです。中国当局は事態をどの程度深刻に見ているのか気になります。市場は中国当局に財政・金融の本格的な政策を催促する相場になる、つまりもう一段の調整があるかもしれません。その場合、新興国の通貨や株価が更に調整を続ける可能性があるでしょう。年初来最も良好な日本株市場も、外国人投資家を中心にリスク削減の標的にされるかもしれません。各国の政策協調体制がどう構築されるのか注目したいところです。
【2015年8月23日 投信1編集部】
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LIMO編集部