そのとき株価はこう動いた―最高益更新なのにどうしてユニクロの株は暴落するの?

2015年8月期最高益更新、2016年8月期予想もさらに更新

2015年10月8日、東証の取引時間終了後に、ユニクロなどの小売店を擁するファーストリテイリングは2015年8月通期の業績を発表しました。営業利益は、前年度に比べて26%増加の1,645億円になりました。これは過去最高の数字です。また、2016年8月期について、同社はさらに営業利益が22%伸びると発表しています。

株価は翌日の取引で、前日の終値から10%下げた

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普通に考えるととても良い数字です。しかし、株価は前日終値の48,640円に対して、決算発表翌日の10月9日の取引を43,900円で終えました。1日で約10%も下げたことになります。

実は、同社株は2015年7月30日に上場来高値の61,970円をつけてから大きく調整してきました。良い決算を発表したはずなのに、さらに株価が下がるのはなぜでしょうか?

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市場の期待に応えられるのかがポイント

この理由を一言でいえば、株式市場参加者の期待がもっと高いところにあったということです。その1つの原因は会社側にもあるかもしれません。

実は7月9日に、第3四半期の決算を発表したのですが、このとき会社側は、2015年8月通期の営業利益は2,000億円を目論んでいる、と発表していました。市場参加者もこの水準をベースに期待をしていたはずです。ところが、わずか3か月間で大幅に下回る決算を出されては不安に駆られます。

しかも2016年8月の営業利益の目論みが2,000億円だと言われると、「1年後ろ倒しか」と失望せざるを得なくなります。

市場の注目度が高い銘柄の難しさ

救いがあるとすれば、増益基調が維持されそうだということです。もし突然減益見通しが発表されれば、株価はこの程度の下げではすまなかったことでしょう。

【2015年10月9日 投信1編集部】

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投信1編集部

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